「関節リウマチに効能・効果が追加された薬剤」
インフリキシマブ(商品名レミケード)[最新情報]

  この薬は以前より臓器(腎臓、肝臓、心臓、肺臓、膵臓、骨髄)移植の場合に使用されている薬剤と同一のものであります。
  関節リウマチはリンパ球のうちT細胞など免疫に作用する細胞の異常によって起こることから、プログラフはT細胞の活性化を阻害することにより関節の炎症を鎮静化させると言われています。
  日本では2005年(平成17年)4月に承認され、関節リウマチ患者さんに使用できるようになりました。プログラフも、レフルノミド(商品名アラバ)、生物学的製剤のインフルキシマブ(商品名レミケード)やエタネルセプト(商品名エンブレル)と同様に市販直後調査が義務づけられており、患者さんを登録し、薬効や副作用などの経過を厚生労働省に報告することになっております。
  プログラフ使用にあたっては、抗リウマチ薬の効果不充分な例に有効であり、1日1回夕食後に1.5〜3.0mgを投与します。投与4〜8週後に自覚的症状や他覚的症状は改善され、CRP及び赤沈値も低下します。日本においての治験成績では、有効率は3mg投与の場合、非高齢者では、49.0%(50/102例)、高齢者では50%(27/54例)であったと報告されています。
  一方、副作用は消化管障害(腹痛、下痢、悪心など)が14.8%、感染症(かぜ症候群、白癬、帯状疱疹など)が11.0%にみられました。また、臨床検査値異常(BUN、クレアチニン、HbA
c、血糖などの上昇)は38.7%にみられました。
  プログラフは免疫抑制剤ですので、以上のような軽微な副作用であっても、時に、腎不全、心不全などの重篤な副作用に発展する恐れがあり、注意を要します。
  高齢者では、一般に生理機能(腎臓、肝臓、免疫などの機能)が低下していることが多く、副作用軽減のため低用量(1日1回1.5mg)から開始することが望ましいと思います。
  プログラフは催奇形作用、胎児毒性などが報告されていることから、妊婦、授乳婦への投与はしないことになっています。