働きやすい職場の実現に向け
職員の声を聞き 活気ある1年へ
広島市職労中央執行委員長 柴野敏雄
新年あけましておめでとうございます。組合員の皆さまには、健やかに新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
賃上げの動きが広がるものの物価高騰が家計を直撃
昨年を振り返りますと、国内では長年のデフレ経済からの脱却に向け、賃上げの動きがかつてない広がりを見せました。しかしその一方では、円安基調や国際情勢の不安定化を背景としたエネルギーや原材料価格の高騰は止まらず、私たちの家計においては賃上げ以上に物価上昇の負担が重くのしかかる厳しい状況が続いております。
労働法制改正が検討され働き方の議論活発に
そして、2026年は、「労働」に関する原則的な労働基準法の改正が約40年ぶりに検討されています。具体的には、連続勤務の上限規制や勤務間インターバル制度の義務化など、多様化する現状の働き方に合わせて、「労働」の根幹に関わる改正が予定されており、職場環境の整備に関する議論はこれまで以上に高まっていると言えます。
こうした状況を正面から見据えながら、「生活を守る賃金の確保」「人員不足の解消」を中心に、育児・介護と仕事の両立支援のさらなる強化やハラスメント防止など、総合的な職場改善を求めていく年となります。
成長の年「丙午」 活気ある 取り組み進めたい
今年の干支は「丙午(ひのえうま)」ということで、前進や成長の年とされています。「丙」は植物の成長に例えると「芽が成長し、葉が広がり、成長が著しい状態」とされ、「午」は繁栄のシンボルとして縁起が良いものとされています。 今年も職場の声に耳をかたむけながら、職員が働きやすい職場づくりにむけて、活気に満ちた年になるよう取り組んでまいります。
衆議院解散?
自治体が払う犠牲はこれまでになく大きい
高市首相が衆議院解散を検討しているとの報道が、翌日朝刊の先行記事として、1月9日の深夜に配信されました。連休中、高市氏は言及を避けるものの、具体的な動きが徐々に明らかになり、総務省も選挙準備への通知を出しました。最短で2月8日投開票とされています。
区政調整課の時間外勤務 すでに限界に達している
広島市(県内市町同じですが)では、昨年7月の参議院選挙に続き、11月に広島県知事選挙があり、これに加えて5年に一度の国勢調査が重なって、区選管を担う区政調整課には、すでに非常に大きな負荷がかかっています。
中区で話を聞いたところ、今年度すでに合計900時間超の時間外勤務をしている係員も多く、国勢調査の調査票のとりまとめに向けて、2月中旬まで、まだ残業が続く見込みとのこと。すでに限界に達しています。これから緊急に、投票日まで1か月もない国政選挙への対応となると、さらに危険なレベルの負荷がかかってしまいます。
使用者に課される安全配慮義務 自治体側が負う理不尽
災害対応などやむを得ない場合もありますが、過労死ラインを超える業務命令を職員に課すことは、本来あってはなりません。
高市首相は号令をかければ組織が動くと安易に考えているかも知れませんが、例えば、もし職員が倒れたら、その責任は誰がとるのでしょうか。職員の健康管理・安全配慮義務の責任は使用者、自治体首長が負うことになります。首相が責任を持つわけではありません。
予算成立が遅れれば自治体業務も混乱
もっと規模の小さい自治体になれば、物価高騰対策給付事業や、来年度の予算編成や人事などの業務も並行して抱えます。また報道のように、国会冒頭の解散をした場合、国の予算成立が間に合わなくなります。予算成立が遅れる影響により、自治体の混乱を招くことが予想されます。
人事院勧告の示した危機が加速する
多大な犠牲を自治体に押し付ける選挙
解散権は首相にあり、国の選挙制度を支えるために、自治体職員がその事務を担うのは責務です。しかし、このタイミングで選挙を実施すれば、かつてない業務負担を自治体が負うことになるのは明白です。
今年度の人事院勧告は、公務員のなり手不足への危機感を強調し、長時間労働是正へ言及のある報告が盛り込まれていました。こんな理不尽な選挙事務を地方に押し付ければ、ますます地方自治体での公務員のなり手不足に拍車をかけます。
単に選挙事務の費用負担にとどまらない、自治体職員の生活や健康破壊、予算編成の混乱、職員の採用辞退や退職、新年度の住民サービスへの悪影響など多くの犠牲を払うものです。
この時期の衆議院解散は、国全体に大きな損害をもたらす、そんな判断を首相はしようとしていると指摘せざるを得ません。
2026春闘スタート 宣伝行動
1月6日の早朝、国民春闘共闘の呼びかけで、市役所前など市内6カ所で26年新春宣伝行動を行い、春闘で大幅賃上げを実現するため、労働組合で賃上げの声をあげようと訴えました。
人材の確保・育成が重要な課題
福祉職場の処遇改善は急務
児総センター支部 回答交渉
12月22日、児総センター支部は18名が参加し、回答交渉を行いました。
増員で人員体制強化へ
課題は その人材が集まるか
来年度の人員に関しては、中核機能や療育体制の強化等のために計14名の増員が上げられました。ただ、福祉職場は採用をかけてもなかなか人材が集まらない現状が続いています。
特に保育士は、生活とあそびをつくる集団活動の専門性と障害特性に応じたアプローチを行うため、人材育成にも時間がかかります。現状の欠員の中では、多くの業務量をベテランが担い、アウトリーチ支援業務でさらに職場から抜ければセンター内の体制を守ることが重要となります。体制を整えた上での人材強化、育成を強く求めました。そのためには、福祉職場の処遇改善が国の施策として急務となります。引き続き、障害福祉の分野で多くの仲間、保護者団体と手をつなぎながら取り組んでいきたいです。
また定年延長制度については、定数外での配置として、人材育成の強化のため、職員の雇用を計画的に進めていき、昇任を遅らせないことが重要です。引き続き訴えていきます。
施設の老朽化 抜本的な対策を
ほかにも、北部こども療育センターでは、老朽化による設備の故障がたびたび続く中で、その都度対処してもらっているが、抜本的な改善には至らず、建て替え計画を求めています。特に四季の自然の営みを感じる畑活動を大事にしているが、徒歩10分のところにある畑に水道がなくなり、猛暑がくると、炎天下での水汲みと水やりを続けなければなりません。職員の健康を守るための対策を要求しました。
よりよい療育のために
山ア支部長からは「療育センターを卒園された中学生の親子が、自分らしく、たくましく生活している姿や、保護者のつながりをはじめ、さまざまな人と過ごし、自分も家族も大切に好きな時間を過ごされていることを聞くと、親子通園を経験し、自分への信頼を土台に育っているからだと感じた。療育センターの役割をしっかりと知恵を出し合って考えていきたい」と語り、柴野執行委員長からも「利用者優先に、人材確保のために尽力していくことが大事」と訴えました。
障害福祉の報酬改定のたびに利用者負担が増え、今後も改悪がねらわれています。子どもの権利条約にある「子どもの最善の利益」のために、誰もが必要とするサポートが受けられるように、児総センター支部は、今後も共に働く事業団労組、そして保護者とともによりよい療育センターになるよう取り組んでいくき、広島市の障害児保育・療育全体を見据えて、これからも「ねがい」を合わせて活動していきます。
給食調理員 正規採用確保
しかし高齢化は進み 負担は増すばかり
調理協 回答交渉
学校給食調理員協議会(調理協)と教育委員会は、8月に提出した要求書に対して、12月16日に回答交渉を行いました。組合側は広島市職労柴野執行委員長と調理協役員12名が臨み、当局側は、教職員課、健康教育課、教育企画課、施設課、学事課の各担当者が出席しました。
施設の改修については例年と変わらず
冒頭、教職員課加茂調整担当課長が、日頃から安全でおいしい給食の提供に対し、調理員へ感謝の意を述べ、続いて各担当課より重点項目についての回答が始まりました。
交渉の内容について、施設の老朽化に対しては、財政上厳しい状況であり、手数料などの予算を利用し各校で点検を行ってもらいたいと例年通りの回答に留まりました。ただし、夏の暑さ対策については、来年度以降もスポットクーラーの増設・更新は継続していくとの回答が得られました。
人員体制 正規採用や代替職員の追加で回答
新規採用・人員配置については、北部地区学校給食センターの稼動開始に伴う人事異動で、一時的に調理員が過員となる状況下においても、学校給食に2名程度の採用があり、採用年齢も定年年齢(62歳)まで引き上げられました。
また高齢化が進む中、定年延長者同様に、フルタイム再任用職員についても、フリーパート20日を追加配分すると回答がありました。
子どもたちのため 調理員のため
団結して声をあげていこう
採用があるとはいえ、高齢化は進み、フルタイム再任用職員や臨時的任用職員が正規のポジションに配置される現状は変わりません。それに伴い、会計年度任用職員の負担も増す一方です。私たちが安心して働き続けるため、団結して声をあげることが大切です。調理協は、子どもたちの健やかな成長につながることを信じて、これからも要求実現のため粘り強く活動を続けます。