1
ソドムの時と同じ様に、風雅達はホテルをとってそのロビーに一同を集めていた。
風雅とはつみが連れている子供をみて、それが彼らが捜していたホムンクルスである事が解る。その街での目的を達成したことを意味するのだ。
「おっ、ついにホムンクルスのガキを見つけたのか!」と歓喜するロイドの脇腹にはマハが鋭いエルボーを食らわせる。「失礼でしょ!」と怒鳴る彼女の声が響く。
「バベルの塔の上部へと向かう鍵になるとされる少年だ。名前をフェイという」
違和感があった。自分から名乗ればいいのだが、風雅が全て言うのだ。そしてフェイと呼ばれた少年は静かにお辞儀をする。
「おいおい、よろしくお願いしますとかないのかよ」と再びロイド。
「話せないんだよ」とはつみが言う。
「そ、そうか…まぁそんな奴もいるよな…」
と、それ以上場を乱すまいとロイドは立ち下がる。
そんな中でアルドだけはフェイに疑念の視線を浴びせていた。彼の真っ赤な目をじっと見つめていた。そして顎に手をすえていつものように考え事する。
(ホムンクルスと呼ばれる少年…あの目は邪眼という奴じゃないのか?錬金術によって生み出された際に邪眼も融合させたと考えるべきか…しかし、ならキサラさんの真っ赤な眼はどう説明するか…彼女の生まれは明らかだし…)
彼のそんな考えはよそに、ホテルのロビーには数人のシハー兵達が駆け込んできた。彼らは時折、風雅達とホムンクルスの調査について、女王の命令でサポートしていたのだ。その彼らが駆け込んでくるのだ。それはあまりいい情報をもたらさなかった。
「反乱軍がゴモラの街に向かっているという情報を手に入れました!…ゴモラの駐屯地でもクーデターが…」
開口一番にその台詞だった。
「なるべく戦闘をさけてバベルへと向かいたい、できるか?」
「南門から抜けて峠を越せば…ただ、そちらからも反乱軍の軍勢の報告があります。狭い峠なので、大規模な戦闘にはならないと思われます…混乱にじょうじてバベルに抜けるしかないかと…」
風雅はしばらく考えた後に、
「動かなければ、運命もまた動かずか」
そんな台詞を吐いた。その声ははつみとフェイにしか届かなかった。
「よし、南門から抜けるぞ!」
それを聞いたロイドは、「ひっさびさに身体が動かせるぜ!」といきがってみせて、それに輪をかけて「最近ダイエット中なんだよな、ちょっとは汗を出させてくれよ!」とカイがいきがってみせる。この二人が作る雰囲気が風雅達全員を動かす力になっていた。
2
結局、風雅達を護衛するはずだったシハー兵はたったの50人。殆どがクーデターの制圧と反乱軍から街を守る目的で防衛に配備された。だがそれは女王の命令には反していることを承知の上だった。勿論、風雅もそれには同意したのだ。
女王の命令では「ゴモラの守備は捨ててでも風雅達と彼らが連れるホムンクルスの少年をバベルに連れて帰ること」。その血迷った命令などは、街やそれに付随する軍の基地が危機的状況に陥る中で、聞き入れられなかった。
南門を出てしばらく進んだ後、彼らが言う峠は直ぐに差し掛かった。峠とはいってもアルザタールから来た風雅達が想像していたものとは異なり、砂が積もって山になっている状態の、それこそ砂漠にいけばどこにでもあるような砂丘だった。
風雅達の護衛にあたる兵は数名が斥候として先頭を進んでいた。その内の一人が何かを察したのか、止まれの合図を出す。
そして一同は沈黙。
次の瞬間、斥候でなくとも、バベルに向かっているであろう反乱軍の斥候の一人が峠の頂上に現れた事が解った。そのニラマに乗った斥候はこちらの存在に気付くと、一気に引き返した。と、同時に護衛部隊の斥候もこちらに戻る。
「来ます!」
敵の数やどこまで進軍しているのかなどは確認していないようだ。解らないうちから引き返してくるのは、もう敵が側まで来ていることを目視以外の方法で確認していたからだ。
「戦闘態勢!」
護衛部隊のリーダーが叫ぶ。盾と槍を構えて、そして背後には魔術士が配置され、一斉に50名の護衛部隊は防衛陣形をとった。
「風雅さん!我々が交戦する間、側面から抜けてください!」
風雅は無言で頷き、ロイドとカイを先頭にして、峠と呼ばれる砂丘を遠回りに迂回した。背後では既に先頭が始まり、魔法が放たれる音や金属がぶつかり合う音が響く。
「チッ…あっちのほうが盛り上がってんじゃねーか」
とカイが残念そうに言う。
「じゃぁお前だけアッチに残ればいいじゃねーかっ!」
とロイドが反論する。と、その次の瞬間。
ロイドの持っていた盾に矢が突き刺さった。
「っうぉッ!やべぇッ!」
とロイドが叫びながら盾を構える。まるで最初の矢が目印のようにロイドの居た位置目掛けて一斉に矢の雨が降る。隣にいたカイも大剣を振り回して矢を弾き返した。
「きたきたきたきた!フィーバーだぜ!」
とカイはまるで子供が宝くじに当たった時のように小躍りした後、大剣を構えて矢が向かってきた先へと突進んだ。案の定、そこからは射手だけでなく、ニラマにのった騎乗兵も一斉に現れる。と同時に、カイの振り回す大剣が旋回した。周りに砂が吹き荒れる。そして騎乗した兵達もその砂と同じ様になぎ倒される。
後方から続いてやってきたニラマ騎兵も動揺になぎ倒そうとしたところ、それらの頭に矢が突き刺さった。ナジャとミーシャからの援護射撃だ。だが不服そうな顔でカイが言う。
「俺の獲物とってんじゃねーぜ!」
「やるじゃねーか!よし、マハ!俺達もいくぜ」とロイド。彼は盾を構えてカイの元へと応戦に向かう。その背後で呪文を詠唱しながらマハがつく。
「はつみは俺と来てくれ。敵の指揮官を落とせば形勢逆転に繋がる。豊吉さんとキサラは負傷者の手当てを。他の皆は二人と一緒に。ナツメグ、ヤン。皆を守ってやってくれ」
と風雅が言い、その場を離れようとした時、デスティンはその腕を掴んで言う。
「風雅さん!戻ったほうがいい!」
「戻る?何故だ?」
「何か嫌な予感がする…」
「…守備隊の作ってくれたチャンスを無駄に出来ない」
と、風雅が言い残してから、はつみと供にカイ達が交戦中の敵の中へと消えて言った。
「え、えと、俺様は?」取り残されたのはジッタだった。
「アンタはそこに隠れてなよ!」とナツメグが言った。
3
ニラマ騎兵のショテルがロイドの首を狙う。だが狙ったはずの首はそこにはなく、彼の視界には巨大な盾が一面に映し出される。次の瞬間、ニラマから吹き飛ばされて砂の中へとダイブする。
「俺の首がほしけりゃ、まずは盾を真っ二つにする力をつけな!」
「ちっ!」
騎兵は砂に埋もれたショテルを拾い上げ、再びロイドへと対面する。次の攻撃こそはと振り下ろした刃はロイドの脇へとそれた。ロイドは彼の胸を盾で強打した後、身体を半回転させ、剣先で首を弾き飛ばした。
そのロイドを他方から騎兵が囲む。うち一人が槍を突き出す。盾でそれを交わすロイド。その背後でマハが呪文を詠唱する。「クソッ!来るぞ!」と叫んだのは騎兵だ。一瞬周りが暗くなり、マハの周囲に魔方陣が一瞬現れたと思うと、その叫んだ騎兵目掛けて雷が命中、その周囲の騎兵達にも電撃が伝わる。雷が振り下ろされた騎兵は黒こげになり、周囲の騎兵は大火傷を負い撤退をする。
ロイドとマハの側にカイが寄ってきた。彼は腕に傷を負っている。
「どうした?さすがにあの群れに突っ込んだらタダではすまんかっただろ?」
ロイドはそう言った後に呪文を詠唱してカイの傷の手当をする。
「へっ…一人だけシツコイ奴がいてよ…ってきやがった!」
カイが言うシツコイ奴、それは以前カイと一戦交えたルフェイだった。
「ここであったが100年目だ!今度こそ貴様を刀の錆にしてやる!」
ルフェイの剣先がカイ頬を掠める。避けたのだが、大剣から距離が離れてしまう。カイの扱う武器は攻撃力が高いが軽がると持ち運べるものでは無い。敵の攻撃を避けるときは武器を手放し、身体だけ避けるのだ。その唯一の弱点を既にルフェイは知っていた。
「ちょっ!」
軽々とその攻撃を交わすカイ。側でロイドが援護に回る。
「邪魔立てするか、貴様!」
「今時、刀の錆だとか100年目だとか、漫画の中でも言わないぜ」
ロイドはそう言うと身体を半回転させて切っ先をルフェイの懐に狙う。ルフェイはその歳に似合わない軽がるとした動きでそれを交わした。ロイドもルフェイも、カイも、近接戦闘は息をするように慣れているのだ。
「ちっ…それ俺が言おうと思ってたのによ」とカイが言う。みれば、投げ出していた彼の武器は既に手中にあり、再び巨大な剣がルフェイの胴を真っ二つにしようとしている。
「ぬぉぉぉ!」
ルフェイが吠える。カイのスピンをショテルで防ぐ。だがその脆い武器を突き破り、胴体に命中した。辛うじて鎧で防がれたが、ルフェイの身体は2〜3メートルは吹き飛んだ。と、そこへ先ほどロイドの背後で詠唱を始めていたマハの雷が振り下ろされる。
とっさにルフェイは既に半壊しているショテルを宙に投げた。
雷はショテルに吸収さえる。
「クソッ!」と叫んだ後、武器を失ったルフェイはニラマ騎兵の集団の中へと消えた。
4
はつみが口寄せした犬吉(マカミ)に乗ってはつみと風雅の二人は騎兵の集団の中へと突っ込んでいった。攻撃する意図もない、それは強襲偵察という手段だ。目的はその部隊のリーダー格となる人物を特定させること。例えクーデーターを起こした軍隊であっても統率は取れているはずだから、必ずリーダーがいると踏んでいるのだ。
犬吉の素早い動きは周囲の騎兵が気付いたときには側に居ないほどで、彼らの姿を確認するチャンスはあっても攻撃するチャンスは無い。まるで吹き抜ける風のように騎兵達の間をすり抜けていく。そして中央部分で恐らくリーダーと思われる女魔術士の姿が現れた。それはゴモラ襲撃を命じられたアンジェだった。
他の騎兵達とは異なり、アンジェの鋭い眼光は直ぐに犬吉を捕らえた。すぐさま詠唱の体勢に入る。
「はつみ!気付かれた!退避だ!」
風雅が叫ぶと、はつみは犬吉に騎兵の集団を抜けるよう指示する。
その後を追うようにアンジェの唱えた土系統の魔法が炸裂する。地面から巨大な爪が犬吉の後を追うように突き出てくる。だが魔法が現れるよりも犬吉のスピードがうわまっていた。難なくそれらの魔法から逃れるはつみと風雅。
「将軍!」
騎兵の一人が叫んだ。アンジェに向かって。
「解ってるわ。どうやらアタリを引いたようね」
アンジェは再び呪文の詠唱を始める。空が一瞬暗くなり、魔方陣がアンジェの周囲に現れた後、その魔方陣はアンジェの影に消えた。そして今度は彼女のその影がまるで夕日に照らされたように巨大に伸びあげる。影が膨らむ。影がアンジェの形ではなくなる。影は複数の者達の形へと変わる。犬や猫の頭部に人の身体を持った、奇妙な形をしたそれらの影から、また影が生み出され、更に影が生み出された。
「神聖なる砂の神々よ、殺戮の限りを尽くせ」
そういってアンジェはぱんっと手を叩くと最後にその影たちは実体へと変わった。
5
騎兵の集団から砂埃を上げてはつみと風雅の乗る犬吉が飛び出る。
だが砂埃の中からは騎兵以外の者がその後を凄まじいスピードで追う。それらは猫や犬の頭に人間の胴体を持ち、光を飲み込むかのような真っ黒な姿、だが身体に纏っている豪華な宝石だけは光を反射している。息を切らす事無く、はつみと風雅を追う。
「口寄せ!キムンカムイ!」
はつみが印を結んで、熊吉(キムンカムイ)を口寄せした。
犬吉の通った後に砂埃が吹き上がり、巨大な熊が現れる。
熊吉は一吠えすると、その爪を犬吉を追いかける者達へと振り下ろす。不意を突かれて避けるタイミングを逃した黒い姿の者の胴体が横に真っ二つに裂けた。にも係わらず、まるで下半身だけが意識を持っているように走り続ける。だがしばらくしてから、上半身も下半身も真っ黒の砂に崩れた。
「はつみ!まずいぞ!」
数十体のそれら黒い者達は熊吉目掛けてショテルを振り下ろした。「グモォォォ!」という熊吉の叫び声が聞こえる。
「熊吉!」
はつみは印を結んで熊吉の召喚を解除する。熊吉が消えたのち、また黒い者達ははつみと風雅にターゲットを変更し、追いかけてくる。
「土遁!土城壁!」
今度は風雅が印を結んだ。地面から砂が城壁の形になりながら盛り上がっていく。黒い者達は突然盛り上がってきた砂に身体を粉微塵に砕かれた。だが、後から続いてやってきた者達は一斉に城壁を登り始める。
風雅のいる位置からは反対側はもちろん見えなかったが、城壁が黒く染められていく光景は容易に想像できた。なぜなら、まるで大波が堤防にあたって飛沫を吹き上げるように黒い者達が這い上がってきたからである。
「撤退だ!」
そう吐き捨てるように風雅が言い放つ。風雅とはつみを乗せた犬吉は、仲間と合流し撤退する為にもと居た場所へと後退した。
6
ナツメグの回し蹴りが黒い者達をなぎ倒す。彼女の体の2倍はあるかという程の巨体が黒い砂吹雪となって木っ端微塵に散らされていく。だが滝の流れに蹴りを入れるようなものだった。次から次へとそれらの召喚獣がナツメグに襲い掛かる。
「ぜんっぜんっ!キリがない!」
そうは言っても10体以上の黒い者達からの攻撃を軽々とかわし、その中で確実に相手にダメージを負わせ、さらに余裕で会話をしているのだ。
「ナツメグさん!うしろ!」
デスティンが叫んだ。
ナツメグの背後から今までいなかった武器を持たない召喚獣が、ナツメグに対して指を差し口でブツブツと呟いている。彼女はそれが魔法詠唱だという事を瞬時に理解した。
地面の深くからマナが吸い上げられて巨大な炎の弾になる。そしてそれが轟音を上げてナツメグ目掛けて突進してくる。
「ハッ!」
その小柄な身体でタックルの姿勢になると、そのまま砂に足をめり込ませて体重を掛ける。周囲の空気が圧縮されてまるで分厚い空気の壁が出来るように、そしてそのために音が遮断されたような状態となって、ナツメグの正面に衝撃波が生まれる。巨大な火の玉が衝撃波で吹き飛ばされる。と、同時に背後にいた黒い者たちも巻き込まれた。
「す、すごいですね…ナツメグさん」とデスティン。
「まぁ、さっきご飯食べたばっかりだし」とナツメグは照れてみせた。そうやって照れている間も20体を越える召喚獣の攻撃をかわしながらであった。
一方で先ほどまで先導を切って交戦中だったロイドとカイ、マハがナツメグ達のいる所まで撤退してきた。「クソッ!」などと吐き捨てるように言っているのはカイだ。
「なんなんだ!あれは!殺しても殺しても湧いて出てきやがる」
自らの負傷した腕を魔法で治癒しながら後退してくるロイド。盾は既に傷まみれとなっている。召喚獣達の攻撃をたてで防いできたのだ、きりがない攻撃はあっという間に盾を無意味にさせた。
砂煙の間からまた黒い者達が突進してくるのがわかる。だがロイドが視線を向けた先に見たものは、まるで自らが光となって輝いているような宝石で出来た皮膚をまとったワニの姿をした魔物だ。それは宝石をキラキラと輝かせて人々の欲求を刺激するような素振りを見せながら、軍団の後ろから突進してくる。
「やべぇっ!きやがったぞ!」
とっさにロイドが身体を低い姿勢にする。彼が盾で自らの身体を隠そうとするのは長年そうして戦ってきたスタイルだからだ。だがそれが無意味である事は知っているはずなのに、どうしてもそんな事をしてしまうのは、既にクセのようなものなのだろう。その光り輝く宝石のワニは目から黒い光を発し、それがロイドの宙を回ったのだ。次の瞬間、ボロボロだった盾が綺麗に真っ二つになった。見れば先ほど「クソッ!」と言っていたカイの右腕がなくなっており、代わりに左手の手に中にあった。
そのワニに皆の視線が集まったのは仕方のないことだろう。かなり離れた位置から放たれたレーザー状の光線に触れれば綺麗に手足を切断してくれるのだ。そのスキをついて、一斉に黒い者達が丁度デスティンのいる位置まで迫ってきた。デスティンは「ひぃぃ」と叫んでそれらの攻撃をかわすのが精一杯だ。キサラは負傷したカイをその場から離そうと運び出す事に精一杯、そして、その一瞬の隙をついて、まるで財布でも拾い上げるように軽々とフェイを掴んだのは黒い者達のうちの1体だった。
「フェイ!」
デスティンが叫んだ。連れ去られまいと手を伸ばすが、その手を周囲の召喚獣が切りつける。「うがぁぁ!」とデスティンが叫ぶ。刃の切っ先がデスティンに剥き、一斉に刺し殺そうとした時、凄まじい衝撃とともに、黒い者達を弾き飛ばす影がある。犬吉である。犬吉に騎乗した風雅がデスティンを持ち上げるとその背中に乗せた。はつみは既にいない。
「皆!街に撤退だ!」
そう叫ぶ風雅。少し離れた小高い丘でははつみが素早く印を結ぶ。
「口寄せ、ノズチ!」
周囲の地面が一斉に揺れ始め、砂の中から身体を茶色の毛で覆われたミミズのような姿の獣が何十匹もあふれ出してくる。それら一匹一匹はそれほど大きくはなく、黒い者達と同じぐらいの大きさだったが、2、3匹が黒い者達に絡み付いて地面に引き摺り込んだり、絡まって締め上げてボロボロの土に変えてしまったりした。まるでエサが与えられていない蛇がいる小屋に犬や猫を放り投げたように、奪い合うようにしている。
案の定、その口寄せした式神は敵味方を判別していないようで、ジッタは危うく丸呑みさせられそうになったところをナツメグに助けられた。
黒い者達の攻撃の矛先がノズチの変わる頃に、数名の負傷者を連れて風雅達は街へと撤退していった。一人だけ、フェイだけは、彼らに連れ去られたまま。
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