南紀ダイビング旅行
1998年5月2日〜5日

写真を載せたいとは思ってますが・・・


 5月2日(金)午前10時30分車で広島出発。面子は5人。天気はまあまあ。途中、岡山県新見市で1人拾い、さらに、鳥取市へ。ここまでで、すでに6時間経過。同じ中国地方でも鳥取はメチャ遠い。
 鳥取の野郎の仕事が終わるまで鳥取砂丘で観光する。俺自身、鳥取砂丘はもう4回目。まっいいか。気圧の谷とかなんとかで砂丘は風がびゅうびゅう大荒れ。久々に日本海を見た。
 午後6時に7人目を拾い全員勢揃い。中国道へ乗り大阪を抜け、さらに南下。和歌山市の先までは自動車道が延びている。でももう夜中の0時前。そこから一般国道をひらすら走る。午前2時半、やっと串本へ。ガイドブックで見つけたキャンプ場へ行ってはみたが、ほぼ満員でぎゅうぎゅう。こんな時間にテント設営は大迷惑なので、あきらめて本州最南端、潮岬の観光用駐車場へ。ここは一昨年、やはり車で来たので知っていた。しかし、さすがに駐車場にテントは遠慮し、車中泊にする。キャンプ場往復の時間に加え、歯磨き、トイレなどで、結局寝たのは4時くらい。移動時間は正味10時間半だが・・・あーこりゃこりゃ。

 5月3日(土)、海は大荒れ。南紀シーマンズクラブへ電話したら、さすがに、船は出ない、と言われ、チョーがっくり。その代わり、プールでイルカと潜れるところがあると聞き、すぐに予約してもらう。予約は午後3時なので、それまで串本周辺を観光。結局、潮岬灯台、一枚岩、虫喰岩、橋杭岩、はては木の上のねこまで、いろんなものを観た。温泉にも入った。旅行好きの俺は結構満足。相変わらず撮りまくり。
 3時からはワールドドルフィンリゾート。目の前の海にはイルカの生け簀があった。潜る前にイルカと仲良くするため、プール際で全員、イルカと握手してキスする。イルカとふれ合うのはみんな初めて。
 潜るのはプールの中。でも塩水です。そんなに広くないプールに8人と4頭。人は底にじっとして、そのまわりをイルカがぐるぐる。近づいたイルカを指の腹でごしごしこすってやる。すると気持ちよさそうにしてる。うっとりしてるやつもいる。イルカはかゆいところに手が届かんし、他のイルカがやってくれてもゴシゴシなんて絶対できないから、さぞかし気持ち良かろう。
 ガイドは音を出し餌を見せてイルカをおびき寄せている。「なるほど、よっしゃ!」と思ったが、俺は音を出すようなものは持っていなかったので、指でタンクをはじいてみる。結構痛い。でもイルカは俺の方を気にしている。「やった!」と思い、調子に乗って、痛みを我慢しながら、なるべく大きい音がでるように必死ではじく。しかし、イルカも次第に慣れてきて、餌をくれるわけではない俺のことをあまり気にしなくなった。んー残念。
 すると、目の前に餌の切れ端が漂ってきた。ラッキー!それをつまんで差し出してみた。そしたら、イルカが近寄る。やったね。でもイルカは、何を持っとんのや?て思ったようで、それが餌だとわかるとつまんない様子。ゆらゆら漂うので、鼻先で(正確には鼻ではない)ツンツンつついて戯れていたが、食い物としては魅力がないらしい。だんだん飽きられてくる。それでも餌を差し出して、タンクをはじいて、今度は2重攻撃だ。でもあまり効き目はない。ちなみに、連れは俺と同様、イルカに餌の切れ端をやってるとガイドに注意されたって。
 そうこうしている最中、連れのひとりが、なぜか壁際でじーっと突っ立ってた。しばらくすると、やがて1頭そいつに近づき、どーしたの?って感じで、顔をのぞき込むようにしてた。「なんかひとり元気のない変なやつがいるぞ、どうした大丈夫か?」って思ったか?イルカ療法に納得。
 最後の方で、もう指が痛くて仕方がないので、腕を斜め上にまっすぐ突き出す。すると、イルカが寄ってきて腕をくわえる。潜る前、イルカにしっかりとした歯がずらり並んでいるのを間近に見ていたので、瞬間、おっかなびっくり。が、すぐ、じゃれてるのがわかった。腕をくわえて遊んどんのや。両手を出して2頭が同時に寄ってきたこともあった。モテる男はつらい。ん、待てよ?雄かも?
 てな感じで、イルカとのふれ合いはとても楽しかったです。みんなも喜んでました。
 その後、白浜に行き、遅くなって良い食事処がなかったけれども、温泉に浸かって気持ち良し。白浜には連れの会社の保養所が1室あるのでした。広めの2LDKで海に面したベランダ付き。眺め良し。ひとり1泊950円だ。安い。
 ダイビング初日は海には潜れなかったが、陸上観光と思いもよらないイルカとの希少なダイブができて、充実した一日でした。

 5月4日(日)、前日とは打って変わって快晴。絶好のダイビング日和。昼の弁当食ってるそばで、マガモもよたよた戯れる。そんなのどかな気持ちの良い日である。
 さて、南紀シーマンズクラブ。大きい。これまで広島で1店、沖縄で5店、北海道で2店世話になったが、一番規模がでかい。船3隻が1日4回出航するという態勢。GWということもあって人がうじゃうじゃいたが、洗い場も干し場も結構広く、めし食うところも広い。バーベキューみたいなのをやってる人達もいた。
 しかも、ダイブ後、ガイドがポイントマップに見たものを記入して渡してくれた。こんなに客が多くなければ、ガイドとみんなで雑談もするらしい。俺らを3本ともガイドしてくれた「しばた」さんもくそ忙しく、ゆっくり話ができなかったが、それでも記入済マップのコピーを持ってきてくれた。とても親切でありがたい。ちなみに「しばた」さんは、なぜかホワイトボードにいつも「しばた」とひらがなで書かれていた(かぎ括弧は書かれてない)。
 肝心のダイビング。“なんとかかんとか。世“号で他のグループと一緒に潜った。ちなみに俺グループは、俺以外の6人はみんな40本から70本、ひとりレスキューあとアドバンス。海は、前日荒れたため、「しばた」さんの言うとおり透明度が思ったよりも悪かった。が、それでも瀬戸内ダイバーには極楽である。ポイントは「アンドの鼻」「住崎」「錆浦(サンビラ)」。3ヶ所の記憶がすでにごっちゃになっている。3ヶ所とも生物系のポイントか。結構細かく見ていく。ちょうど1年前に四国の西海の辺りを潜ったが、生物相はそことよく似た感じ。いろいろ見れる。夏ならもっとすごいはず。さすが串本。黒潮の威力を感じる。なるほど、客はドライよりウエットの方が多いぞ。
 1本目は連れのEOS kiss with Sea&Seaハウジングを借りて撮る。2本目、3本目は手持ち無沙汰なので、ひたすらメモる。そのため、かなりの種を記録できた。
 写真に撮れなかったものは、イソギンチャクモエビ、イソギンチャクカクレエビ、ガンガゼカクレエビ、ヤハズアナエビ、ユビノウハナガサウミウシ、パンダダルマハゼ、ツマグロハタンポ、フタスジリュウキュウスズメダイ、ウミテング、レンテンヤッコ、イタチウオ、でっかいイシダイ、ウミキノコ群生地、等々。
 3本終わった。とても良かった、楽しかった。でもこんな素晴らしい海に一日だけじゃあ絶対足りん。きのうイルカと潜れたのはラッキーでとても楽しかった、よかった。でも今日3本だけじゃもったいない。イルカと潜ったうえで、さらにもう一日欲しかった。・・・と思いつつ、「しばた」さんに感謝し、「広島からはるばるよく来て下さいました、また来て下さい」とお礼を述べられながら、南紀シーマンズクラブを後にしたのだった。
 白浜への帰途、スーパーで総菜など買い、かんぽの温泉に行った後、この日の夕食はチンして食べる。宿は炊事用の物は何でも揃ってる。時間があれば作りたかった。

 5月5日(月)、今日は帰る日。そのまま帰るだけではもったいないので、でもどれくらい渋滞するかわからんから、ちょっとだけ白浜を観光することに。三段壁で自殺を思いとどまらせる立て札を見た。うん、目がくらむほどの断崖絶壁。でもすぐ沖にダイビングの船が停泊中。水中では何が見れるのだろう・・・
 次に千畳敷。さっきの三段壁の近くだが、こっちの岩盤はやけにやわらかく、それが何層にも重なっている。で、やわらかいので簡単に掘れる。したがって、そこらじゅう一面、ありとあらゆるところ、落書きだらけとなる。落書きは断然、人名が多い。
 それから近くで昼食をとり、あとは一気に帰る。途中、阪和道にたどり着くまで渋滞したが、阪和道にのってからは快調。大阪では、車から太陽の塔やモノレールなどを見て喜ぶ。これならまだわかるが、誰にとっても決して珍しくもない旅客機まで撮って喜ぶやつも出る始末。
 何はともあれ、帰りは鳥取に寄らなかったが、それでも12時間かかり(正味10時間)無事広島に到着。午前2時だ。ラーメン食って、みんなを送って、最後は車の持ち主と2人になって、もう何時だろ?まっいいか、俺は明日も休みだぜ。

 旅費はダイビングフィー、交通費、ガス代、食費を入れて、ひとり47,000円くらい(土産代、写真代は含まず).。安かった。


自己満足の世界 /  E.Mail