たましまの特産品
良 寛 て ま り
玉島は、江戸時代の禅僧であり、歌人でもあった良寛さんの修行の地。「モノ」から「心」の時代へと.移りつつある中、玉島商工会議所女性合では、平成元年4月から「玉島をてまりの里に」と、良寛てまりの普及に取り組んでいます。これは「霞立つ長き春日を子供らと 手まりつきつつこの日暮らしつ」という良寛さんの歌にあやかったものです。手まりは、すべて手づくり。モミ殻を入れた球形に下地糸を巻き、さらに金糸・銀糸など色とりどりの糸でひと針ずつ巻きあげます。梅模様・水仙・サクラ草など、日本の伝統的なデザインで美しく仕上げています。円通寺公園休憩舎や国民宿舎良寛荘でも販売されています。
旋 盤 ・ 工 作 機 械
玉島には本社を玉島に置いて、全国はおろか世界に販路を持つ旋盤等工作機械のトップメーカーがあります。昭和10年に合名会社、昭和14年に株式会社として発展し、東京・大阪証券所の第2部に上場されています。主力製品はNC旋盤で国内はもとより海外にも輸出されています。
ア ミ ノ 酸
植物性たん白(脱脂大豆)が主原料。味が濃くコクがあるので、醤油を中心に漬物・佃煮・缶詰等の食品加工に広く利用されています。玉島では昭和21年に生産を開始、中・四国地方を中心に販売されて、将来は非食品(バイオ関連)への進出も計画されています。(全国で6社)
和 菓 子 ・ せ ん ぺ い ・ ケ ー キ
文人墨客の往来が盛んであった玉島では、茶の作法と共に和菓子の技法が発達し、良寛さんをはじめ、人物・地名などにあやかった個性あふれる和菓子が次々と創作され、お茶うけ、お土産に喜ばれています。(水谷公・良寛せんべい・良寛餅・等)
布 団 ・ 綿
昭和59年布団製造を開始し、現在羊毛・羽毛布団を主力とする、西日本でトップクラスのメーカーがあります。また県内だけでなく東北方面へも販路を拡げている、綿布団・綿座布団・まくら等のメーカーもあります。
プ ラ ス チ ッ ク 製 品
玉島のプラスチック成形業は、昭和30年代始めより事業化され、現在は食品容器を中心に、ビニール袋・PP花筵等を生産、岡山県を代表する食品容器メーカーもあります。
蒲 鉾 ・ ち く わ ・ て ん ぷ ら
蒲鉾の歴史は大変古く、平安時代に当時の関白右大臣の祝膳に出されたと伝えられ、魚肉のすり身を竹の管に塗り付けて焼いた姿が蒲(がま)の穂に似ているところから、かまぼこと呼ばれるようになったと言われています。玉島では昭和22年頃黒崎地区に初めてちくわ工場が発足して以来練製品が盛んになり、ちくわ・蒲鉾・てんぷらなど様々な商品が創作され、岡山県下一の生産量を誇り全国に出荷されています。
清 酒 ・ 焼 酎 ・ み り ん ・ ワ イ ン
玉島の黒崎南浦地区は、備中杜氏発祥の地といわれ、その技術が備中一円に広がったとされてお1855年(安政2年)頃は、黒崎地区だけで35件もの業者が軒を並べていたそうです。現在でも玉島は県下でも有名な酒どころとして知られ、各業者が酒・焼酎・ワイン・リキュール・みりん・食酢等の新製品づくりに取り組んでいます。
薫 物 線 香 ・ 蚊 取 り 線 香
1821年(文政4年)頃、紀州(和歌山県)から右向・左向という2人の浪人が、もと線香職人の供人とともに玉島港に流れ着き、長尾地区にその技法を伝えたのが、玉島の線香の始まりだと伝えられています。現在でも薫物及び蚊取り線香では中四国一の生産量を占めています。
帽 子
岡山県南西部は昔から麦の生産が盛んで、玉島黒崎に初めて安ワラ帽子の工場が設立されたのが明治34年頃。以後、玉島を中心として浅口郡周辺は県下最大の産地として形成されてきました。現在、天然素材の帽子は全国でも岡山県がトップ。北は北海道から南は九州まで、広く販売されています。
玉 島 だ る ま
中国の禅僧達磨(だるま)大師の故事にちなみ、七転八起の精神の象徴として、だるまは広く愛されてきました。玉島では、昭和20年頃より家内安全等の祈願用として製作されはじめ、岡山県の特産品として知られるようになり、群馬県高崎市と並ぶ産地として全国から引き合いが殺到しています。
備 前 焼
岡山県東部の備前市が産地。日本の六古窯のひとつで、備前市伊部地方の土をもとに、薬を使わず1,200度前後の高熱で焼き締めてつくります。素朴な美が多くの人に愛される備前焼は、岡山県を代表する焼物です。玉島地区でも2人の作家が独自の芸風に打ちこんでいます。
味 噌 ・ 醤 油
世界中で、その評価が高まっている味噌・醤油。日本人の食生活に欠かせない物として愛されています。飛鳥時代に生まれたもので、米や大豆などに麹(こうじ)をまぜて発酵させ1年間ムロの中で保存したものを最終加工して作ります。海外に長期滞在される方は、「何は無くても味噌・醤油があれば」と言われるほどに、日本食の味の決め手になっています。玉島でも古くから製造されており、各社とも新製品づくりに取り組んでいます。
ソ ー ス
玉島中央町に、県下でもトップのソースメーカーがあります。昭和8年に製造を開始、現在では岡山県を中心に近県に出荷されています。新鮮な野菜・果実・香辛料が主原料で、ウスターソース・とんかつソース・お好み焼ソースなど、バラエティーに富んでいます。
豆 腐
豆腐は、平安時代中国から渡来し、仏教の普及につれて全国に広まりました。大豆を主原料とし、低カロリー・高タンパクの豆腐は、現在の健康ブームによって、大きく見直されています。玉島でも古くから製造され、豆腐を生かした惣菜も作られています。
塩 蒸 し 桜 鯛 ・ 珍 味
玉島沖の水島灘は、昔から最も魚種の多い好漁場として知られ、また、塩田の栄えたところでもあります。この製塩技術を生かして、参勤交代の献上品として生まれたのが、玉島の塩蒸し桜鯛の始まりとして伝えられています。一般向けに生産されるようになったのは、大正末期からです。このほか、ママカリの酢漬けやみりん干し、鰆(さわら)の味噌漬やまな鰹の粕漬け等も、玉島を代表する珍味として全国的に販路が広まっています。
オ リ ー ブ 製 品
瀬戸内に面した玉島の海岸線は、温暖な気候風土に恵まれ、昭和23年頃からオリーブの栽培が行われています。柏島の斜面には数百本の木が植えられ、6月には白い花が、11月には赤黒く熟れた果実がたわわに実ります。オリーブの実はピクルス・化粧品・食用油として利用されています。
木 工 芸 品
玉島では、古くから木工芸が盛んでした。器局・茶道具・床回り品・文机・すずり箱・ついたて・お盆・茶卓などに優れた技術が伝承されており、まさに日本の歴史をかいま見る品々が創作されています。
足 袋
1827年(文政10年)頃、長尾地区に技術が導入され、岡山県下では、浅口郡船穂町と並ぶ産地として知られています。現在3社が伝統の技術を伝えており、主に中四国と九州方面に出荷しています。
花 筵 ( か え ん )
全国一のい草の生産量を誇っていた岡山県では、農閑期の収入源として畳表等の製造が栄えていました。玉島でも、明治の中頃より花筵の技術が普及し、昭和30年頃が最盛期。今でも数件の業者が頑張っています。
パ ン
玉島では、大正の始めからパンの製造が始まりました。生活の洋風化につれて次第にパン食が普及。現在数社が市販用及び学校給食用のパンを製造し、地元を中心に販売活動を展開しています。
紡 績 ・ 縫 製
玉島は、江戸時代から港町として栄え、その周辺では備中棉と言われる程に棉花栽培が盛んでした。玉島に始めて紡績工場ができたのが明治14年頃。現在、紳士服、婦人服、学生服、作業服等、バラエティーに富んだ製品が生産されています。
お 茶
古くから茶文化の発達した玉島では、製茶業も盛んです。健康ブームにも乗って、玄米茶を中心に、最近では贈答用品にも力を入れ、新製品の開発に取りくんでいます。
水 産 品
瀬戸内海に面し、高梁川の河口域に位置する玉島では、漁業も盛んです。その一つが、乙島地区のハマグリの養殖、明治初年頃より高梁川下流域で天然ものが多くとれていましたが、一時中断し、昭和40年頃から養殖を中心に復活しました。現在年間約10トンが出荷されています。また黒崎地区では、伝統の底引き網・つぼ網・さわら流し網・まながつお網漁による漁業と並んで、のりの養殖が盛んです。年間約3,400万枚が生産され、県下でも有力な産地となっています。
農 産 品
温暖な気候風土に恵まれた穏やかな丘陵地、玉島。昔から果樹栽培や稲作が盛んな地域です。北部の丘陵地帯での桃栽培は県下一から日本一の大産地になりつつあります。また、桃や梨・柿等の果樹栽培や、幼果桃のピクルス・ジャム・シロップ漬け等の加工品が生産されています。また、平野部では水稲を中心にブドウ・野菜・みかん・
花き
、更には有機無農薬野菜等の生産が意欲的に展開されています。
平 面 研 削 盤 ・ 製 紙 機 械 等
戦前から玉島を代表してきた機械工業の会社がディーゼルエンジンから平面研削盤及び製紙機械メーカーとして転進。国内で強力な生産・営業活動が行われ、将来は東南アジアを中心に海外進出も計画されています。
レ ー ヨ ン 糸 ・ ポ リ エ ス テ ル 綿
人絹・スフ等の製造を目的として成立された企業が、昭和11年、大手企業の系列化に入り、現在レーヨン糸・ポリエステル綿を主力として生産しています。
柿 巻
自然の干し柿をまきこみ、ワラに包んだ「柿巻」は自然食品ブームの中、野趣味豊かなイメージにより珍重され、全国的に販路が拡大されています。
フ ォ ー ミ ュ ラ ー カ ー エ ン ジ ン と 小 型 乗 用 車
世界中で人気のモーターカーレース。玉島にそのフォーミュラーカー(公式の競争用自動車)エンジンではトップレベルのメーカーがあります。昭和46年頃事業を開始、54年から国内でのフォーミュラー3カーレース(F3)の半数以上のレースで優勝した実績をもち、昭和63年よりF3000のエンジンも手掛け、海外からも注文が舞い込んでいます。平成8年には小型乗用車の製造も開始して各界より注目されています。
ぬ い ぐ る
み
ほのぼのした暖かさを伝えるぬいぐるみ。昭和41年頃、ソーイングバスケットを中心とするメーカーが製造を始め現在2社が全国の問屋や量販店を通して販売されています。
ス ト ロ ー
昭和初期には麦わら製。現在のようなポリプロピレン(PP)製になったのは、昭和35年頃。大手飲料水メーカーをはじめ、全国に出荷されており、飲料用としてだけでなく、串刺し用、カマボコ包装用などにも利用されています。また、ストロー自動包装機も開発されています。
フ ァ ン シ ー 小 物
昭和52年頃より製造を開始したメーカーがあり、中・高校生向けのファンシー商品を扱っています。現在、全国に出荷されていますが、将来は他部門への進出も予定されています。
精 麦 ( 食 用 麦 )
精米と並び、日本人の食生活を支えてきた精麦は、健康ブームで再び見直されています。昭和10年頃、米穀問屋を営む業者が、飼料用押麦と併せて精麦業を開始、現在は県内をはじめ、広島・鳥取・島根を商圏に販売しています。
ポ リ 詰 ジ ュ ー ス
気分転換にちょっと1本。玉島には、主として子供向けの、ポリエチレンの袋詰めジュースのメーカーがあります。
ワ イ ヤ ー メ ッ シ ュ
コンクリートの2次製品の補強材として欠くことのできないワイヤーメッシュ。玉島には昭和39年に製造を開始した、日本を代表するトップメーカーがあり、九州を除く西日本一円に営業網を張り、関東にも進出しています。
き な 粉 ・ は っ た い 粉
きな粉・はったい粉は、独特の風味を持つ、日本古来の加工食品です。きな粉は大豆を、はったい粉は裸麦を、それぞれこんがりと焼き上げ粉にしたもので、餅にまぶしたり、菓子の材料にしたりします。玉島には昭和30年頃に創業された事業所があり、広島・兵庫などに販売しています。
瓦
伝統的な和風の屋根瓦は、コンクリートの2次製品の普及で次第に押されてきましたが、住宅様式の洋風化の中、和風瓦から洋風瓦に転身した業者は、折からの建築ブームに乗って順調に伸び、将来的な需要の伸びが期待されます。
香 辛 料
香辛料は、食品の味を引き立て、また保存に不可欠なことから、中世以後の世界貿易の中心的な役割を果たし、食文化の向上をもたらしてきました。玉島には県下唯一の香辛料メーカーがあり、昭和23年頃から製造を始めました。胡椒・唐芥子・カラシ・カレー粉・山椒などを生産し、東京及び福岡、京都の香辛料メーカーに出荷されています。
配 合 飼 料
生活に欠かせない、肉や卵。その元である牛や鶏の飼料のメーカーが玉島にあります。昭和41年に設立されて以来研究開発が進み、養鶏・養豚・養牛用が生産され全国に出荷されています。
花 が つ お ・ 削 り ぶ し
昔からの庶民の味である花がつおは、かつおが原料で、日本の味を支えてきた伝統の調味料。さばやあじ、いわしを使ったものが削りぶしと呼ばれます。倉敷市唯一の業者が玉島にあり、昭和25年頃から製造を開始、昔ながらの味を大切に伝えています。
ガ ラ ス 温 度 計 ・ 浮 ば か り
昭和22年、軍関係の技術をもとに製造を開始、今日に至る中四国・九州で唯一のメーカーがあります。製品は理化学機器や度量衡の販売店に出荷され、家庭や学校などでも親しまれています。
プ ラ ス チ ッ ク 成 形 機
日本でも数少ない、プラスチック製食品容器の成形機メーカー。戦後のめざましい技術革新の中で昭和40年に独自の製品を開発し、現在商社などを通じて全国に販売。また、東南アジア方面にも輸出されています。
う ど ん ・ そ ば
米飯と共に日本の食生活を支えてきた、麺類。うどんは小麦粉に塩水を、中華そばは小麦粉にかん水と塩を、そばはそば粉に塩と水を加えてこねたもの。玉島では明治初期から作られています。
漬 物
日本人の食生活に欠かすことのできないものに漬物があります。大根や白菜・瓜等の野菜を塩漬け等にした漬物は米飯のおかずに、そしてお茶うけにつきものです。また、保存食の上からも大変貴重な食物です。今日では、全国のまちおこし運動のベースにもなっています。玉島らも古くからのメーカーがあり、瓜を用いた良寛漬けは天下の一品です。
◆ 海 の 幸
◎ママカリ
あまりの美味しさに、ご飯を近所に借りに行ったと伝えられるほどにおいしい大衆魚です。玉島では火に焙って3杯酢に漬けたり、酢漬けで1夜寝かせて食べています。学名はサッパ。
◎鯛(たい)
真っ赤な桜鯛は瀬戸内の魚の王様。お祝いに欠かせません。玉島には「鯛の塩蒸し」を生産される業者もあります。また、玉島商工会議所女性会は「鯛とえび」を使った「源平そぼろ弁当」を創作いたしました。ぜひ、ご賞味下さい。
◎乙島(おとしま)しゃく
玉島の乙島地区が昔からの大産地で、形はザリガニそっくり。味は一寸苦味があるが、これがまた誠に乙なもの。煮つけやてんぷら・空あげにして、頭から殻もシャクシャクとどうぞ。(学名は穴シャコ)。女性会の「源平そぼろ弁当」にも使われています。
◆ 果 物
玉島の富田地区は日本一の桃の産地です。自慢の白桃はまさに究極の果物で神様の贈り物とまで言われています。地方発送を頼めば、熟れ頃の食べ頃に手元に届きます。