脳死判定について

二度と元に戻らない『脳死』を、6つの項目によって判定します。

法的脳死判定の項目 具体的検査方法 脳内の検査部位と結果 参考(*正常時)
1. 深い昏睡 顔面への疼痛刺激
(ピンで刺激を与えるか、まゆげの下あたりを強く押す)
脳幹(三叉神経):
痛みに対して反応しない
大脳:
痛みを感じない
×このあたりに三叉神経が通っていて、強く押すとかなり痛みます。*
2. 瞳孔の散大と固定 瞳孔に光を当てて観察 脳幹:瞳孔が直径4mm以上で、
外からの刺激に変化がない
瞳孔は副交感神経と交感神経のバランス調整によって大きくなったり、小さくなったりします。*
3. 脳幹反射の消失 のどの刺激
(気管内チューブにカテーテルを入れる)
咳きこまない=咳反射がない 脳幹に存在する第2〜第12脳神経全てをチェックできます。
(第1脳神経は、嗅神経で脳幹にはありません。)
角膜を綿で刺激 まばたきしない=角膜反射がない
耳の中に冷たい水を入れる 目が動かない=前庭反射がない
瞳孔に光をあてる 瞳孔が小さくならない=対光反射がない
のどの奥を刺激する 吐き出すような反応がない=
 咽頭反射がない
顔を左右に振る 眼球が動かない=
 眼球頭反射がない(人形の目現象)
痛みを与える 瞳孔が大きくならない=
 毛様脊髄反射がない
4. 平坦な脳波 脳波の検出 大脳:
 機能を電気的に最も精度高く
 測定する脳波が検出されない
神経細胞の情報の伝達は電位の変化(脳波)によって表されます。*
5. 自発呼吸の停止 無呼吸テスト
(人工呼吸器をはずして、一定時間<約10分> 経過観察)
脳幹(呼吸中枢):
 自力で呼吸が出来ない
脳幹は、呼吸や血圧などの調節を行っています。*
6. 6時間以上経過
した後の
同じ一連の
検査(2回目)
1〜5の検査 状態が変化せず、不可逆行的に(二度と元に戻らない状態)であることの確認 絶対に過誤をおこさないための確認です。

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