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ドイツらしい質実剛健さがレーマーの魅力

ROMERは、乳幼児・学童向けのカーシートを専門に製造する世界的にも珍しい専業メーカーです。よりどころである高品質は世界の知るところとなり、業界のリード役を担っています。
現在はイギリスブライタックス社と提携し、欧州全圏、豪州、米国を含めた、全世界に製品を供給する巨大ブランドと化し、その生産量は年間125万台に及びます。

しかし、その方針はあくまで「品質本位」。欧州でカーシートの法制化が始まった際にも、価格競争による市場シェア獲得競争に唯一足を踏み入れなかった特異なメーカーとして業界では有名です。そして大半の大手車メーカーの支持を採りつけ、結果的にシェアは揺るがないものになっています（欧州シェアトップ）。こうした、製品の信頼性という裏付けが営業力を高める図式は、メーカーの一つの理想形でしょう。

現代のROMERの技術を支えるのは、デザイン用の最先端をいく3D-CAD設備です。衝撃時のコンピューター・シミュレーションを作成する能力を備え、万全の設計を導きます。

長い経験から、実際の事故データも製品開発に常に反映されます。法制化の歴史の浅い日本では残念ながらまねのできない部分です。

新機構の開発も業界をリードします。次世代チャイルドーシートの期待を担う、ISO-FIXの開発・販売を世界で初めて行なったのもレーマーなんです。

机上でのシュミレーションは、実際のモデルにてさらにテスト・検証されます。当然ながら自社で衝撃テスト、耐久テスト、様々な検証を行う施設を持ち、確認がなされた上で、製品は市場に送り出されます。多くの車メーカーの純正品をOEM供給していることからも、安全性能のほかに、車への適合性の高さ、装着の分かりやすさ、耐久性など非常に多くのことに責任を持たざるを得ない状況です。メルセデスベンツらがディラーオプションとして販売するこれらのカーシートに不備は許されるはずもありません。

持続テスト(例1):
バックルを連続して開閉し、耐久性と
トルク変動について検証します。

持続テスト(例2):
ベルト長さ調節についてもストッパーの耐久性など
細かな検証が行なわれます。

ROMERは、縫製も外注しません。自社管理で行なわれます。（これは意外と珍しいことです。安い海外の下請けに委託するところが多く、それが時に品質の低下を招いています。)

組み立ても可能な限り手作業で確認をしながら行なわれます。これらの手間が、均質で高品質な製品群を送り出せる要因です。

レーマーをはじめとする欧州のカーシートは極めて構造がシンプルです。日本では「高品質」＝「多機能」というイメージがありますが、これは日本で特化した傾向です。
レーマー社製品の特徴には日本製品の「高級」とは一味違った指標が見受けられます。

シンプル	簡単で分かりやすいことが、誤使用を防ぎ、適切な取り付けに導いてくれます。
軽量	衝撃時のGを軽減し、取り扱いもラクになります。
低重心	最小限の機能で低重心化をはかり、衝撃時の移動量を少なくします。
データ	実際の事故例を製品開発にすばやく反映