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第42回5.3憲法記念日岡山県民のつどい

憲法集会で熱弁!白井聡さんの「国体論」と「憲法論

5月3日(木)、岡山市民文化ホールで「第42回5.3憲法記念日岡山県民のつどい『輝け日本国憲法!集会』」が開催され、全県から約400人(うち高教組19人)がつどいました。
今年度は、特別企画として県内の3団体から、改憲を押しとどめ9条を守るとりくみについて発言がなされました。退職教職員の会からは岡山高教組前委員長の岩佐さんが、2006年の教育基本法の改正から、現在の改憲へつながる一連の政治的施策について述べ、その一端としての教科「道徳」導入の問題点、こういった状況の中でこそ若い世代に対する働きかけが重要であることを訴え、会場の共感を得ました。 
                        
後半では、白井聡さん(「国体論」「永続敗戦論」著者)による講演「安倍9条改憲ストップ!今こそ市民の共同で憲法を守り抜く〜護憲派のバージョンアップ〜」を聴きました。
私たち日本人が「終戦」ととらえているものは、実質的には「敗戦」であるにもかかわらず、その事実を現在に至るまで否認し続けている。その結果、戦後レジュームから脱却するどころか、世界に類を見ないようなやり方でアメリカに依存し、従属するという形で「永続敗戦レジューム」を死守してきたとの指摘がありました。徹底して繰り返されてきた「敗戦の否認」の集大成として、「ねじくれた反米意識」が醸成され、この度の「憲法改正」に対する固執へと収斂されていった経過を、事実を踏まえて解説されました。
白井さんによると、さすがに最近の動向で安倍政権の終わりも見えたように思えるが、それは相対的な問題で、安倍政権を長期・本格政権化せしめている日本社会の悲惨さの方がよほど問題であること。9条の問題を正確にとらえてさらに実りある憲法論議を活発におこなうことの重要性が語られました。
「目からウロコの衝撃」との感想通り、明快でパンチのきいた内容のお話でした。「もっと時間があれば…」との声も多数上がりました。
数々のウソ、隠蔽、改ざんの疑惑が晴れないままの改憲発議は許されるものではありません。現政権のもとでの改憲は、多くの国民が反対、あるいは大いに不安に感じています。自衛官の存在を明記することで、彼らの名誉を補填することになるのか、それとも多くの人が望む災害時救助の役割はそっちのけで、軍事一辺倒になってしまうのか。教育無償化を憲法に書き込むことで、本当に私たちが望む負担削減になるのか、そもそも無償化実現に憲法への書き込みが本当に必要なのか。私たち自身が丁寧に検証し、一人ひとりの力を結集して立憲主義・民主主義を守るとりくみをさらに強めていきましょう。