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労働講座「知っとく?ナットク!」@

これってどうなの?「勤務時間の割振り」


教職員の長時間過密労働の異常さがメディアでも扱われるようになり,教職員自身にとっても自らの勤務条件について学び,見つめ直す必要性が高まっています。高教組は機関紙を活用し,労働講座「知っとく?ナットク!」を不定期発信していくこととしました。今回は「勤務時間の割振り」についてお話しします。

 


「勤務時間の割振り」

まず,「勤務時間」とは、教職員が任命権者の指揮監督の下で職務に専念することが義務付けられている時間のことです。任命権者とは「教育委員会」ですが,各学校で事情が異なるので,勤務時間の割振り(変更)や週休日の指定・振替は,校長がおこなうようになっています。

「勤務時間の割振り」とは,「4週間の単位期間(高教組HPに掲載)」において,正規の勤務時間が平均して1週間あたり38時間45分になるよう勤務時間を設定することです。

各学校の始業時間から終業時間まで(休憩時間を除く)の時間が校長によって割振られています。時として,定時前のあいさつ指導や特別指導の「申し渡し」など,また,定時後の職員会議の延長や入試の採点業務など,時間外業務が生じ,それらを校長が命じた勤務と認めた場合に「割振り変更」がおこなわれます。(定時後の部活動は,校長は命じていないという理由のもと,割振り対象となっていません)

修学旅行での時間外業務

折しも各学校では修学旅行が実施される時期です。修学旅行で時間外業務が立て続けにあったのに,割振り期間が終わるため,修学旅行で余計に働いた部分を休めないこと,ありませんか。割振り変更ができる期間は4週間ごとの単位のため,行事に向かって忙しさが増す学校現場では,そもそも活用しにくいという側面があります。割振り先を確保できない教職員の「自己責任」のように見えますが,管理職が割振り先を事前に必ず確保しなければならないのが原則です。

高教組の調べによると,修学旅行で生じた時間外業務に対して,勤務時間の割振りをおこなっている学校が多数あります(特殊業務手当(5,100円)と両立します)。1日につき4時間程度を割振り対象と認めている学校もあれば,1日につき1時間程度の学校もあるなど,それぞれです。修学旅行の時間外のそれぞれの業務について,修学旅行の行程表をもとに,「定時前(定時後)のこの時間は,割振り対象か,そうでないか」を管理職に確認する必要があります。多くの時間を時間外勤務と認めると,管理職自身に割り振る責任が生じるため,極力割振り時間を少なくしたいという思惑がはたらくかもしれません。「割振り対象でない」という回答に対しては,その時間帯に教員は引率業務から解放される時間であることを確認するとよいでしょう。

平均労働時間設定の意味

ところで,なぜ4週間の割振り期間の中で,1週間の平均労働時間が38時間45分にすることになっているのでしょうか。この4週間という単位で割振り先を制限しているのは,極端なほど集中的に働かせることにブレーキをかけている側面があります。「2月・3月の入試の時期は,深夜まで働け。8月ごろに休ませてやる」…というようなことを防ぐために,4週間の単位で労働時間の増減を調整することを定めているのです。そもそも超過勤務が常態化し,4週間という短い期間内で割振り先が「確保」できると言われてもできない学校現場ではイメージしにくいですが,労働者がこれまでのたたかいで勝ち取ってきたもののひとつです。

知っているようで,知る機会のないのが教職員の労働条件です。今後もニーズに応じて発信していきます。「このことについて説明してほしい」など,ご意見ご要望あれば,本部までお知らせください。