“道の精なると精ならざると、業の成ると成らざるとは、志の立つと立たざるとに在るのみ。 故に士たる者は其の志を立てざるべからず。”
吉田松蔭の言葉です。
現代に置き換えれるならば、
「物事が成るか否かは、すべて自分がどれだけ強い志を持てるかにかかっている。志のあるところに、道は拓ける。」
まさに、今私たちに必要な言葉ではないでしょうか。
現在、世界に目を向ければ、自国や自分本意な理屈が当たり前のように跋扈し、各地で紛争が続いています。終息の糸口は見えず、グローバル経済にも暗い影を落としています。
一方、国内を見渡せば円安や物価の上昇などにより、国民生活に深刻な影響が及んでいます。この流れが続けば、我が国自体の価値の低下、地域経済活動への影響も危惧されております。
また、日本では人口減少・少子高齢化や生産年齢人口の減少も大きな問題になっています。広島県全体では県外転出超過が4年連続全国最多となり、とりわけ尾道市では630人以上の転出超過者がおり、今後もこの流れが進むことが考えられます。それに加え、市内の12~39歳の若ものへのアンケート調査では32.1%の人が「住み続けたくない」とも回答しています。尾道市の新生児出生数は近年減少が続き、2024年はとうとう500人余りになってしまいました。この数字は、数年後に直面する“担い手不在”の現実を明確に示しています。
少子高齢化の流れは止めることはできないかもしれません。しかし、「若ものがこの尾道に帰ってきたいと思えるまち」「若ものが尾道に住みたいと思えるまち」魅力あふれる尾道にすることは今からでも決して遅くはありません。そのためには今、我々は行動を起こし、「尾道の特性を活かした産業の活性化よるまちづくり」が必要なのではあるのではないでしょうか。
広島経済同友会尾道支部は2023年に提言書「尾道みらいビジョン2023」を発表しております。尾道の魅力を活かし、未来を見据えた戦略的な取り組みが求められています。
この提言書の実現に向け、尾道市の魅力・価値を増やす努力を積極的に取り組んでいきます。
「良いことをするにも勇気がいる。」
われわれ経済同友会は高い志を持って、地域経済の持続的成長のために会員一丸となって行動してまいります。
●令和7年度基本方針
1.地域経済の活性化と地域価値の創造
2.地域諸団体との積極的な連携
3.会員拡大と相互交流の推進