Office Depot,Inc.の研究ページ

    オフィスデポの概要
    オフィス・デポは、2000年12月30日現在店舗数1,020(合衆国(851)、カナダ(37)、フランス(28)、日本(7)。 他にメキシコ、イスラエル、ポーランド、ハンガリー、コロンビア、タイに合弁事業店舗) インターネットやカタログ販売を含めると世界16ヵ国に展開する 売上高103億ドル(99年度)の世界最大のオフィス用品・文具の安売りチエーンである。 オフィス・デポの最大の顧客は、大手企業の人員削減などの 影響で増えている自営業者や中小企業、在宅勤務の会社員たち。 彼らは自ら事務用品を大量に購入するので値段に敏感だ。 そこで、こうした客が安い価格で便利に買える仕組みを 徹底して整えた。 メーカーから直接仕入れるので中間マージンは、ない。 また、大量に仕入れる代わり、ぎりぎりまで仕入れ値をねぎる。 取り扱う品目数も約6000SKUと日本の文具専門店の「一万点以上」 に比べ極端に絞り込み、管理の経費を押さえた。 商品の売れ行きなどはPOSで管理し、発注も自動化した。 まだある。売れ筋の情報をメーカーにオンラインで知らせるなど、 商品管理の情報化にメーカーを巻き込んだ。 このようにして価格を安くした。 客のまとめ買いを助けるための工夫も凝らした。 例えば代金の支払い方法だ。 オフィス・デポと契約した企業については、その在宅勤務の社員などが オフィス・デポ発行のカードで事務用品を買える。 代金は会社に直接、通信回線を通じて請求する。 つまり、商品を買った社員は社員は現金を払わなくてよいし、 会社に伝票を送る必要もない。 97年6月 業界2位のステープルズとの合併 を米連邦取引委員会(FTC)から反トラスト法に抵触するとして 差し止められた事は記憶に新しい。
    オフィスストア成長の背景
    米国ホーム・ビジネス協会(American Home Business Association)の調べでは、 ホーム・オフィスを持つ家庭の数は、1998年で3100万戸に昇るという。これは米国家庭の31%に相当する。 そのうち、26%が自宅をベースに自営業を営むケース、24%が会社の仕事を自宅に持ちかえるケース、 9%が会社に雇用されながら仕事は自宅でするテレコミュータであるという。 ホーム・オフィスの数は年々増加の傾向にあり、2001年までに米国家庭の43%がなんらかの形で ホーム・オフィスを備えるようになるとも言われている。 このようなSOHO(Small Office ,Home Office)の増加の要因は、米国経済が破綻した1980年代末から90年代初頭にかけて おこなわれた企業のダウンサイジングの影響によるものと考えられる。この時代、企業再編、合理化と言ったリストラが行われる中、 800万人とも言われる膨大なレイオフが行われた。その中には専門知識や特殊技能を持つプロフェッショナルも多く含まれ、 自己の能力を武器に独立して仕事をする道を選ばなければならなかったのである。 企業側も、社内で抱えきれなくなった仕事をアウトソーシングする必要に迫られていて、 上記の能力ある個人の活躍の場は飛躍的に拡大した。こうして背景にあってSOHOは不況時代をきっかけに 大きく拡大することになった。 一方対照的なのがテレコミュータといわれる自宅勤務者である。 こちらは良質の労働力、優れた人材を確保したいという企業側が、 できるだけ長く勤務してもらいたいという考えから生まれた雇用形態である。例えばAT&T社の場合、 世界で5万人のマネジャーが自宅勤務を行っている。通勤時間等に余分な労力をかけることなく、 最大限の力を発揮してもらうことを目的としているが、この中には自宅で子育てを行いながら業務を行う女性も多く含まれている と言うことだ。こうしたSOHO拡大を支えているのがIT技術の進化である。 自宅にパソコンがあれば家庭にいても大企業と同等の仕事が可能となったのである。 このことは膨大な事務用品の需要につながっている。1000億ドル規模とも言われるこのマーケットは、 史上最長の好景気にあっても尚増加の傾向にある。こうした状況に対応する形で登場したのがオフィス・スーパーストアである。

    日本市場での動向
    日本での1号店が97年12月12日東京・品川区西五反田のTOCビル一階にOPENした
    約3,000uの売場は「オフィス用品」「オフィス家具」「ビジネス機器」 「ビジネスサービスセンター」に分類され10,000アイテムを扱う。 オフィスデポオリジナルボールペン一箱12本入り99円 消しゴム付き鉛筆144本パック999円など目玉は確かに安さが目に付く。 一方企業向けのカタログは、320ページの中に約5000アイテムを紹介。 2700円以上の買い上げに対して東京23区、、横浜・川崎の全域に 無料の翌日(翌営業日)配達を行い、毎月1回まとめて支払いと なっている。 同社では今後五年間で国内50店舗体制を築いてカタログ通販も合わせて 年商1千億を目指す。

    デオデオ(旧ダイイチ広島)との提携での 日本出店2号店は、広島市中区大手町(2-7-5 石崎本店ビル)に2,250uの売場面積 で98年3月26日オープンした。

    1999年5月末にも広島大手町店閉鎖。
    オフィスデポ・ジャパンは、99年3月にデオデオとの提携を解消したのを機に 採算割れの同店を閉鎖し、市場規模の大きな東京地区へ経営資源を優先的に振り向ける方向。 安売り戦争が激化する中で市場規模の小さな地方都市において、店舗面積の大きな店舗で戦う事は 賃料負担の大きな日本では苦戦を強いられたようだ。 今後は予定していた政令指定都市への出店は通信販売に切り替えて、首都圏に500uクラスの 店舗での出店を計画している。

    一方ジャスコとの提携での日本進出を決めて いる米国業界第3位で、全米47州とプエルトリコ、メキシコに 621店舗(97年7月末現在)を展開し、売上高31億7900万$(96年度)の オフィスマックス も1997年11月29日に、 三重県四日市市「パワーシティー四日市」に1号店(2213u)を出店済み。 同様に2000年までに50店舗と年商350億円体制と 初年度の売上高は8億5000万円、荒利26〜27%、商品回転率4回転 を目指している。 両店とも外資系ならでは輸入商品は二割程度に押さえて 国内文具商品の品揃えを充実させている。ファイル類、紙類、筆記具の まとめ買いのメリットは大きい。

    オフィスマックスの日本撤退
    1997年にジャスコと共同出資で設立したオフィスマックス・ジャパンを2000年1月31日付けで解散、店舗や カタログ通販事業は春までに営業を停止することになった。 2000年までに両社で100店舗という目標を掲げていたオフィス用品の市場は、米国のようにSOHOが急増すると 言う見込みが外れた事、ましてやオフィスデポの広島、オフィスマックスの四日市と言う地方都市でのスタートでのつまずき、 ならびにアスクルに代表されるデリバリーサービスの急成長に足元をすくわれた感がある。 前述のアメリカのSOHOの現状と日本の現状には大きなギャップがある。 アスクルのように何でも配達してくれるサービスは、買物時間や購買金額のコストダウンも実現したが、 巨大な店舗での販売はたとえ安くても日本の市場には定着しなかった。 それでも、両社の日本市場に与えた影響は流通機構と定価販売の仕組みを崩した事であり、大きな足跡である。 アメリカのGAPがカジュアル市場を創り、そこでユニクロが成長していく構造ともよく似ている


    Office Depotホームページ
    オフィスデポ・ジャパン
    オフィスマックス・ジャパン
    バイキング

    小売業の研究に戻る



    HOME PAGE