例えば、「お父さんの財産に相続税がかかるのではないか?」とか「相続税がかなり
かかると人から言われたが心配だ」という場合、どうすればいいのでしょうか?
1. あなたが、御商売や会社を経営しておられるなどで顧問の税理士さんがおられるならば、
税理士さんにお願いして、概算ででも「財産の種類」、「評価額」、「相続税額」を試算して
もらわれることが一番です。
もちろん、相続税の金額の大きさに驚かれる方や、それで余計に心配になってしまうこと
もないとはいえませんが、「心の準備」、「具体的な準備」、「今後の人生設計の再検討」のた
めにも、まず、「現状の把握」が大切でしょう。
また、顧問の税理士さんもおられない場合には、各地にある税理士会に頼まれれば、税理
士さんを紹介してもらえます。
2. その次に、どのような対策が必要かを御自分でも考えられるとともに、お願いされた税理
士さんにアドバイスを受けられるのがよいでしょう。
例えば、次のような分け方で考えてみてはいかがでしょうか。
イ.財産を残す御本人の希望はどうですか?
ロ.財産を引き継ぐ人は円満に財産分けができそうですか?
ハ.財産は税金を納めたり、財産分けをするのに必要な現金(預金や株など現金化できる
ものを含みます)があるでしょうか?
ニ.あなたの場合、相続税を少なくする対策は、どんな方法があるでしょうか?
3. いずれにしても、円満に財産の引継ができることが、御家族関係においてばかりでなく、
相続税を節税する最大のポイントでもあります。
「相続」とは「人相」、「面相」の「相」つまり「すがた」を続けることです。
目に見える「財産」の方ばかりではなく、財産を築き、守り、残される方の「生き様」や
「思い」といった「目に見えない財産」も引き継ぎ伝えていくことも大切ではないでしょうか?
くれぐれも「争族」や「争続」になりませんように・・・