9月3日、広島市労連(7単組)は「広島市人事委員会の勧告に関する要請書」を人事委員会へ提出し、9月下旬に予定されている市人事委員会勧告に向けて、労働組合側の要求や職員の思いを届けるため申し入れを行いました。
要請書では「官民給与との格差のみではなく、住宅事情、物価などの生計費に重点を置き、職員の生活と労働の実態にふさわしい給与水準に引き上げること」など20項目を申し入れました。
地方との格差拡大は今年度も
国の人事院勧告では、月例給の官民較差が、昨年と同水準の15056円(3.51%)、一時金は年間0.05月引上げ(再任用職員も同じ)のプラス勧告でした。昨年、本府省業務調整手当の大幅引き上げ等、地方に波及しない部分がありましたが、今年度も地方公務員にはない広域異動手当の引き上げが一定割合を占めており、官民比較で人事院(国)と地方人事委員会で格差が広がる可能性があります。
再任用職員の月例給大幅引上げ
働きたいと思える職場環境を
山田市労連議長は「人事院勧告で再任用職員の月例給が8.5%の引き上げとなり、我々の声が一定届いたが、一時金の格差は解消されなかった。物価高騰で職員生活が厳しくなるなか、3.51%は不十分な引き上げ。人材確保のためには職場環境の整備が大切で、休暇制度を利用できる人員体制の手立てがなければ絵に描いたモチになる。他都市と比べても魅力ある勧告にしてもらいたい」など、市人事委員会勧告に向けて意見を述べました。
木下事務局長が要請書に関して説明し、人事院が人事制度改革を打ち出しているが、霞が関の視点に立った成果主義強化が柱となっており、地方自治体の実態にはそぐわない。人事委員会は労働基本権制約の代償機関としての役割を果たし、労働組合の意見を尊重し、安易に国に追随しないよう求めました。
ゆとりある職場環境が
人材確保のために重要
市職労からは柴野委員長が発言し、「本庁衛生委員会の職場巡視で職場の状況を聴取した際、男性の育休取得の期間が長期化してきている話が出た。そのことは尊重されるべきだが抜けた部分の穴埋めに苦労しているとのこと。職員のライフステージにあった働き方、ワークライフバランスが保たれていないと職場から離れていってしまう」と訴え、ゆとりある職場環境が人材確保のために重要と訴えました。
人事委員会からは、勧告時期は例年並みの見込みで、国の広域異動手当の引き上げ分が地方には反映されないため、昨年と同様に国の勧告との間に格差が生じる可能性があると、現状の見込みを組合側に伝えました。
給与勧告の概要(抜粋)
<月例給>令和8年4月分の民間給与を調査して官民比較(令和8年4月実施)
民間給与との格差 15,056円[3.51%]を解消するため俸給表を引上げ改定
内訳:俸給 11,179円 広域異動手当 2,376円 はね返り分※ 1,501円
※ 地域手当など俸給の改定に伴って手当の額が増減する分
| 区分 | 平均改定率 |
| 全体 | 3.3% |
| 1級 | 4.0% |
| 2級 | 3.6% |
| 3級 | 3.4% |
| 4級 | 3.1% |
| 5〜10級 | 3.0% |
■民間の動向や人材確保の重要性を踏まえ一律に引上げ
◇一般職(高卒)+4.7%[+9,500円]
◇一般職(大卒)+4.1%[+9,500円]
◇総合職(大卒)+3.9%[+9,500円]
■業務遂行において重要な役割を担っている中堅層
以上の職員について令和7年を上回る改定
※行政職俸給表(一)の平均改定率は、3.3%
※官民較差はいわゆる「ベア」に相当。モデル試算
した定期昇給分を加えると、月収で約4.9%の給与改善
■民間の再雇用者の状況を踏まえ、再任用職員の月例給を改善
※再任用職員の8割以上を占める係長級の官民の給与差をベースに月例給を改善(行政職俸給表(一)全体の平均改定率 8.5%)
<ボーナス>
・民間の支給状況に見合うよう引上げ 年間4.65月分→4.70月分(+0.05月分)
・支給月数の引上げ分は、期末手当及び勤勉手当に0.025月分ずつ均等に配分(一般の職員の場合の支給月数)
| 6月期 | 12月期 | |
| 令和8年度 期末手当 勤勉手当 |
1.2625月(支給済み) 1.0625月(支給済み) |
1.2875月(現行1.2625月) 1.0875月(現行1.0625月) |
|---|---|---|
| 9年度 期末手当 以降 勤勉手当 |
1.275月 1.075月 |
1.275月 1.075月 |