「でんせつ」あれこれ   (作:工藤直子)
「おおむかし」を 一せん一おくあつめたほどの おおむかし
どこからか
「あそべ あそべ ただあそべ」
という こえがした

「わーい あそぼ」
いのちの つぶは にぎやかに
うまれては あそび うまれては あそび
一せん一おくのじかんがたつにつれ
一せん一おくのすがたで せかいにあふれ・・・・・

みんな びっくりして みつめあった
「ほほう」「へへえ」「あらまあ」
いのちの ねっこは おなじなのに
このへんしんぶりは なんだろう

そこでそれぞれ ごせんぞから
つたえきいた「でんせつ」をはっぴょうした
むかしむかしの おおむかし
せかいがうまれたてのころ
わがごせんぞは ああした こうした

よくにた はなしや かわったはなし
いろいろあるが なるほどね
ひとつかきとめて おこうではないかと
みんなのでんせつを きろくして
できあがったのが このほんである

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