変革の時代
〜既成概念の枠にとらわれず、新しいことに挑戦しよう〜
2002年度理事長
狩 野 牧 人
今では偉人と呼ばれる人々も、最初の一歩を踏み出すとき、迷いがあった。だが、彼らは、新しい時代を感じ取り、情熱に突き動かされ、目の前の茨に足を踏み入れ、偉業を成し遂げた。
だから、私たちも勇気を出して進もう。
この一歩がなければ未来に続く道は永遠に拓かれない。
まちのために、私たちのために、子どもたちのために、そして、まだ見ぬ世代のために。
私たち、青年会議所のメンバー一人ひとりが、地域の変革の旗手となって、最初の一歩を踏み出そう。
「家族」再考
社会の最小単位は「家族」である。
青年会議所が目指す「明るい豊かな社会」を構築するためには「明るい豊かな家族」の集積が必要である。
人格は「家族」の中で育まれる。つまり、人の個性とは、「家族」の個性でもある。
「家族」の個性は、父と母を生んだそれぞれの「家族」の歴史の集積であり、双方の価値観の統合である。
このように、まちの創造と人の成長の要ともいえる「家族」の重要性を、私たちは、よく理解しているだろうか。
私たち、尾道青年会議所は、創造的で心豊かなまちにするために、「家族」の再考を広く市民に提案していきたい。
「学校」再考
「学校」は元気か?
地域の中心には、必ず「学校」がある。そして、「学校」は地域の子どもたちの健やかな成長のための教育の場である。
しかし、残念ながら、最近のマスメディアが報じる数々の事件からは、本来あるべき「学校」の姿を探すことはできない。現在、地域の核となるはずの「学校」は大変な危機下にあると言ってよいのではないだろうか。
こうなってしまった原因の背景に、戦後の急激な社会変化の中で、「学校」は、「地域」と乖離し、時代に即応する必要なく存続することができる聖域だと、誰もが思い込んでいたことが挙げられるだろう。
そして、この聖域こそが真の教育の場であると信念を持って忠実に守ってきた教育界と、いつか地域に弊害をもたらすのではと疑問を抱くことさえもせず、安穏とお任せ主義を貫き、問題を見過ごしてきてしまった地域との双方に責任があると言えるだろう。
しかし、遅ればせながら、今年から学校週5日制となり、総合的な学習の時間が設けられ、「学校」も社会に即応するために変化しつつある。
次に、地域が変わることが望まれるだろう。
これからは、地域の核となる「学校」に、地域が積極的に関わり、共に、子どもたちを育てるという共育が必要である。
家族と先生だけでなく、地域の人々と共に、次世代を担う子どもたちを育てる「PTCA運動」を、積極的に推進し、地域の教育を1ミリでも動かすことができればと考える。
私たち、尾道青年会議所は、地域の人々が、その知識と知恵を「学校」という場で、子どもたちに伝えることができる元気な「学校」づくりを提案していきたい。
「ひとづくり」の提唱
「家族」を再考し、地域の「学校」を再考することが、創造的で心豊かなまちを創る最初のステップであると考えている。
このステップを確実にのぼるには、まず、まちづくりの担い手である市民一人ひとりの力が問い直されることが必要である。
「家族」を再考し、「学校」を再考するのは、まちに住むすべての市民である。
しかし、青年会議所メンバーをはじめ、多くの市民は、長年にわたる行政へのおまかせ気質が抜けきれていない。
まちづくりを担っていかなければならない時期がきているのに、いまだに仕事や家庭を言い訳にしてはいないだろうか。
私たちは、すべての市民と共に、自ら責任を持って実行できる「ひとづくり」を推進していく必要があると考える。
市民が「個」として輝き、さらに「創造的で心豊かなまち」をつくるために、まちづくりの担い手であることを自覚し、積極的にまちづくりに参加するための「人間力開発支援プログラム」の導入を提案したい。
市民が主役となってまちづくりを担うことは、ひいては、地域主権を現実のものにするだろう。
私たち、尾道青年会議所は、市民と共にまちづくりを考える場を積極的に創出していきたい。
「やさしい」まちづくり
私たちは、「スペシャルオリンピックス」や「ねたきりになら連」といった事業を展開、推進してきた。
どの事業も、青年会議所が企画、推進することで市民に受け入れられ、今では定着しつつあり、「やさしい」まちづくりに貢献したと自負している。
いずれも参加者はボランティアをすることで、社会参加の実感を得ると同時に、地域との絆を強くすることができたと考えている。
私たち、尾道青年会議所は、市民がボランティアを通じてまちづくりに関わることのできる「やさしい」まちづくりを常に新しい視点で、企画、推進していきたいと考えている。
「豊かな」まちづくり
だれもが豊かな地域で暮らしたいと願っている。
だが、今の地域をより豊かにするために、自分は今何をするべきかを判断することは、簡単な事ではない。
これを知るためには、具体的なまちの統計学的な事例やデータを集め分析した上で、私たちのまちの未来像を描き、広く市民に提案していく必要があるだろう。
地域を豊かにする手段のひとつとして、市民が主役の「市町村再編」を捉えている。
そこで、私たちは、具体的な再編に向けリーダーシップを取り、未来像を広く提示し、市民と共に協議を重ねていきたい。
これにより、市民の「ふるさと意識」が醸成され、積極的なまちづくりの担い手ともなるだろう。
私たち、尾道青年会議所は、「市町村再編」をともに考えることを契機に、市民が主役となるまちづくりを展開していきたい。
拡大
尾道青年会議所メンバーは、常にまちづくりの旗手でありたいと考える。そのためには、活力があり変革に対応できる組織であることが、求められる。
新しい人材は、組織にとって新鮮な風を運ぶ。また、マンパワーの確保は、組織の力を強くする。様々な背景をもち、いろいろな価値観を持った個性がぶつかることは、組織をますます活性化させる。
多くの個性ある青年が集い研鑽するために、積極的な会員拡大をしたい。
そのためには、メンバー一人ひとりが尾道青年会議所の良さを十分理解し、あらゆる社会との接点において、会員を拡大する機運を逃さないという姿勢が求められる。
会員拡大は全メンバーが担当であると自覚したい。
組織改革・規約の改正
21世紀を迎え、社会構造そのものが変革し、また、変革を求められている今日において、当然ながら尾道青年会議所も従来の枠組では収まりがつかなくなりつつある。
定款や運営規程の見直しといった、足元の体制づくりを変革する時がきている。
これは、単に組織の枠組みを変え、不足部分を付加するにとどまるものではなく、尾道青年会議所の存在意義をも問い直すといった、本質的なことを踏まえていなければ、すぐに使えないものになってしまうだろう。
今年は創立45周年という節目の年でもあり、創造的で心豊かなまちづくりの旗手を育成するために、新たな組織づくりを推進していきたい。
終わりに
私たちは、21世紀をどんなと き時代にしたいのか。
私たちは、このふるさとをどうしたいのか。
私たちは、子どもたちに何を伝えていきたいのか。
私たちは、どんな組織を理想とするのだろうか。
創造=夢を描いてみよう
企画=具体策を計画しよう
挑戦=新しいことを試みよう
実践=今を懸命に生きよう