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これからも安心して長く働くために
定年延長学習会

オンラインで開かれた定年延長に関する学習会

 2月18日、広島市職労は定年延長に関する学習会をオンラインで行い、様々な職場から19名が参加しました。
 木下書記長がパワーポイントを用いて、現時点での情報や懸念される問題点などを整理しながら学習会をすすめました。

定年延長の概要

 定年延長の概要は、国家公務員の制度をもとに、地方自治体に制度の概要が伝えられます。
 広島市の定年引上げの制度は、条例制定に向け今後協議をすすめていく段階です。
 制度設計としては、2023年度から1歳ずつ段階的に定年年齢を引き上げ、2031年度に完了する予定です。
 60歳を超えて定年までの間に早期退職して短時間勤務を選択する「定年前短時間再任用職員」や定年が65歳になる制度完成までの間の定年後の再任用「暫定的再任用職員」など、処遇は現行と変わらないながら、再任用制度も変更となります。

職員の給与等について

定年延長の問題点

 60歳に達した翌年度から基本給や手当は70%の支給となります。しかし、号給は変わらず定年前と同じ職責を担い、仕事量が7割になるわけではありません。
 業務内容によっては体力的に厳しい職種もあり、定年延長期間も新規採用を毎年継続して行うことや、余裕のある人員配置が求められます。

若い人ほど関心をもって!

 参加者からは「給料が7割で、退職手当がもらえないと、ローンの計画が変わる」「定年延長で高齢化が進むと、やはり新規採用に抑制がかかるのではないか」などの感想がありました。
 広島市労連では、2月28日に定年延長の協議を行います。その内容も踏まえて、定年延長学習会パート2を予定しています。定年間近の方だけでなく、これから長く勤める若い世代の職員への影響が大きい問題です。
 広島市の制度の内容については、当局提案があった後、また改めてお知らせしていきます。

社会を支える働き手=労働者を大切にする社会へ
自分たちが声をあげよう

日本だけが賃金上がらず

 振り返れば、先進諸国でこの30年、労働者の賃金が下がっているのは日本だけ。労働者を派遣労働や個人請負にし、「コスト」として人件費の削減を続けてきたことが、日本経済の足元を崩してきていました。

ケア労働者への賃上げ政策

 コロナ禍で厳しい状況もあるものの、景気の押上げに賃上げは不可欠と、政府は労働者の賃上げに舵を切っています。ケア労働者への処遇改善として、3%の賃上げを実施した事業所に補助金を支給する施策を実施。自治体も対象となるため、広島市でも保育園や放課後児童クラブ等の会計年度任用職員への処遇改善を行うこととなりました。
 また、毎年10月に改定される法定最低賃金では、中央最低賃金審議会が時間額で28円引上げの目安額を示し、最低賃金の引上げが実施され、広島県の最低賃金は昨年10月から時間額899円になりました。

賃上げしなければ苦しくなるだけ

 一番いいのは、民間春闘で大幅な賃上げがあり、これに伴って公務員の人事院勧告でも、月例給のプラス勧告が出ることです。民間労働者の賃上げが、公務員の賃上げにつながり、それがさらに来春の民間の賃上げにつながるという、好循環が生まれることです。
 しかし、現実は食料品の値段が軒並み上がり、ガソリン価格も非常に高くなっているなど、物価が上昇傾向で、給料が上がらなければ可処分所得が減り、実質賃金はさらに低下することになります。私たちは、こうした生活が追い込まれる状況に危機感を持ち、賃上げを訴えていかなければなりません。

コロナ禍で浮き彫りになる「働く者が社会を支えている」

 いま、より感染力の強いオミクロン株の影響によって、公務・民間問わず、仕事を休まざるを得ない労働者が多数生じています。そのことで、働き手不足で社会の様々な組織が機能低下を起こし、ともすれば機能ストップの懸念さえあります。かつてない事態に至り、働き手=「労働者が社会を支えていること」を思わぬ形で実感する状況です。

賃上げに必要なのは労働者が自ら行動すること

 かつて、日本の労働者が10%以上の大幅賃上げを勝ち取っていた頃は、「自分たちが会社を支えているんだ」ということを〈ストライキ〉という形で示し、会社の利益を労働者に回せと力強く訴えていました。
 しかし、大手企業の労働組合が「労使協調」の名のもと、使用者にもの申さなくなり、日本はストライキをしない国になりました。皮肉にもオミクロン株がストライキの代わりに「労働者の大切さ」を社会に訴えています。
 ウイルスなんかに頼らず、労働者が自ら行動し、賃上げを要求していかなければ、政府がいくら賃上げを誘導しようとしても、難しいでしょう。それは、官製春闘と言われた3年間に示されています。
 まずは、一人ひとりが労働組合に入ることからです。みんなで労働組合に加入し、声をあげ賃上げを実現していきましょう。

子どもたちにより良い保育の拡充を
自治体保育労働者のWEB全国集会

第30回自治体で働く保育労働者のWEB全国集会

 2月19・20日、第30回自治体で働く保育労働者のWEB全国集会が開催されました。この集会は公的保育を拡充し、すべての子どもにより良い保育を提供することを目的に、毎年開催されています。2日間でのべ750人が参加し、保育園支部からは13名が参加しました。

平和への願いを込めて

 1日目の記念講演では、絵本作家の長谷川義史氏が自身の絵本の朗読をされました。
 代表作のひとつでもある「へいわってすてきだね」という絵本は、実在する沖縄の少年の詩をもとに書かれた作品です。小学1年生の男の子の「自分の身近な人たちだけでなく、遠く離れた国の人たちも平和に暮らしてほしい」という願いが込められたものです。
 長谷川氏は、「子どもは願うことしかできない」「大人が政策を決めていく中で、大人が『戦争はしない』というバトンを次世代に渡していかなければならない」と参加者に呼びかけました。

社会に欠かせぬ保育園

 基調報告では2月7日現在、全国で777か所の保育園が休園しており、子育て中の保護者に負担がかかっていることや、育休中の保護者が「私も子どもを預けていいですか」と涙ながらに保育士に尋ねて来られた現状等が報告されました。
 改めて保育園が社会にとって重要な子育て施設であることが、浮き彫りとなりました。この他にも、定年延長の課題や保育士等の賃上げ問題などが報告されました。

公的保育の「質」の拡充を

 2日目は、1つの講座と4つの分科会があり、保育園支部は第3分科会で、「広島市幼児教育・保育ビジョンによる公立保育園の定員削減・統廃合の問題と今後に向けて」というテーマで提案発表を行いました。市民に保育ビジョンについての十分な説明がないまま、公的保育が縮小されようとしている現状や市民団体と共同の取り組みについて報告しました。
 広島市だけでなく、全国的に、待機児童解消のために民間園が急速に増え、保育の「質」は置き去りにされ、保育の「量」のみが拡充がされてきました。
 今後は、少子化が進むことを理由に公立保育園の定員削減・統廃合を行うのではなく、置き去りにされてきた保育の「質」の拡充が求められます。
 公的保育は地域の保育の水準です。公的保育を拡充し、安心して子育てができる社会をつくっていくために、今後も保護者や市民とともに、運動を行っていくことが重要であることを全国のなかまとともに確認し合いました。

生き生きと働き続けるため
声をあげ訴える
はたらく女性の広島県集会

オンライン併用で行われた第65回はたらく女性の広島県集会

 2月13日ロードビルにおいて「仕事も!家庭も!趣味も!私たちって『よくばり』なんですか?」をテーマに第65回はたらく女性の広島県集会がオンライン併用で行われ、32団体109名が参加しました。
 はじめに実行委員長の佐藤真奈美弁護士が「我が子の健診の時、問診票に『お母さんは働いていますか?』の問いに『この質問はおかしい!』とメールしたところ、次の子の時にはこの質問はなかった。気付き、学びは声に出すと変わります。集会でしっかり学びましょう。」と挨拶されました。

動画で各職場の報告

 参加した労働組合の仲間が、職場の状況等を動画にまとめ、参加者で視聴し共有しました。

〈医労連〉

 コロナ第6波の中、スタッフや患者の中から複数の陽性者や濃厚接触者が出て仕事は休まないといけない。
 適正な人員配置もされていないため、現場はますます深刻な状態。ストレスからパワハラが横行し、風通しの悪い職場になる。長時間労働で、家族、我が子に向き合えなくなり、何のために働いているのか分からないと退職者も出た。過酷な状態続いている。

〈自治労連〉

 学校給食は「学校給食の充実に向けた給食提供体制の見直し方針案」を教育委員会が9月に広島市議会に提案した。内容はデリバリー方式の43校の中学校を今後、約5年間で小学校と同じ食缶方式にするという提案だった。
 食缶方式の中学校給食の実現は朗報だが、実はその提案には、大規模な給食センターの建設と、私たち調理員が大切に守り続けてきた自校調理校の消滅が含まれていたことが伝えられた。

〈全教(教職員組合)〉

 コロナ禍で社会全体が大変な中、学校も大変!
 調理実習なし!水泳なし!音楽のリコーダー、鍵盤ハーモニカもなし!給食は前を向いて黙食!こんな時、オンライン授業のため、タブレットが配られたが一斉に使用するとかたまってしまう。持ち帰ると保護者が不在の時は?と課題は山積み。多くの制約のある中、教員は子どもたちの健康を守りながらみんな頑張っている。

ひとりひとりが生き生きとはたらき暮らすため

 記念講演は「ひとりひとりが生き生きとはたらき暮らすため」と題し、全労連女性部長の船橋初枝さんがお話をされました。
 「コロナ以前から私たちは社会に都合よく使われていませんか?女性は複数の生きづらさを抱え、自分の悩みや不安があっても家族のことを優先させ自分のことを後回しにしています。」と問題提起。
 「憲法を力にジェンダー平等の実現を!女性の権利を国際基準に!市民と野党の共闘で7月の参議院選挙では改憲勢力の力をそぎ、改憲の動きを止めよう!是非、実現しましょう。」と参加者に呼びかけました。

男女の待遇格差について

女性差別撤廃条約、男女雇用機会均等法、女性活躍推進法、男女共同参画社会基本法など施行されましたが、男女の格差は解消されていません。

  • はたらく女性の6割近くが非正規労働者。
  • 賃金格差では女性の賃金は男性の賃金の74.3%。
  • 仕事の不平等・・・男性→総合職 女性→一般職
  • 男性の育児等の参加時間 [6歳未満の子を持つ夫婦]
    女性→7時間34分 男性→1時間23分 女性は男性の5倍も家事、育児に時間を費やしている。
  • 日本のジェンダーギャップ指数156か国中、120位
    (世界でジェンダー平等1位の国は、アイスランド。アイスランドの父親育休取得率7割以上。男女の同一労働、同一賃金 違反すると罰金!)