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くらしをまもるとりくみ

2020年度賃金確定交渉 妥結を選択


11月18日(水),第3回確定交渉をおこないました。47分会から82名(執行部を含む)が参加し,県教委からは鍵本教育長以下12名が出席しました。
冒頭,県人事委員会勧告について勧告通り実施との回答からスタートしました。内容は期末手当0.05月削減,2020年12月期で調整,月例給改定なしです。最終回は,豊田書記長を中心に項目を絞りながら県教委に対し要求の前進を迫り,5つの専門部も最終的には各部1つ程度の要求に絞り込み実現をもとめました。結果,項目としては多くの最終回答が出されました。
一定の前進回答があったものの大きく前進とはいきませんでしたが21時36分,高教組は妥結という選択をしました。詳しくは11月24日発行の高教組NEWS(速報)を参照ください。

〈特集〉教育長との一問一答


今年の教育長との一問一答は17:00から約1時間のやりとりとなりました。例年は14:00から始めており参加者は少なめでしたが,今年度は夕刻からとなったため多くの参加がある中での村田委員長との代表質問でした。村田委員長は,①新型コロナウィルス感染症への対応について,②教職員の働き方改革について,③「夢育」についての大きく3点について教育長の考えを質しました。
◆少人数学級には後ろ向きも1人1台端末は前のめり
教育長は,臨時休業については県に対して多くの意見やメールがあったが,あの時点ではやむをえなかったと述べました。また,コロナ感染に対応するためにも少人数学級をもとめる村田委員長に対し,教員は増やしたいが必ずしも少人数学級がいいとは考えていないとの認識を示し,この点では知事とも同意見である旨を述べました。少人数学級については全国知事会も国に要求しています。文科大臣も言及せざるをえない状況下でこの発言は再考を求める必要があります。
さらに,準備不足が様々な場面で露呈している1人1台端末導入について,一度立ち止まるよう促した村田委員長に対し,今でも導入は遅いくらいで一定の予算が見込めるこの期に進めると述べました。ただし,混乱は最小に抑えたいと発言し,「現場に負担をかけ申し訳ない」とも述べ,混乱が想定される中の導入との認識も示しました。
◆長時間過密労働解消の手立ては今まで通り
教職員の長時間過密労働問題については配布物やアンケートの減,e-learningの活用などの言及に止まり,今までの回答の域を出ないもので大胆な業務削減の話はありませんでした。今まで話題にならなかった県の税収について200億から300億の税収不足にもふれ,諸要求に応えることは難しいことを示唆しました。教育長は最後に自らが掲げる「夢育」について語り,今年度の代表質問を終えました。

参加者感想

・はじめて交渉に参加をさせていただきました。実際に参加して,改めて大きな労力と長い時間を使い私たちのために交渉してくださっていることに深く感謝をいたしました。私は約9年非常勤として務めていますが,賃金単価の引き上げ等,より良い労働条件を実現していただけて本当にありがたいです。この交渉で助かる先生方が多くおられると思います。
・初めて交渉に参加させていただきました。少数派の意見でも丁寧に考えて,交渉してくださっていることがよくわかりました。私たち教職員のために,多くの時間と労力を使ってくださりありがとうございました。交渉に参加して学校現場の課題が何かということも勉強させていただきました。

・先生はみんな頑張っています。頑張っていない先生はいません。特に若い先生は頑張っています。講師の先生方がせっかく経験して身につけたスキルを活かしてもらえるよう採用試験で講師経験を配慮してもらえるようにしてもらいたい。
・毎年思うことですが常任執行委員の先生方をはじめ教員の待遇改善に尽力されている姿を現場の先生方はどれだけ知っているのか疑問です。この姿を是非,組合に入っていない先生(特に若手)には知ってもらいたいといつも思っています。交渉を前進させるにはやはり数がとても重要なので,私ができることを現場でしていきたいと思いました。

・今年はコロナもあり不安な日々でしたが,組合の皆さんがいてくださるおかげで私たちのつらさも軽減される気がしました。非常勤の方のことや採用試験,家族休暇のことなど聞いてみてそうなのかと思うことばかりでした。周りの組合員の数も昔に比べると少なくなっていきさみしさを感じる中,やはり組合は必要だと感じました。今後も小さい力ですが携わっていけたらと思います。
・確定交渉にあまり参加したことがないが,今回交渉に参加してみて県からの回答を研修や辞令交付式等がオンラインでの開催を検討というのはある意味前進なのかなと思った。ただ,青年教職員を中心に,多忙化の解消については抜本的な改善策が提示されていないのは少し残念だと思った。


2020年度賃金確定交渉 (第1回・第2回)報告


■ 10月27日(火),2020年度1回目の確定交渉をおこないました。
新型コロナウィルスの影響で人事院勧告が大幅に遅れ,県人事委員会の勧告も出ていない中の異例な状況での交渉となりました。
高教組からは多忙な中,30分会44名(本部を含む),県教委からは平田教職員課長をはじめ計10名が参加しました。また,今回は一人一台端末導入問題に対する答弁のため,高校教育課から中塚振興班長も参加しました。
賃金部分の回答は,人事委員会勧告が出ていないため一切ありませんでした。高教組は豊田書記長を中心に,新型コロナウィルス対応により増加した業務負担への対応,長時間過密労働の解消や一人一台端末導入に関わり予想される問題,産育休や病休の代替教員の配置の問題など,県教委に回答をもとめました。
現場からも「情報端末を非課税世帯のみに貸与した場合,家庭の状況が周囲に分かってしまう」ことへの懸念,再任用教職員への諸手当がない問題,特に扶養手当がないことなども指摘されました。 いずれの問題に対しても,第1回交渉では前進回答はありませんでした。ただし,「1年単位の変形労働時間制」の条例制定問題では急がない旨の回答や,2020年度末より常勤講師の退職手当が「自己都合」扱いとならないなど前進回答もありました。
■ 11月4日(水),第2回確定交渉(専門部) をおこないました。
参加者は42分会61名(本部を含む)でした。県教委からは平田教職員課長以下計9名の参加でした。
毎年,第2回の交渉は5つの専門部交渉としています。今年度はこれらの交渉に加えて昨年度妥結に至らず導入となっている賃金リンクの「枠組み」のことについても話し合いの場を持ちました。
この日の交渉で特徴的だったのは養護教諭の現状の訴えと青年の訴えでした。新型コロナウィルス感染の終息が見えない中,学校のコロナ対応の最前線に立つ養護教員の不安と多忙,相談するところもない状況で素早い対応や決断が迫られる苦しい胸の内が訴えられました。
青年部からは,学校のICT化がすすむ中,詳しいかどうかに関係なく青年層に担当が割り振られる実態が訴えられ,県教委に改善をもとめました。県教委は一定の理解は示したものの今回での前進回答はありませんでした。
「枠組み」の部分では多くの教職員が月45時間以上の時間外業務に従事せざるを得ない現状にも関わらず,勤勉手当を本則適用とし,今までよりさらに差が広がり上位処遇者が減少する制度とすることは実態と逆行すると主張しました。制度の再検討はしないものの話し合いは継続していくことでは合意しています。よりよい制度としていくためには高教組の声を聞くことが必須です。
第3回での粘り強い交渉で,待遇の改善,安心して働き続けられる職場環境をもとめていきましょう。

参加者の感想

▶現場の教員の声が直接,県教委の方に届くというのは非常に有意義であると感じました。一人一台端末購入問題については問題解消に向けて県教委の方々には考えていただきたい。本校でも生徒が購入する端末と教員用の端末が異なるという点や教員によって活用する人,あまり活用しない人に分かれるのではという点,あるいは“端末を使うための授業”が展開されるのではないかという点など様々な懸念が生じています。情報端末導入を急ぐ状況を理解しますが,現場はそこまで急な導入は求めていません。
▶初めて確定交渉に参加しました。本部や各専門部の先生方の切実な願いや要求に強く心を打たれました。現在,問題視されている「教員の多忙化」「ハイリスクな職場環境」「メンタルヘルスの悪化」等々,心理的・身体的にも負担の大きな職業なので,地道に訴え,粘り強い交渉を継続していくことが必要だと感じました。

▶各専門部の方から要求,その背景としての現場の具体的な声を聞くことができて良かった。ICT関連(ギガスクール構想など)の急な変化に危機感を感じています。具体的なサポート,フォローがないまま形だけハードウェア先行しており,対応するだけの技術,時間的余裕が全く追いついていません。スマートボードは使える先生方だけが使って終わりでした。今回は各生徒負担が実際に発生します。買わしたのだから使いこなす授業をしっかりやれというのは乱暴な論理だと思います。ビルド&ビルドが相次ぎ,子どもたちの未来ためにというモチベーションもちょっと息切れ気味です。

▶「時間がなく忙しいのはみんな同じだから」「お金の問題ではない」といつも思って仕事をしてきたが,“やりがい”の一言で片づけられる時代ではなくなっていると感じます。体調を崩す同僚が何人もでたり,「やめたい」と新採2年目くらいの若い教員が泣いていたりするのを目の当たりにすると,自分はまだ頑張れるからいいなということではないと思います。心身健康で元気でなくては教職は務まりません。

2020年度 賃金確定交渉 に向けて

未曽有の事態の中で奮闘する
児童生徒・教職員を応援する教育条件を

書記長       豊田 佳香


 確定交渉日程 第1回10/27(火) 第2回11/4(水) 第3回11/18(水) 場所:おかやま西川原プラザ 打合せ 13:15~ 交 渉 14:00~ ※場所、時間は全回共通。 全教職員署名(ピンク)提出
コロナをめぐる新たな問題が噴出、いまこそ訴える力を
新型コロナウイルス感染症が学校現場を大きく揺り動かした今年、いよいよ確定交渉が始まります。 今年の冬、再び波は来るのか、来年度は収まっているのか、全く見通しが立たない中ではありますが、そんな今こそコロナ禍のもと感染予防やICT教育に尽力する私たちの処遇改善、児童・生徒の実態を出発点とした教育条件の改善をもとめ,要求運動を強めていきたいと考えています。 ■多忙が引きおこす様々な問題を明らかに 長時間過密労働に苦しむ学校現場の実態が,アンケートや勤務時間集計などで明らかになりました。人事院の勧告・報告でも、「仕事と家庭の両立」は重く位置付けられ、対策を強化することを強調していますが、両立を最も効果的にすすめるのは、多忙解消をおいて他にありません。私たちの声をさらに積み上げて、業務削減、人員増の必然性を確証あるものにしていくことが大切です。
■教育条件前進の可能性 今年度は、少人数学級の実現をもとめる大きな運動のうねりが全国規模で起こりました。きっかけはこのコロナ情勢かもしれませんが、30年にわたる「教育全国署名」などの私たちの運動の成果であり、それらが国民的欲求として位置付けられたことの証です。 今年は運動の要の時期を迎えています。私たち組合員だけでなく、周囲の先生方など多くの県民の声を集め、積年の願いを大きく前進させる契機とすることがもとめられています。
■知事選、投票日間近 10月25日は岡山県知事選挙投票日です。今後4年間の県の教育行政の方向性に大きく影響する選挙です。「感染症や災害に対応できる教育条件(少人数学級や、ゆとりある人員配置)」、「子どもたちや学校の実態に向き合い、だれひとり取り残さないゆたかな公教育を保障する教育施策」を重要視する候補者か否かを見極める必要があります。10月9日付速報にて、両候補者の公開質問状への回答を紹介していますので、ぜひ参考になさってください。児童生徒に最も近い立場の私たち教職員が、一票を投じることは大きな意義を持ちます。ぜひ投票へ。
■仲間が増えれば声も大きく この度のコロナ禍は、すべての教職員に影響を与え、多くの人が負担増などの矛盾や困難に苦しんでいます。職場のみんなが願うことを、職場のみんなで訴えれば、その分影響力は強まります。ただいま、秋の組合組織拡大期間です。備前支部総会で、ある代議員が「とにかく気軽に声をかけている。意外だったのは『組合についてよく知らない。まずはどんなものか知りたい』との声があったこと」と発言しました。労働組合の意義について、うまく言葉にしにくいというご意見もよく伺います。今年は分会訪問の機会を使って、本部執行委員が直接、未組や若い組合員に組合の意義についてお話する機会をいただくことが増えています。お申し出があれば、個別訪問もいたします。様々なアプローチで、組合の魅力を伝えていきましょう。 今年度も全教職員署名(ピンク署名)にとりくんでいただいているところです。署名に「教職員の大多数の共通の願い」をこめて提出するために、まずは周辺への声掛けをお願いします。 コロナをめぐる新たな問題が噴出、いまこそ訴える力を 新型コロナウイルス感染症が学校現場を大きく揺り動かした今年、いよいよ確定交渉が始まります。 今年の冬、再び波は来るのか、来年度は収まっているのか、全く見通しが立たない中ではありますが、そんな今こそコロナ禍のもと感染予防やICT教育に尽力する私たちの処遇改善、児童・生徒の実態を出発点とした教育条件の改善をもとめ,要求運動を強めていきたいと考えています。
■多忙が引きおこす様々な問題を明らかに 長時間過密労働に苦しむ学校現場の実態が,アンケートや勤務時間集計などで明らかになりました。人事院の勧告・報告でも、「仕事と家庭の両立」は重く位置付けられ、対策を強化することを強調していますが、両立を最も効果的にすすめるのは、多忙解消をおいて他にありません。私たちの声をさらに積み上げて、業務削減、人員増の必然性を確証あるものにしていくことが大切です。
■教育条件前進の可能性 今年度は、少人数学級の実現をもとめる大きな運動のうねりが全国規模で起こりました。きっかけはこのコロナ情勢かもしれませんが、30年にわたる「教育全国署名」などの私たちの運動の成果であり、それらが国民的欲求として位置付けられたことの証です。 今年は運動の要の時期を迎えています。私たち組合員だけでなく、周囲の先生方など多くの県民の声を集め、積年の願いを大きく前進させる契機とすることがもとめられています。
■知事選、投票日間近 10月25日は岡山県知事選挙投票日です。今後4年間の県の教育行政の方向性に大きく影響する選挙です。「感染症や災害に対応できる教育条件(少人数学級や、ゆとりある人員配置)」、「子どもたちや学校の実態に向き合い、だれひとり取り残さないゆたかな公教育を保障する教育施策」を重要視する候補者か否かを見極める必要があります。10月9日付速報にて、両候補者の公開質問状への回答を紹介していますので、ぜひ参考になさってください。児童生徒に最も近い立場の私たち教職員が、一票を投じることは大きな意義を持ちます。ぜひ投票へ。
■仲間が増えれば声も大きく この度のコロナ禍は、すべての教職員に影響を与え、多くの人が負担増などの矛盾や困難に苦しんでいます。職場のみんなが願うことを、職場のみんなで訴えれば、その分影響力は強まります。ただいま、秋の組合組織拡大期間です。備前支部総会で、ある代議員が「とにかく気軽に声をかけている。意外だったのは『組合についてよく知らない。まずはどんなものか知りたい』との声があったこと」と発言しました。労働組合の意義について、うまく言葉にしにくいというご意見もよく伺います。今年は分会訪問の機会を使って、本部執行委員が直接、未組や若い組合員に組合の意義についてお話する機会をいただくことが増えています。お申し出があれば、個別訪問もいたします。様々なアプローチで、組合の魅力を伝えていきましょう。 今年度も全教職員署名(ピンク署名)にとりくんでいただいているところです。署名に「教職員の大多数の共通の願い」をこめて提出するために、まずは周辺への声掛けをお願いします。

「空白の1日」問題解消,「枠組み」は継続交渉
2019年度賃金確定交渉終わる

■三上執行委員長,鍵本教育長と「代表質問」 三上執行委員長は,岡山県の教育が直面する様々な課題について教育長の考えを質しました。 普通科高校の将来について鍵本教育長は,普通科高校を「学び続けたい学校」として位置づけ,探求するという過程を通してこれからの時代に求められている力をつけていくことが重要だと答えました。この考えに三上委員長は賛同の意を示しつつ,それらの実現のためには予算と人員の拡充が不可欠であり,教職員の声に耳を傾けるようもとめました。 また,STEAM教育,Society5.0に対応していく上での課題について教育長は,AIにはできないような,人間の強みを生かせる人材育成が重要だと答えました。三上委員長は,それらの必要性を認めつつも,輸出大企業のための人材育成教育一辺倒の可能性があることを指摘しました。 また,共通テストの混乱にふれたところ,鍵本教育長は,「子どもたちのための議論であってほしい」と述べました。委員長は「岡山に限らず全国で困っている学校が当然多い。不安を払しょくすることでできることがあればぜひとも取り組んでいただきたい」と適切な対応をもとめました。 そのほか,会計年度任用職員制度導入,学校現場の多忙化,教職員配置,免許更新制度など,教育現場が直面する待ったなしの課題についてやりとりをおこないました。 ■1月末までに再度話し合いで交渉継続 ―「枠組み」交渉 第3回交渉冒頭,県教委は第2回交渉の高教組の指摘を踏まえた検討の結果として回答をおこないました。その中で,昇給については現在の経過措置である「最上位」と「上位」の昇給幅を同じとする形を3年間延長すると回答したものの,勤勉手当の「枠組み」については,「本則」を適用した差のつきやすい「枠組み」に執着し,高教組の意見を取り入れることはありませんでした。そのため,この度の交渉で決着せず,交渉継続をもとめたところ県教委が応じ,1月末までに交渉を持つことになりました。 交渉において,ひとりでも多くの教職員にとって処遇改善となる「枠組み」となるよう,もとめていく構えです。 ■前進面を評価し,本体要求では妥結 そのほか,長時間過密労働の問題,深刻な人手不足についてやりとりをおこないましたが,いずれも財政的な課題を理由に前進はありませんでした。しかし,「空白の1日」問題の解消,初任者研修日数削減,人勧の実施を約束するなどしたため,妥結としました。

「空白の1日」問題解消示唆するも前進回答なし
2019年度賃金確定交渉 


10月31日(木),高教組は2019年度1回目の確定交渉に臨みました。
高教組は32分会50名(本部含),県教委は平田教職員課長以下計8名が出席しました。 高教組の重点要求に対し,県教委は県人勧の通りに月例給・一時金の改定をおこなうと回答しました。
高教組は,今回の月例給引き上げは中堅以上のベテラン層には一切反映されないこと,一時金の引き上げは再任用職員が除外である点については大いに問題があると指摘し,これらの是正を強くもとめました。
臨時教職員について県教委は、常勤講師の「空白の1日」問題解消に向けての検討を示唆するなど,高教組による積年の要求に応える姿勢を見せる一方で,会計年度任用職員制度導入目前にもかかわらず,非常勤講師等の賃金単価の具体は未だに示されませんでした。
また,長時間過密労働解消については,新たに45時間以上の時間外業務を把握するとしたものの,持ち帰り仕事時間は対象とはせず,多忙解消が劇的に解決できるような抜本的な手立ては述べられませんでした。
11月7日(木),専門部要求を中心とした第2回確定交渉及び「賃金リンク」に関わっての「枠組み」交渉に臨みました。県教委による冒頭回答では前進回答と呼べるものは極めて乏しく,各専門部が第3回目の最終回答での前進回答をもとめました。専門部交渉後におこなわれた「枠組み」交渉では,現行よりも処遇反映に差のつく運用に執着する県教委と,処遇反映対象者を広げ,差のつきにくい運用をもとめる高教組の意見は,最後までかみあうことはありませんでした。
11月18日(月)に第3回の交渉をおこないます。現場の声を届ける貴重な機会として,全教職員署名(ピンク署名)の最後までの集約と,第3回交渉への組合員の参加を強く呼びかけます。

【県教委は、真摯に私たちの声に耳を傾けてほしい
-2019年度 岡山高教組 第1・2回確定交渉 参加者感想-

勤務条件改善を勝ち取るために団結することが必要
?非常勤については,勤務校が複数でしかも同じ日に長距離の移動を伴うような働きかたをしている場合も少なくない。実態を把握した上で,実態に応じた柔軟な制度設計・改善が必要であるのに「他の職種と同じ」となっている。?再任用教諭の待遇について,民間・行政との比較等々,言い訳があったが,そもそも我々は専門職であり,一般の職種と比較すること自体に問題がある。?代員がいない大きな理由はやはり免許更新制によるところが大きい。大学で共に学んだが教職に就かなかった友だちは更新をまったく受けていなかった。子育てを終え,必要な層だと思うのに。更新制の見直しをもとめます。?根本的な問題はもっと別のところにあるのではないかと思えてきた。そのことで暗くなるのではなく,1日1日を前向きに取り組んでいこうと思いました。
多忙解消なしにゆとりある教育の実現は不可能
?残業80時間オーバーの現状に対して,45時間以下の目標,普通に考えて,人員を倍にして今の業務内容にするか,人員を倍にできないなら,人を少しでも増やしながら,業務削減しかないように思います。それができないなら,給料を大幅に増やしてほしい。?今,放課後の職員室はやっとできる教材研究,保護者や生徒への連絡,各々の仕事に追われざるを得ない先生方ばかりで声をかけるのも遠慮される空気…。教員が互いに支援し合えない,支援しづらい学校現場では子どもの不登校増加は「さもありなん」それぞれの強みも弱さも生かして元気に楽しく生徒の前に立ちたいものです。
県教委の「枠組み」に批判噴出
?「枠組み」を本則に寄せようとする意味がわからない。県教委はその説明すらできない!絶対に阻止しないといけないと思いました。?(「枠組み」県教委案の)24万の差ってなんですか…。今まで教員として働いてきて,お金のことで他の先生方を素直に見れない。これからもっともっと差が広がり,先生のまっすぐな心がお金で歪んでいく…とても辛いです。?「賃金リンク」賛成の意見には,仕事の多い少ないという負担の差によるものが大きいように感じます。際限ない超勤をなんとかしてほしいという「叫び」です。?与えられた仕事を年度問わずやってきました。今日24万の差が出ると聞いてびっくりしました。知らない人も多くいると思うし,このシステムの怖さを初めて知りました。

集まって元気,いっしょに要求実現を。
?初めて参加しました。執行部の先生方の準備のすごさ,参加されている方の熱い思いなど,とても嬉しく,元気とやる気が出ました。このような交渉を毎年毎年して下さっているおかげで,少しずつ環境がよくなっているのですね。?自分が知らなかった問題が十年以上もたなざらしになっているような現状がわかり,なくてはならない場だと強く感じました。

現場で奮闘するすべての教職員に処遇反映できる「枠組み」を!
教育現場に「静かな分断」を持ち込ませないために
差をより小さく、対象者をより多く!

10月10日,高教組は,来年度以降の評価結果の処遇反映内容を決める「枠組み」交渉を県教委とおこないました。
県教委は村木教育次長以下計8名が出席しました。
冒頭,三上委員長は,現行よりも対象者を減らし,かつ差がつきやすい「枠組み」は避けるべきだと訴えました。また,処遇反映内容を決める重大な勤務条件の変更にもかかわらず,提示方法が文書でなく口頭である今回の県教委のすすめかたは丁寧さに欠けるのではないかと不満を示しました。
高教組は事前に県教委に提出していた要求書の内容を中心にやりとりをおこないました。やりとりの中で,昇給への処遇反映の廃止,少なくとも現行の「枠組み」の維持をもとめました。
県教委はこれらの要求に対し,具体的な案は今後の組合との交渉を踏まえて検討する,としながらも,現在より差のつきやすい本則に近づける「枠組み」を念頭に置いた答弁に終始しました。
勤勉手当に対する処遇反映について県教委は,現行では同一としている最上位区分と上位区分の成績率に差をつけ,対象者の割合を減らす案,また現行の1回の評価で6月・12月の両方に反映する形を,6月と12月の処遇反映者を別にできる案を提示しました。これに対して高教組は,今以上に差が開き,対象者が減る「枠組み」の運用は容認できないと訴えました。また,6月期と12月期の処遇反映者が増加することは一定程度評価しつつも,依然として6月と12月の両方で処遇反映される人が生まれる県教委の案では,差がつきやすい「枠組み」であることに変わりはないと指摘し,6月と12月の対象者を完全に分離する運用をもとめました。
そのほか,県教委自身も認識している高い評価を受ける職種に偏りがあること,特定のひとが高い評価を受け続けていることについて高教組が指摘しましたが,具体的な是正案はありませんでした。
また,特定の人が高い評価を受け続けていることは本制度が目標としている資質向上が一部の人に偏っていることを示しているものだと指摘し,すべての教職員が資質向上していく制度運用をもとめました。 今交渉のやりとりを受け,県教委は確定交渉の場で来年度の具体的な枠組みを示す見通しです。

2019年度賃金確定交渉にむけて 書記長 豊田佳香
すべての教職員がいきいきと 健康に働ける教育現場に

いよいよ対県教委確定交渉(第1回10月31日(木)、第2回11月7日(木)、11月18日(月)、いずれも13時30分開始)が始まります。教職員の待遇改善と教育条件整備の前進を勝ち取る大切な機会です。
■長時間労働の是正が急務…と言いつついまだ実効策なし 今年度は県教委の重点事業「働き方改革プラン」3年目です。昨年度11月に本格導入された業務管理システム(ミライム)の集計結果を見ると、18年1月から3月までの時間外業務100時間以上・2か月平均80時間以上の合計人数は、県立学校では全県で月当たり100名前後(前年度比)増加しています。7月に発表された18年度の勤務実態調査も、目標の時間外業務25%減には届かない結果となっており、「プラン」仕上げの年であるにもかかわらず、大きな改善には至っていません。教職員の意識変革頼みや、「夏季閉庁日・定時退庁日の設定」、「電話音声ガイダンスへの切り替え」程度の「工夫」レベルを超えない方策では、抜本的な解決は望めないことは高教組が指摘してきた通りです。中教審の指摘通り、長時間労働の問題は個々の教職員の努力で解決できるものではなく、教育委員会や管理職の責任のもと、一刻も早く有効な施策を実施するべきです。
■変形労働時間制は業務量軽減にはならない この状況のなか、政府は法改正をおこない変形労働時間制の導入を可能にしていく方針です。学期中の勤務時間を増やし、長期休暇中にその分減らすというこの制度は、すでに導入済みの国立学校では結局「時間外勤務隠し」にしかなっていない、という実態も報告されています。業務削減や人員増といった本質的な解決策から目をそらせる「ごまかし」方策を、成立させないよう要求していく必要があります。
■人員確保には、条件改善が必須 あいかわらず教育に穴が空いています。今年度に入ってからも「年度当初から把握していた産育休者の代員が、2学期になっても確保できていない」「管理職から病気休職を思いとどまるように言われる」など看過できない実態が報告されています。過酷な労働条件の下、職場を去る非正規教職員も後を絶ちません。この多忙、この貧しい労働条件を改善しないまま、ますます学校は疲弊し教育は貧弱になっていく道を岡山県はたどるつもりでしょうか。
■すべての職種・世代にとって、賃金引き上げは重要 来年度から施行の会計年度任用職員制度(非常勤講師はこの制度が適用)設計最終年度の今年は、非常勤講師の勤務条件改善の正念場です。時間報酬単価2,660円を切り下げることのないように要求していきます。 常勤講師についても、他県では続々と「空白の一日」問題(3月31日が勤務日とされず、給与にマイナスの影響をもたらす)が解消され、10万円以上の賃金引き上げが実現しています。岡山県もよい例にはならい、「同一労働同一賃金」の理念の下、非正規教職員の労働条件改善を実現させなければなりません。 同様の課題は再任用職員に関しても当てはまります。現役時代と変わらない業務に携わっているにもかかわらず、賃金は「6割」の待遇、扶養手当も支給なしです。これでは、若い世代も明るい未来の展望を持つことができません。 同じように働いている仲間の処遇に違いがあるという矛盾と不合理を改めさせる必要があります。確定交渉では、勤務条件や賃金改善がすべての職種・世代の教職員の労苦に報い、生活実態を踏まえたものになるよう要望していきます。
■多くの教職員の願いを、多くの教職員の声と力で実現させよう 私たちの訴えの影響力を大きくするには、多くの人々の願いを反映した要求であることを示す必要があります。仲間を増やす大切さの根拠は、ここにもあります。 高教組は創立以来、教育労働者の生活と権利を守り労働条件を改善させること、子どもたちが安心して学び成長できる学校教育の実現など、大切な運動を継続してきました。確定交渉は、その核になるもののひとつです。交渉では現場の方々の切実なねがいを訴える声が、要求を前進させる力となります。未組合員を含め、まだ経験していない方も誘ってぜひご参加ください。

県人事委員会へ待遇改善を要請 
-3/26 県人事委員会要請-

3月26日(火),岡山高教組は,本部役員3名と執行委員3名の6名で,岡山県人事委員会を訪れ,要請行動をおこないました。
まず賃金・手当の分野について,この間の民間の春闘の動きが鈍いことを話題にすると,人事委員会は「楽観はできない」との見解を示しつつも,西日本豪雨による県内企業への賃金に関する影響は小さいとの考えを示しました。
高教組は,秋に予定されている消費税増税の影響を考慮しても,秋での大幅賃上げ勧告をもとめました。 また,定年延長について,新たに作られる制度が現在の再任用制度の「焼き直し」になってはならないと訴えました。
これに対して人事委員会は,制度設計にあたっては,同一労働・同一賃金,モチベーション維持の観点も重要であるとの考えを示しました。
「賃金リンク」に関して,高教組実施のアンケートで「資質向上・職場の活性化につながっているか」という問いに否定的な意見が占めていることにふれ,「現場は制度としてやることになってしまったから仕方なくやっている」と訴え,この制度のために職場全体が忙しくなっているとも訴えました。
これに対して人事委員会は,「運用がどうなのかと思うところはある」と述べ,とりわけ行政職と異なる学校現場独特の評価の方法について疑問を呈しました。高教組は,今年度は「枠組み」交渉のタイミングであり,現在より対象者が多くなる枠組みをもとめていく考えを示しました。
長時間過密労働解消について,現在の学校現場の異常な多忙な状況を考えると,生徒が教職を希望しても自信をもって勧められなくなっている苦悩や,保護者も将来の職業として教職を敬遠させる傾向が強まっていることが執行委員から訴えられました。人事委員会は,秋に行う勧告・報告において,ここ数年強い表現で多忙解消に向けて県教委にはたらきかけてきたと話し,「書き尽くした感がある」とも述べました。高教組は,県教委には今まで以上に強くはたらきかけをもとめ,要請を終えました。

真備陵南高校分会へ訪問 
~地域とのつながり感じて~

分会を通じて県内教職員のみなさんから高教組に寄せられた救援カンパの一部を、倉敷まきび支援学校、真備陵南高校の各分会に贈呈することとなりました。
1月18日(金)、真備陵南高校分会にて救援カンパをお渡ししました。川嶋分会長、田村評議員、芦田備中支部執行委員の3名が対応し、学校の現在の様子などを報告してくださいました。
校舎の2階以上は使用可能であるものの職員室や特別教室などは現在もプレハブ校舎です。完全復旧での新年度スタートは現時点では不透明で、当面は3月に卒業式会場となる体育館の復旧が急がれているという状況です。他にも、先週調理室が復旧し実習が再開できたことが喜ばしいが、それまでの準備作業に多くの労苦があったこと、農場などの実習も不十分な設備のまま実習がおこなわれていること、被災当初の混乱の中も職場内の連携のおかげで様々な困難を乗り越えられたことなどが報告されました。
 分会の声 ~生徒たちの今~
生徒たちは2学期よりも落ち着いてきている。被災した生徒も多いが、乗り越えていくための力が備わりつつあり、強くなった。
全国からの支援、特に被災地の高校生からの支援に強い感銘をうけ、「全国のみなさんに助けてもらっている」という実感を持っている。
また、被災したことによって周囲の人たちとの関連性を重視できるようになり、学校が立派に復旧することで地域にも良い影響を与えるとわかったようだ。
多くの生徒たちが地域の中での役割を意識し、「地域の人に元気を届ける」ことが使命と感じている。
生徒会活動だけでなく、様々な形で地域の行事やボランティアに出かけるなど、被災前までは考えられなかったより積極的にとりくむ様子がみられる。

全国からの義援金、学校や生徒のために使って
-全教から県教委、倉敷市教委へ義援金贈呈-

10月5日(金),我々岡山高教組も所属する全日本教職員組合(以下全教)は,7月豪雨災害に対する義援金を倉敷市教委と県教委にそれぞれ贈呈しました。
義援金贈呈と懇談には,全教から米田中央副委員長と阿部中央執行委員が来岡し,岡山からは三上執行委員長と教職員の会から代表として大谷さんが参加しました。
倉敷市教委では,井上教育長をはじめ川原教育次長,加藤参事,渡邊学校教育部長他計6名が対応しました。
冒頭,米田中央副委員長から,この義援金は全教傘下の全国の教職員組合に呼びかけて募った義援金であり,学校,生徒・児童のために使ってほしいと伝えました。倉敷市教委からは,感謝状のほか,倉敷の小学校・中学校・特別支援学校の児童・生徒の絵画と英語解説による倉敷市を紹介するパンフと漫画による倉敷の紹介本もいただきました。
懇談の中で触れられた,倉敷市内の教員が校務として学校や地区へ被災者支援活動等にあたったことについて,事故の際に校務災害が適用できる反面,先生方の自主的な参加ではない分,不慣れな作業等でとまどいもあったのではと感じました。
岡山県教委では,佐藤倉敷まきび支援学校校長,小林教職員課副課長他計4名が対応しました。義援金贈呈後の懇談の中で,佐藤校長が被災した倉敷まきび支援学校について触れ,校舎を外から見ると水害のダメージは少ないように見えるが,中は1階が完全に浸水し,完全復旧までにはまだまだ時間が必要とのことでした。 学校や生徒・児童はもとより,真備地区をはじめ,今回の被災された地域の早期の復興を願うとともに私たちができることに引きつづきとりくむ決意を新たにし,両教委訪問を終えました。

岡山県内各地を襲った豪雨災害
支援の輪をひろげよう

学校や生徒、教職員の生活に甚大な被害


7月5日夕刻から西日本を襲った記録的な集中豪雨により、岡山県内外各地において甚大な被害が発生し、学校や生徒、教職員の生活に大きな影響を与えました。まきび支援学校、真備陵南高校は2階まで浸水し、この間敷地内の泥出しや、被災生徒への対応に追われ、2学期からの再開の見通しも立たない状況にあります。7月21日現在で、組合員の被害は口頭によるものを含め22件にのぼり、床上・床下浸水や、通勤の足である自家用車の被害などが多く報告されています。

7月9日からの1週間は、高梁城南高校、総社南高校、岡山御津高校など複数の学校で、「教職員は校舎や敷地内の土砂の撤去や消毒作業に従事、生徒は自宅待機」といった状況が続いたようです。
岡山高教組は全分会に7月10日、FAXにて組合員の被災状況調査と救援ボランティア登録の呼びかけ、7月13日の発送で支援カンパの呼びかけを実施しています。8月以降もボランティアの要請を受け付けています。被災状況報告済みであっても、作業支援が新たに必要になった場合は、遠慮なく本部事務局にお知らせください。ボランティアや見舞金の支給は、被災状況の調査に基づいて支援を行っていきますので、今からでもぜひ、ご報告をお願いします。
 また、高教組組合員の災害支援活動のための物資(ゴーグル、防塵マスク、ゴム手袋など)を準備しました。高教組の呼びかけによるボランティア以外の活動に参加する場合でも支給しますので、必要な場合は本部にご連絡ください。

県教委に緊急要請


この度の豪雨災害で、県内の高等学校・支援学校で甚大な被害が発生したことをうけ、7月19日、岡山高教組は、県教育委員会宛てに要請書を提出しました。「被害の全容把握と復旧計画策定を早急に行うこと、救済に全力をあげる立場で、各学校の要望に応え、様々な支援を迅速に行うこと、教職員やその親族が被災した場合や、復旧作業に携わる教職員に対しては十分な配慮を行うことなどを要請しました。県教委は、迅速な状況把握に努めていることや、緊急の対応として、教職員免許更新講習修了確認期限を延長すること、教職員の親族の住居復旧作業等に従事する場合も職専免を適用できるよう各学校へ通知したと回答しました。