単車屋Raidパーツカタログ [Raid015]


Raid BIGタンク

バージョン2,6  各種 ¥99,800

適用車種:XR250〜650、DR350 (各車種専用)

海外ラリーへの出場、また長距離ツーリングをする為の、
タフでコストパフォーマンスに優れた大容量タンクです 。
この大容量でありながら、マシンホールド、ニーグリップが良好。
転倒が非常に多いRaidにおいても、いまだ転倒時破れた人はいないようです。

 ● 容量 約28L (予備約5L)
 ● ベース タンクはアチャルビス製。 材質は最高品質 99ナイロン。
 ● 材質的には良く滑り、デザイン上からも引っ掛かりにくく、岩などへのヒットしても破れにくいタンクです。
 ● 低重心ながら最後までガソリンが自然落下します。
 ● エンジン輻射熱の断熱処理。
 ● ガソリンの振れ防止バッフル挿入。
 ● ホースのこすれによる炎上を防ぐ為にパイピング系を強化。
 ● ブリーザーからの逆流防止バルブ装着。
 ● 取付けステーは各専用設計。重荷重はエンジン部へ受け持たせ、フレームには負担を与えない設計です。
   ジオメトリーを変化させず、クラックを未然に防ぐ構成としました。

−− 車体への取付け −−




* 必ずこの取り付け説明書を読んでから作業して下さい。
* エンジンが熱い時に作業すると火災の危険があります、必ず冷間時に行って下さい。
* ステーの増す締めを必ず行って下さい。
1:
ノーマルタンク、シートを取り外します。
2:



エンジンハンガー(シリンダーヘッド上部)に付属のボルトで、左右タンクプレートを取り付けます。
注意; 後で緩みを生じさせない様にする為に、タンクプレートを下に押さえつけて締め付ける事。
    締め付けトルク ラバーマウント部   (34N・m)
              エンジンハンガー部 (34N・m)
3:



RプレートをRサスペンション、Rフレームと共締めします。
注意;上記と同じくRプレートを下へ押し付け締め付ける事。
    締め付けトルク Rサスペンション部 (44N・m)
              Rフレーム部     (22N・m)
4:


メインフレームへゴムスペーサーの取り付け。
フレームとタンクの隙間をゴムスペーサーで埋めます。ステーへの負担を減らしてくれるよう、重量をフレームに逃がすために、隙間を極力少なくしましょう。
5:











フューエルホースkitの取り付けは、ガソリンが自然落下しやすいように、キャブレターに近づくにしたがって、下がって行くように勾配を持たせる事。
途中が持ち上がっていると、ガソリン残量が少ない時に流れにくくなります。
**注意**
ホースがエンジンに絶対に触れないように、タイラップ等を使い取付け。
フューエルフィルターが振動しても、フレームと触れない様に取付ける。
さらに当る可能性がある個所は、ゴムでカバーを必ずしておく。
重要:上記注意事項を守らないと、火災炎上の危険があります。
タンク装着後、左右にハンドルを切り、ハンドルとフォーク廻りが触れない事を確認する。
もし触れる様であればステアリングステムに5mネジのタップを立て、ボルトを装着し、フレームのストッパー部の切れ角を制御する。
(デユーンでは切れ角が少ない方が、砂に取られての転倒をしにくいというメリットもあります。)
6:

タンク後部の取り付けボルトは、タンクの膨張を考慮し左右の太さを変えてあります。
*締め付けトルク(約15N・m)締め付けると言うよりも仮止めぐらいの力で可。
7:

転倒時、タンクキャップブリザーからガスの流出があると危険です。
ワンウエイバルブの方向を間違えない様に差し込む事。
注意:取り付けボルトが緩んだまま走られて、ゴムマウントがステーから外れタンク内側を削ってしまうトラブルが発生しています。基本的なことですが、ハードな走行後は必ず増し締めを行なって下さい。

 Bigタンクの補修について
このタンクはナイロンのなかでも最高品質の、66ナイロンで作られているようです。これは最もガソリンが含浸しにくいプラスチックです。
かなりの強度と滑りの良さで、少々のアクシデントでは穴が開く事は無いと思いますが、いざ破れてしまった場合には接着剤、溶接での補修も不可能と考えられています。
どうしても緊急補修を施したい場合の方法を、保証の限りではありませんが記述しておきます。
*1と2の方法は鉄やFRP、アルミタンクにも応用が可能。
緊急補修1:
脱脂後、固形石鹸を擦り込み、ガムテープでパンク修理の様に穴を押さえる。徐々に大きく、何重にもガムテープを貼り付けると効果が期待できる。
注意:脱脂にはブレーキクリーナー等を使用。ガソリンには油分が含まれているので脱脂にはならない。
(時々パンク修理に使う人がいますがX)
緊急補修2:
脱脂後、#150〜240ぐらいのペーパーで傷の廻りを擦る。
ガソリン用ボンドで穴を最小限塞ぎ、エポキシ接着剤で廻りを固める。補強にガラス繊維等を重ねると強度が向上する。 ペーパーで擦ってないとエポキシが簡単にはがれてしまう。 ガソリン用ボンドが無ければやはり固形石鹸を使う。
緊急補修3:
脱脂後、ハンダごてで穴の左右を溶かし、空気を入れない様に気をつけ、左右を重ね合わせるように混ぜて穴を塞ぐ。熱したドライバーを使う手もある。
* 注意:タンク内のガソリンに引火しないようにガソリンを抜き、流水で洗ってから作業する事