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2021.04.01
岡山県エッセイストクラブ作品集

『2021 位置(いち) Position 第19号』

岡山県エッセイストクラブ発行
「歴史的体験の渦の中で」(久本恵子)

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(一部紹介)

歴史的体験の渦の中で
                                 久本恵子

      

 2020年(令和2年)3月から5月にかけての新型コロナウイルス感染症拡大と、
それに伴う緊急事態宣言、そして、その解除と、その後、本原稿執筆時の同年秋までの
心の軌跡を記録しておきたい。

 この『2021位置、第19号』が読者の皆様のお手元に届くころ(2021年春)には、
どのような事態になっているか想像しにくい。2020年5月の宣言解除後、8月のピークから
一旦は落ち着いたかに見えた新型コロナウイルス(COVIDー19)の感染。
この原稿を書いている現在(2020年11月25日)、日本各地で増加傾向であり、
再拡大が懸念されている状況である。日本の累計感染者数は13万人を超えている。
ちなみに、世界の累計感染者数は5,900万人を超えており、こちらも増加傾向である。

 今年2020年は、コロナ禍により、2月ころより先行き不透明という状況が続いており、
季節は巡り、今はもう晩秋で、師走は目前である。このまま好転せず、年越しを迎える様相である。

 私だけでなく誰もが、心の底では常に感染リスクによる不安を感じながら、
著名人などのコロナ感染による訃報にショックを受け、閉塞感や焦燥感といった、
あまりよろしくない感情を持ち続けているのではないか。

 コロナ禍の前は、各自それぞれ予定が書きこまれたカレンダーがあって、
充実した毎日を過ごしていただろうが、さまざまな会合や催しや行事が中止・延期となり、
カレンダーの予定がどんどん消されて白紙になっていく。明るい気分になりにくい。
じわじわと効いてくる。ただ、くよくよしても状況は何も変わらない。自分ができる範囲で
感染予防に努めたり、自然の風景や草花に癒してもらったり、リアルの場で人と会えない代わりに、
新たなコミュニケーションの形(オンライン化)を手探りで習得してみたり、というところであろうか。

 多くの人が同じように経験して、同じような精神状態になっていて、あちらこちらで
話したり書いたりして、誰もが似たようなことを発信していると思う。事実そうだとしても、
私も今一番書きたいことは、やはり、この新型コロナウイルスにまつわることである。



(以下、略)

  ichi2021.04


〜「あとがき」より、一部引用始まり〜


○   今年は春の訪れがことさら待たれました。しかし、世界中を震撼させた
   新型コロナウイルスは未だ収束の兆しがありません。そんな中、
   作品集『位置』第十九号を無事発刊できたことは嬉しい限りです。
   現在の会員八十九人のうち、五十二人から玉稿が寄せられました。
   皆さまの「書く」という思いの詰まった作品集です。

   (中略)

 

    コロナ騒動で、今までの普通の生活がどんなに大切なものだったかを痛感
   させられました。だからこそ、言葉の力を借りて書きましょう。私たちにとって
   書くことは生きることではないでしょうか。今を後世に伝えましょう。それは、
   どんな歴史の本にも負けるものではありません。

 

   (後略)

  
〜一部引用終わり〜

 

 岡山県エッセイストクラブ作品集『2021 位置 Position 第19号』(A5判、179P、全十章、52編)
  2021年4月1日発行
  発行 和光出版(岡山市南区豊成)   印刷 昭和印刷株式会社   編集 岡山県エッセイストクラブ   定価 T,320円(本体1,200円+税10%)

 

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