| 市長対談 ―21世紀、おのみち発進!― | ||
| 国際芸術文化都市おのみち | ||
| 『国際芸術文化都市』とは? | ||
| 理事長 | いよいよ21世紀の幕開けです。これからの「尾道」がどういう方向へ進むべきなのか。その方向の一つがよく市長がおっしゃる『国際芸術文化都市』ですが、 そもそもの発端をお聞かせください。 | |
| 市 長 | 『国際芸術文化都市尾道』のイメージを出したのは選挙の時でした。それまでに私はJC(青年会議所)会員時代「文学のこみち」を創造し、
商工会議所議員時には「絵のまち尾道四季展」の構想・企画を行いました。この頃から尾道は他のまちより「芸術・文化」に秀でたまちである、と意識し、
「芸術・文化」は「尾道」の個性だ、と思うようになりました。小林和作先生の影響もありました。「絵のまち尾道四季展」では、日本で初めての企画であり、
十数年間応募を受け「芸術のまち」という位置付けをされるようになりました。「文化」に関しても多くの文化人が尾道の町に足跡を残されています。
このことだけでも尾道の大きな「文化遺産」であります。これほどの強烈な個性を持ったまちは他に例を見ないでしょう。私はこれを尾道の「カラー」にしようと思ったわけです。 フランス、オンフルール市との友好関係の樹立にしても、これからの尾道は「国際芸術文化都市」 として海外のまちづくりの素晴らしい点も取り入れなければならないと考えたからです。 |
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| 『国際芸術文化都市』の発信するイメージ | ||
| 理事長 | では尾道のイメージである『国際芸術文化都市』として、どういったものが挙げられるでしょうか? | |
| 市 長 | 国内はもとより国際的に「瀬戸内海」を売り込むには「しまなみ海道」は良い材料です。明石大橋や瀬戸大橋は15分あれば渡ってしまいますが、
それに比べ「しまなみ海道」は渡るのに約1時間かかります。この間の架橋、6島10橋の架橋技術やその景観は国際的にも貴重なものです。 また、山陽本線より北側の山手地区に多く残る昔からの面影、それが「絵になるまち」を構成する大事な要因の一つであります。昔から数多くの画家に愛されたまちとして、 「絵のまち尾道四季展」や写生ポイントの整備を行うなど「絵になるまち」のイメージの定着化、この流れが「尾道短期大学」の4年制大学化、 「芸術文化学部」の増設へとつながっていくわけです。将来は大学院の設置も考えていかなければならないでしょう。今年から高校生版「絵のまち尾道四季展」を 全国的に募集する予定です。これも全国でも例の無い企画です。 世界的に有名な建築家 安藤忠雄さんは尾道の芸術性に大変な関心を持っておられます。市立美術館の改築に安藤さんのアイデアをお借りできれば、 このこと自体が尾道の世界的なPRになります。 これら全てが「国際芸術文化都市」のイメージから生まれた計画です。 |
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| 理事長 | 尾道には「国際芸術文化都市」として誇れるもの、つまりお寺や公的文化財などが多くこれからも守られていくでしょう。しかし、 尾道の古い歴史の中には全国に誇れる民間の資産もたくさんあると思います。現在、合理化の中でそれらが消え去ることを私達は危惧しています。 それを守らなければならないことを市民の方々に意識付けをしていくのも私たちJC(青年会議所)の役割の一つであると考えているのですが。 | |
| 市 長 | 尾道のまちの歴史性、「尾道らしさ」は公的文化財だけで成り立っているのでは決してありません。まちの家並み、路地の雰囲気すべてが「尾道」を構成する大事な要素なのです。 それらも尾道全体にとって「貴重な遺産・財産」であります。市民の皆さんにも『「自分たちのまち尾道」を守っていくのは自分たちなのだ』と、もっと意識しご協力頂きたいと思います。 | |
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| 市民と行政のパートナーシップ | ||
| 市 長 | 誤解のない意味で「市民への意識付け・市民教育」を行っていかなければならないでしょう。地域に住む市民として「芸術文化を守る」責任や、「まちづくり」や
「ボランティア活動」についての意識を持っていただく必要があると思います。例えば、先ほどのTMOについてですが、行政が主導して行わせるのではなく、
商工会議所と商店主の皆さんが自発的に「まちづくり」を推進していくためのものです。尾道市は駅前再開発や長江口再整備など、
大きな基盤整備を今まで市内40ヶ所ほどで行っております。行政として行うのはせいぜいそこまで。その整備した基盤を基に、どう活かしていただくか。
それを皆さんで考えていただきたいのです。 これからの行政は『やってもらう』のではなく、市民と行政が『良きパートナー』として手を取り合っていくものだと考えます。そのためにも青年会議所の皆さんが牽引役となって 、行政と市民の橋渡し役をしていただければ大変ありがたく思います |
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| ※1 TMO(タウン・マネージメント・オーガナイゼーション)…TMO(Town Management Organization)は、商店街、行政、市民その他事業者等の地域を構成する様々な主体が参加し、 広範な問題を内包するまちの運営を横断的・総合的に調整・プロデュースし、中心市街地の活性化と維持に主体的に取り組む機関。 | ||
| 瀬戸内の十字路 | ||
| 理事長 | 次に「しまなみ海道」の開通による「瀬戸内の十字路」としてこれから尾道の経済はどのように変わっていきますか。 | |
| 市 長 | 「瀬戸内の十字路」は、まず尾道の立地が大きく関わっています。ご存知のように「しまなみ海道」を利用して四国まで一時間。 全面開通の折には更に短時間で高知までも行くことが出来るのです。さらに数年後には「中国横断自動車道尾道松江線」が開通します。山陽道で神戸・下関までも結ばれています。 尾道はまさに「十字路の中心地」になるわけです。「尾道インターから5分」、企業にとって魅力的なこの立地が幸いしてか、 不況下にも関わらず尾道流通・工業団地への企業の誘致も成功しました。企業誘致できれば当然地元雇用も増えます。さらに今春の尾道大学開設により若年層も増加します。 この2点、である試算によると年間約12億円もの経済効果が生まれるのです。2〜3年後にはそういう意味で尾道もより特色のあるまちへと変わってくる事でしょう。 将来、全国に誇れるモデル都市として尾道が注目されるとの高い評価も受けています。 | |
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| 広域合併とおのみち | ||
| 理事長 | さらに「市町村合併特例法」による広域合併の問題も考える時期にきていますが。 | |
| 市 長 | 全国的な問題である市町村合併には様々な意見があるとは思いますが、「瀬戸内の十字路」によるこの経済効果をより効果的に地域住民の方にお返しするためにも
避けては通れない問題でしょう。現在まず尾道市・向島町・御調町の合併を想定しています。理想的には人口約20万人の規模が活力ある地方都市づくりには
もっとも適していると考えます。行政による住民サービスにしても隅々にまで目が届き易く、きめ細かな対応をさせていただき易い。さらに合併前の各地域それぞれが
持つ特色も生かし易いのでは。財政基盤も強固になり「地方自治」のカラーも出しやすくなるでしょう。 もっと大規模になってしまいますと、市民同士のつながりも希薄になり、かえってバラバラになるでしょう。現に教育や行政問題における大都市のコミュニティ崩壊がそれを 物語っているのではないでしょうか。 地方分権の推進、行財政の運営の効率化など様々な理由がありますが、いずれにしても魅力ある「国際芸術文化都市」づくりには必要なことです。 さまざまなご意見を頂戴しながら、かつ強力に推進していくべきものと考えます。 |
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| 教育問題 | ||
| 理事長 | 話は変わりますが、現在、若者のモラルの低下、問題行動が多くマスコミに取り上げられています。青年会議所としても何処まで教育問題に立ち入って良いものか 非常に難しいところですが。 | |
| 市 長 | それは逆にあなた達や親に聞きたい。現在の教育問題は政策ミスではなく「先生と家庭の関係の問題」だと思います。私の子供が学校へ通っていた頃は PTAが夜遅くまで先生と討論をしていたが、今はその様なことは少なくなったのではないでしょうか。文部大臣が変わる度に色々なことを変えていっています。 教育政策そのものが悪いとは思いませんが、しかし、大切な事は子供たちには「日本風の良い教育」、例えば道徳を重んじた―――「お年寄りを大切に」 「他人を思いやる心」などですね―――教育をしなければならないと思います。青年会議所も先生と家庭と手を携え教育問題を考えていく必要があるのではないでしょうか。 | |
| 理事長 | 今日お話しした諸問題について、市民と行政が手を携えて考えていかなければならない。その流れを作る必要があります。そのために我々市民には何ができるのか、
何をやらなければならないのか。愛する『我がまち』のために(社)尾道青年会議所から、様々なご提案や投げかけの活動を通じてお役に立ちたいと思います。 本日はお忙しいところありがとうございました。 |
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