FVKモデル製の完成機でNSPさんから’98年の9月に購入しました。あまりにも綺麗に仕上がっている機体なので当分の間、我が家の玄関にディスプレイしてましたが、ようやく製作にかかりました。とはいっても、完成機ですので、メカ積みとリンケ−ジ、モ−タ−を取り付けるように追加工するだけです。
キットの重量は350g。比較的軽量に仕上がっています。モ−タ−をAP29Lにしても700gで完成しそうです。写真はキットと搭載するメカ類一式です。ようやくすべてそろいました。
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■キット以外に作成したパ−ツ
キットの中には、リンケ−ジ用の各ホ−ンは付属していますが、とても使える代物ではありません。これは国内のメ−カ−と違ってどの輸入キットにも共通のことです。エレベ−タ−、ラダ−ホ−ンはベニヤの大きな三角形のものだったり、エルロンホ−ンは取り付けられないくらい大きな物が付いてきます。で今回キット以外に作成したのは、サ−ボベットとバッテリ−ベット、各舵のホ−ン類とモ−タ−マウント(写真にはありません)です。基本的には1mm航空ベニアにカ−ボンキュアシ−トで補強する方法をとっています。
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■ノ−ズのカット
ノ−ズのカットはいつもながら、電動化するときには、緊張する作業です。けがき線等がない完成機の場合はどうしても綺麗なノ−ズに鋸を入れなくてはなりません。でいつも私はカットラインを出すときには、モ−タ−マウントを切り出した後の丸い穴の開いた板を利用してゲ−ジを作成します。50mm×50mm位に穴の開いた部分を中心に切り出して使います。これをノ−ズにあてて、ダウンスラスト、サイドスラストを決め、水性の製図用ペンでカットラインをゲ−ジにあわせて引きます。カットはカットラインより3〜4mm位手前をペッカ−鋸で切り落とし、あとはカットライン手前までサンディングボ−ドで削っていきます。スピンナ−を当てながら寸法を確認し最後に調整していきます。またこの後に、内面がFRP機の場合左右の合わせ目がもりあだっていたりしますので、内面をル−タ−等を使用して綺麗に仕上げておしまいです。
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■モ−タ−マウントの取り付け
モ−タ−マウントも1mm航空ベニアから切り出して両面をカ−ビンキュアシ−トでサンドイッチにしました。いつもこの方法をとっています。この方法だと、切り出しも簡単でまた下手に3mm位の航空ベニアよりも曲げ強度及びネジの面圧にも強いマウントが簡単に作れます。モ−タ−をネジでいっぱいに締めても負けることはありません。また切り出しは使用するスピンナ−と同じ大きさにカットします。こうすると、取り付け位置がちょうど胴体端面から2mm位奥に入った位置に取り付けられます。接着は瞬間接着剤で仮止めをした後、ノ−ズ側(前側)からのみエポキシで固定します。こうすると何らかのアクシデントでノ−ズに衝撃が加わっても胴体を痛めず、マウントが外れてくれます。修理も簡単で、エポキシがフランジ状になっているので瞬間接着剤だけで修理できます。
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■ラダ−リンケ−ジロッドの取り付け
キットにはラダ−用のリンケ−ジロッドが付属していなかったので、今回はQRPさんのリンケ−ジロッド08を使用しました。このロッドはSUS製なので錆びなくていいですね。これまた綺麗な完成機にナイフを入れるのはいやな仕事ですが、簡単に出来る方法は、まずあらかじめ胴体から出す位置をホ−ンの大きさを考慮して決めます。決まれば、胴体の板厚を考慮して穴の長さを決めます。穴の長さと板厚で胴体から出てくる角度が決まります。水性の製図用ペンで穴を開けるスタ−ト、エンド間に線を書き込み、両端にピンバイスを使ってドリルの刃で穴を開けます。穴の大きさはロッドガイドの外径と同じサイズで開けます。QRPさんのは2mmですね。両端に穴を開けたら穴の両はじを定規を使って丁寧にカッタ−でカットします。最後に長穴をドリルの刃を使って整えたら終わりです。このときFRPの場合、裏のガラス繊維が少し毛羽立っているくらいが最高です。ロッドを通して低粘度の瞬間接着剤を流して固定します。(ガラス繊維の毛羽立ちが役に立ちます)その後穴の周りにマスキングテ−プを張り付けてエポキシで穴埋めします。
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■水平尾翼の加工
キットの状態では、水平尾翼は3mmのプラスチックネジ1本で固定する仕様でしたが、ねじれて曲がる不安があったので、回転防止に2mmのプラスチックのノックピンを埋め込み、垂直尾翼にも受け穴を追加工しました。ホ−ンは1mm厚なので、1.5mmのドリルの刃でホ−ン取り付け位置の両端を、板厚の半分くらいまで揉んでザグリを入れ、両方の穴の間をカッタ−で削って瞬間接着剤で固定しました。このとき、フィルム張り付け後の作業なのでホ−ンを接着する前に、ドリルの刃をライタ−などで熱して穴を整えると、フィルムのめくれが無くなり綺麗な仕上がりになります。
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■エルロンの加工
エルロンは、最初から綺麗にフィルムで固定されています。サ−ボを翼に納めるために加工された穴の発砲スチロ−ルを除去します。これで高さ1mmは確保できました。サ−ボはJRのNES371です。このサ−ボは全長が2mm位NANOやユニオンの9gサ−ボよりも短いので主翼に納めるにはもってこいでした。ホ−ンはエレベ−タ−ホ−ンと同じ方法で取り付けしました。
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今回選択した動力ユニットはKyoshoのAP29LスペシャルにシュルツェSlim24be、プロペラはエアロノ−トのグラス6×3です。このクラスのスケ−ル機には、エアロノ−トのグラスペラがとてもマッチします。
メカ積みも程良く完了しました。
全備重量700gです。(重心調整バラスト10g含む)
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とても完成度の高い完成機でしたので、わずかな追加工と簡単な工作で綺麗に完成しました。但し、この手の輸入機に付き物の取り説が無いので、重心位置や舵角等は感に頼るしかありません。現在はカンザシより5mm前方に重心位置をセットしています。
完成したASW−24です。
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