一次判定のいろいろ

 ラッキーさんの審査の日に、アンラッキーさんだけを取り上げましたが、よく見てみるとたくさん該当者がありました。
 いずれにしろラッキーさんの項目 歩行でつかまれば可・立ち上がりにつかまれば可・片足での立位に支えが必要の3項目プラス拘縮か麻痺、またはその他どこかに1項目の4項目を「ラッキーセット」と呼んでいる方もありますが、このラッキーセットもある項目を入れた途端に、ラッキーセットでなくなりアンラッキーになってしまうことがおわかりになったでしょう。

 下の表のどうして?さん、お助けを!さんなどもラッキーさんよりも、いろいろ日常生活レベルの介助が必要になっていますが、「要支援」や「例外の要支援程度」しか一次判定は出ません。
 この原因は両足での立位に支えが必要を入力した途端に介護時間が減りますので、この項目が逆転を起こす原因ですが、なぜだか説明する事は出来ないと思います。
 一方よかったさんと言う60才代の方の申請もありましたが、一次判定の難関をくぐり抜け、他の方たちと状態としては変わらないのですが要介護2をゲットされました。この方のどこで介護度があがったのかをシミュレーションしていて、あれ?と声が出ました。
 あれ?さんとして最後に示しています。よかったさんと同じものですが、浴槽の出入りにチェックすると途端に介護時間が15分も短縮してしまい要介護1に逆戻りです。それも見守りや一部介助より全介助の方が時間が短くなったので、この表では全介助を示しています。これもなぜだか分かりません。

 ここに上げた方たちは、あれ?さんを除いて、全て先日の審査会に実際に出た例です。
 よく見る申請例ですので今までもたくさんあったと思います。
 今回改めて比較してみて、びっくりしたと同時にあきれ果てて、審査会全体が虚しい感じになっていました。

ラッキーさん
アンラッキーさん
どうして?
さん
お助けを!さん
仕方なしさん
よかったね
さん
あれー?

年齢

70台後半
70台前半
80代後半
90台前半
80代後半
60台前半
60台前半

性別

女性
女性
男性
女性
男性
男性
男性

基礎疾患

骨粗鬆症
変形性股関節症
変形性脊椎症
変形性脊椎症
閉塞性動脈
硬化症
脳出血後遺症
脳出血後遺症

一次判定

要介護1
非該当
要支援
要支援(例外)
非該当
要介護2
要介護1

介護基準時間

31分
24分
28分
27分
31分
50分
35分

1.麻痺

右上肢
右上肢

右下肢
右下肢

2.拘縮

膝関節
股関節
膝関節
肘関節
肘関節

膝関節
膝関節

1.寝返り

つかまれ可

2.起きあがり

つかまれ可
つかまれば可
つかまれ可

3.両足での座位

自分で支え可
自分で支え可

4.両足つかない座位

自分で支え可
自分で支え可
自分で支え可
自分で支え可
自分で支え可

5.両足での立位

支え必要
支え必要
支え必要

6.歩行

つかまれ可
つかまれ可
つかまれ可
つかまれ可
つかまれ可
つかまれ可
つかまれ可

7.移乗

1.立ち上がり

つかまれ可
つかまれ可
つかまれ可
つかまれ可
つかまれ可
つかまれ可
つかまれ可

2.片足での立位

支え必要
支え必要
支え必要
できない
支え必要
支え必要
支え必要

3.浴槽の出入り

全介助

4.洗身

一部介助
一部介助

1.エ爪切り

一部介助
一部介助
全介助
全介助

2.ボタンかけ

見守り

 ズホンの着脱

見守り
見守り

 靴下着脱

見守り

3.居室の掃除

全介助
一部介助

そのほかにもいわゆる、たった4項目で「要介護1」の「ラッキーセット」はあるのですが、自分で探してみるのも面白いものですよ。



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