成長期スポーツ障害の注意


運動をしている人を対象に書いています

    最も注意すべき事項のまとめ  
    私の治療の基本的な考え方

  1. 肘の動きの悪い場合は投球禁止!

    肘痛を訴えている場合、野球に限らず肘の動きの悪い場合は投球および腕に力がかかることは一切禁止!!とします。これは必ず守ってください。それは肘の動きが左右同じになるまでとします。多くは3週間程度で軽快する事が多いのですが、放置したり痛みがあるのに無理をして使っていると治るのに長くかかります。関節の動きが悪い場合は必ず整形外科医を受診してください。

  2. 腕が抵抗に打勝って挙げれる時はOK。

    肩の痛みは野球をはじめテニスやバトミントンなど腕を使うスポーツでよく起ります。そのほとんどは肩の前で肩関節より7〜8cm身体の中心よりにある主として腕を後ろから前方に振り出すためや肘を曲げるための筋腱の付着部の痛みです。またこの筋腱は日常生活においても腕を頻繁に使うために使い過ぎるとよく痛みが起こる部位です。
    肩の場合は骨折や脱臼や40〜50肩などを除いて痛みがあっても動きは普段と変わらない事が多く、痛みを判断してどの程度まで運動をさせるか悩む事があります。最低限、腕を振り回せて痛みが出ない事ですがそれに加え、腕を後ろから前に振り出したり、肘を伸ばした状態で腕を前に挙げて痛みが出ない事。それが可能となればそれぞれ抵抗を加えてそれに打ち勝つ事が出来るようになれば普通に運動をやってもいい時期といえます。

    肩や腕の痛みやシビレの場合頚椎(くび)からの神経痛の事もあるので注意が必要です。簡単な見分けは肩や腕の痛い部位をおして痛みが強くなるような時はその部位が痛みの原因と考えられます。ラグビーや相撲などのタックルやぶつかりあう競技では頚椎を強く打ったりしやすいので神経痛の発生に注意をしてください。頚を動かして肩や背中や腕、手指に痛みやシビレがでるような時は早く整形外科医を受診してください。 放置すると手に力が入らなくなったりする事がありますのでへんにがまんしないでください。

  3. 下肢に痛みやシビレがある時は運動禁止。

    腰痛のなかでも若い人の根性坐骨神経痛の原因は椎間板ヘルニアの事が多いのですが根性坐骨神経痛のある場合は運動は禁止とします。坐骨神経痛とその他の腰痛との違いは簡単には神経痛の場合は臀部から下肢にかけての痛みです。そのような場合はすばやい動きは出来ずぎこちない動きになるはずです。指導者の方の眼力が重要になります。

    こんなときも専門医を受診してください。精密検査が必要になる場合もあります。

  4. 膝関節の動きが良く階段の昇降がスムースに出来る時は運動開始の時期。

    膝の痛みの場合、腰痛に比べ診断が非常に困難です。診察をして半月板損傷と診断していても精密検査で靱帯損傷だったりします。痛みが強かったり関節の動きが悪かったり関節に水がたまったりが3〜4週間以上続く場合は精密検査を勧めます。

    どこか一ケ所の損傷の場合、半月板か前十字靱帯の損傷の簡単な見分けは痛みが強く膝の動きが悪い場合は半月板損傷、痛みはたいしたことはないが膝に力が入りにくく膝くずれが起り階段の昇降がスムースに出来ない場合は前十字靱帯損傷と判断します。またスキーでの受傷で多いのは膝を外側から圧されて内側側副靱帯損傷があります。

  5. 全力で走れて正座が出来る時は運動開始の時期。

    足関節の捻挫で一番注意していただきたい事は捻挫を起こした時、一気にテニスボールのように打撲部位が腫れる場合です。このような時は相当広範囲の靱帯の断裂が考えられます。このような時だけは何らかの強い固定が必要でし運動の復帰には注意を要します。少しよくなった状態で運動を開始すると簡単に捻挫をする事があります。それ以外ではよほどのことが無い限りサポーター程度でいい場合が多いようです。

    捻挫直後および翌日の状態でそれ以後の経過はある程度は予測できます。私としては弾性包帯での固定をしています。

    足関節の捻挫に関しての治療では様々な考え方があり、私のように手術療法は頭になく弾性包帯のみとかすぐに手術をするまで驚くぐらい治療に差があります。極端なぐらい違うということは何をしても大丈夫だし、何をしても満足はいかない、ともいえます。捻挫後4〜5日間の安静状態が一番重要です。足関節の安静さえ保てればいいわけですから、私としては運動選手にギプス固定はしたくありません。


    私の治療の基本

  1. 痛みがあつても腫れがあつても全力で走れたり、全力で投球できたり、全力でジャンプできたりして、その痛みが一日休むと消えている場合は運動は続けてもかまいません。逆にそのように出来ない場合は今までと同じように運動をしてはいけません。運動量、内容を考慮してください。

  2. 私の運動選手に対する考え方の基本はどこかが痛くても運動出来るならいいじゃないか。痛みがあるならやれる範囲にしよう。手が悪くても足が問題がなければ走れるし、足に問題があるなら坐って出来る事をしよう。全て自然にという事です。

First creat :APR. 9 1997

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