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支えあい、助けあい、高めあう。岡山高教組

よりよい教育と子ども・青年の未来のためにeducation

2024年度

「武力に武力」で平和は守れない!
冬の高教組教研で想田和弘さんから非暴力抵抗という戦略を聴く

 高教組は2025年1月25日(土)、おかやま西川原プラザで冬の高教組教研を開催し、全体会と分科会に組合員以外を含む54人が参加しました。
 全体会では、映画作家の想田和弘さんを講師に招き、「“武力に武力”で平和は守れない─非暴力抵抗という戦略─」と題して講演を聴きました。想田さんは、27年間住んだニューヨークを離れ、2021年から牛窓在住。「観察映画」の手法でドキュメンタリー映画を制作し、昨年10月に『五香宮の猫』を公開しています。講演で想田さんは、米国の政治学者ジーン・シャープの理論を紹介し、ロシアの侵略に武力で抵抗するウクライナの悲惨な実態を引きながら、「屈服でも反撃でもない第三の道が非暴力抵抗」と述べました。その上で「侵略者や独裁者の権力の源泉は人びとの協力であり、非暴力抵抗が広がれば権力は崩壊する」と指摘しました。実際に昨年12月3日、韓国のユン・ソンニョル大統領が「非常戒厳」を宣言しましたが、軍や警察の協力すら十分に得られず失敗しています。
 また、米国の政治学者エリカ・チェノウェスの研究から「非暴力抵抗の成功率は5割超だが、暴力的抵抗は25%程度」、「市民の3.5%が動けば社会は変わる」という数字を紹介し、「非暴力抵抗の戦略と計画を持ち、恐怖感と従順の癖を克服することが大切」と語りました。
 分科会は、国語・図書館、数学、社会・平和・子どもの権利条約、特別支援に分かれて、レポートなどを中心に研究協議を行いました。

2023年度の

私たちのための社会にしよう
主権者は私たち! 冬の高教組教研 菱山南帆子さんと生理革命委員会から学ぶ

  高教組は2024年1月28日(日)、おかやま西川原プラザで冬の高教組教研を開催し、全体会と分科会に組合員以外を含む38人が参加しました。
 全体会では、総がかり行動実行委員会共同代表の菱山南帆子さんを講師に招き、「私たちのための社会にしよう。主権者は私たち」と題して講演を聴きました。菱山さんは、1989年東京八王子生まれで、小学校5年生の時に担任教師の障害者差別発言に対して授業ボイコットを組織した経験から声を上げることの大事さを知り、中学1年生の時にはイラク戦争反対運動に参加しました。講演では、現在が「新たな戦前」の情勢となっていること、より共感を広めていくためにはゆとり世代やZ世代など若者の感性や思考の特性を理解する必要があること、ジェンダー平等と命と暮らしが守られる社会を選択するべきであることが語られました。
 子どもの権利条約分科会では、「岡山県内の公立高校のトイレにトイレットペーパーと同じように生理用品を設置する」という目標を掲げて活動する「生理革命委員会」の生徒2名(岡山後楽館高校)を招き、アンケートやクラウドファンディング、県議会への陳情などのとりくみについて学び、交流しました。

2022年度

ウクライナから平和を 校則から生活指導を考える−冬の高教組教研

 高教組は2023年1月29日、おかやま西川原プラザで冬の高教組教研を開催し、全体会と分科会に組合員以外を含む49人が参加しました。
 コロナ禍のため、一昨年は分科会のみの開催となり、昨年は中止を余儀なくされましたが、久しぶりに本格的な教研を行うことができました。
 全体会では守田敏也さんを講師に招き、「核の問題から解き明かすウクライナの今、世界の今、私たちの今」と題して講演を聴きました。守田さんは京都市在住のジャーナリストで、宇沢弘文さんのもとで社会的共通資本について学び、核問題を中心に研究を進めています。
 守田さんは、ドイツの医師団とベラルーシを訪問した経験があり、ベラルーシもウクライナも、1986年のチェルノブイリ原発事故の影響を強く受けていることを紹介しました。また、ウクライナは歴史上、ロシアだけでなくポーランドやドイツなどの周辺諸国やユダヤ人との深いかかわりがあり、単純にロシアと英米との関係だけで問題をとらえることはできないと語りました。 守田さんは、ロシアの侵攻は許されないが、NATOも国際法違反の存在であることを指摘し、ウクライナに戦車などの武器を送るのではなく、即時停戦を求めるべきであると述べました。また、国家と民衆を区別するべきであることも強調されました。

岡山高教組

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