PM-950Cのインクカートリッジを分解してみる
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みんなで地球環境を守るのだ!
事の始まりは1通のメール。
たまたま当サイトをご覧頂いた(?)神奈川県のHさんからのご指摘は、ドライバの表示するインク残量と実際の残量は違っており、使用済みカートリッジを分解してみると、まだ大量にインクが残っている、というものでした。
以前より独立カートリッジ式はランニングコストが高いのでは?という疑問はあったのですが、インク単価が高い上にインクが残っている状態で廃棄するようではコスト的に割高になることは必死。
ましてや資源の有効利用、環境保全の見地からも決して良いことではありません。
そこで、今回できる範囲で徹底的に調べてみることにしました。
それは本当なのか?
PM-950Cでは、インク残量が少なくなるとプリンター上面の[インク・スイッチ]が赤く点滅を始めます。
また、プリンタードライバー(Epson Print Monitor)がインクの残量が少ないという警告をだしはじめます。
この時点ではまだまだ印刷することができますが、いよいよ無くなってくるとインクの交換を促すアラートダイアログが表示されてプリントコマンドを受け付けなくなります。

こうなるとインクを交換しなくては何もできなくなるのですが、Hさんのご指摘によると、こうして取り外した(空であるはずの)カートリッジを振ってみるとチャプチャプと音がするということでした。
管理人もこの時点で7本中3本をすでに交換していたのですが、そのようなことには一切気が付きませんでした。
(というか、気にしていなかった)

空カートリッジを貯めている箱から(←うちは印刷頻度が非常に高いので、空カートリッジが大量に出る。そこで、ある程度貯めてからまとめてリサイクルBOXに捨てに行くことにしている)PM-950Cの使用済みカートリッジを引っ張り出してみると、たしかにチャプチャプとまだインクが入っていそうな音がする・・・。
これはどういう事なのかと思い、今までこんな事を思ってもいなかったし、やったこともないのだけれど、分解してみることにしました。
分解って楽しい!
やってはいけないことをするのって、ちょっとワクワクしますよね・・・。
はがすなと書かれているラベルを剥がしてみました。(写真1)
黄色い液体が流れ出してきました・・・失敗。
改めて、カートリッジの外周を走っているモールドの沿ってカッターの刃を入れていくと比較的簡単にフタと中身に分かれました。(写真2)
少量ですがインクがこぼれますので、もしやってみようと言う人は、それなりの準備をしてからの方が良いかと思います。
(写真1)
ラベル側を剥がすとコポコポと溢れてきますのでご注意を・・・
(写真2)
ケースの内側に若干インクが溜まっていることがあります。
分解するときにフィルムに傷を入れてしまうとアウト!
中はこのようになっています。
透明フィルムでシールドされていますのでインクがこぼれ出すことはありません。(写真3)
プリンターが動かなくなるまで使った、ライト・マゼンタのインクカートリッジを分解してみたのですが見た目で約1/3ほどインクが残っています。
スポイトで吸い出してペットボトルのキャップに移してみました。(写真4)
けっこうあります・・・。計量スプーンで計ってみると、約3mlありました。
次に、ケースをきれいに洗浄してタンクにインクのかわりの水を満たしてみます。
約12ml入りました・・・。
計測データからも約1/3が消費されないまま残っているということがわかりました。
(写真3)
こんなに残っているのに使えないとは・・・ちょっと衝撃的。
(写真4)
キャップに移してみると、その残量の多さにさらに驚かされる。
ネジ溝が2つ見える。
ついでに前だしのイエローも分解してみます。(写真5)
こっちの方は警告がでた段階で正直に交換したので、ライト・マゼンタよりは若干残量が多いようです。
さきほどの要領で計ってみると約5ml残っていました。
全容量12mlの約半分が使われていないことになります。
しかも写真をよく見てもらうとわかりますが、タンク内の部屋の形状のせいか、液面が右の部屋と左の部屋では異なっています。
(写真5)イエローはさらに残量が多い。
上から2つめのネジ溝が隠れてしまった・・・。
しつこく分解・・・
カートリッジの構造を調べるために洗浄しながら、さらに分解していきます。
ラベルを完全に剥がしてみると、なにやらフタで覆われた部分が表れてきました。(写真6)
フタをこじ開けてみると、ラバー製のダイヤフラムが内蔵された部屋が・・・。
どうやら、予備タンク側の中央丸い部分にあけられた小さな2つの穴(写真7)を通ってきたインクがここでいったんプールされるような構造になっているようです。
ダイヤフラムは、おそらく逆流防止のために内蔵されているのでしょう。
インクはこの部屋から下へ切られた溝を通って排出されるようになっています。
排出口にはスプリング式の弁が設けられており、プリンターに装着されていないときにインクが漏れないようになっています。
(写真7)の右側部分には金属の板バネが仕込まれた空気弁のようなものも確認できますが、本当にそのように機能するのかは定かでありません。
(写真6)ラベルを剥がしてみた
フタを取ってみたところ。
金属バネ付のラバー製ダイヤフラムが現れる。
(写真7)
縦に2つある小さな穴を通って反対側のタンクにインクがプールされる(?)
問題の・・・
これが悪名高いICチップです。
インク残量を調べるセンサーの外部接点と思っていたのですが、単なるチップに過ぎませんでした。
カッターなどでダボを切り欠いてこじると簡単にとれます。
エプソン製に限らず最近のインクジェット・プリンターはインクの残量管理をドットカウントによって行っています。
これはドットをいくつ打ったかをプリンターがカウントしていて、その数量に応じて残量を計算するというものです。
カートリッジについているチップは、そのドットカウントを記憶するためについているもので、つまりインク残量がいくらあろうとも規定の数のドットを打った段階で、インクが無くなったと見なされるというシステムです。
今回の「インクが残っているのに使えない」という状態は、まさにこのシステムのせいと言えます。

なぜこのようなものが付いているかというと、インクのみを補充しても使えないようにするためです。
サードパーティから補充インクなるものが販売されていますが、このICチップ付のカートリッジを採用したことで補充インクは全く使えなくなりました。
チップのメモリーをクリアしない限りは、いくらインクがあっても使用済みカートリッジとしてプリンターに認識されてしまうのですから・・・。
(メモリーをクリアする裏技もあるようですが、かなりあやしいのでここでは紹介しません・・・)
オモテ側 ウラ
エプソンにお願い
エプソン製のプリンターを使うためにエプソン純正のインクカートリッジを購入する・・・これはOKです。
メーカーも儲けるためにやっていることですから、ある程度は仕方のないことでしょう。
ならばせめて、一滴残らずインクが使えるようにカートリッジの構造およびICチップのプログラムを変更するべきです。

最近では地球環境保護をうたって使用済みインクカートリッジの店頭回収などもやっておられますが、(下手をすると)半分以上インクが残ったカートリッジを出されてもリサイクルしにくいのでは?と思ってしまいます。
ましてや、それら大量の化学染料をどのように処理しておられるのでしょうか?(まさか回収してリサイクル・・・?)
ジュースのペットボトルですら中を洗って出さないとリサイクルしにくい状況の中で、大量にインクの残ったカートリッジを大量に回収して、本当に生きた原料としてリサイクルできているのでしょうか?疑問です・・・。

もう一つ、いやらしい話をすると・・・我々ユーザーはお金を出してインクを買っているわけです。
(PM-950Cの場合は店頭価格で1本あたり約980円)
そのインクが半分くらいしか使えなくて後はゴミとして回収されていく・・・つまり代金の半分は、わざわざゴミとして捨てるために支払っていることになります。
これはいかがなものでしょうか?(リサイクル料として考えたとしても代金の30〜50%は大きすぎます)
詐欺・・・とまでは言いませんが、かなりユーザーを裏切った行為のように思えるのですが・・・。
エプソンユーザーの皆様へ
今回のレポートは、管理人が個人的に気になって調べたことなので、それぞれの使用状況やプリンターの種類によって異なる部分があると思います。
独立式タンクでないカートリッジ(インクがスポンジに染み込ませてあるタイプ)の場合は、違う結果がでるのかもしれません。
また、管理人自身がエンジニアではないため「たぶん、このようになっているはず」という想像や思いこみも多分にはいっていますので、100%このレポートを信用しないようにお願いします。

いま一度、自分自身で冷静に分析し、考えてみてください。
それでも「おかしい」と思ってもらえたならば、熱くならず冷静にエプソンにお願いしてみましょう。
ひょっとしたら、素晴らしいプリンターがより素晴らしく生まれ変わることができるかもしれません・・・。
データシート
エプソンプリンターカタログ(2002.3.5)より転載

PM-950Cランニングコスト 性能測定用業界標準原稿(写真)を推奨設定(デフォルト)でフォト・プリント紙2に印刷した場合44.0円(A4)
(写真)データ印刷実測時のインクカートリッジ1個あたりの印刷可能枚数 PM-950C 推奨設定(デフォルト)
シアン:534枚/個、マゼンタ:358枚/個、イエロー:147枚/個、ライトシアン:101枚/個、ライトマゼンタ:100枚/個、ダークイエロー:267枚/個、クロ:657枚/個、

(左側)がキヤノン製別体式インクタンク
(右側)はエプソン製の一体型インクカートリッジ
番外編
キヤノン製のプリンターで使用する別体式インクタンクの多くはケースが透明です。
よって目視によってインク残量を確認することができます。
しかも光学式センサーとドットカウント方式を併用しているため、かなり高精度にインク残量を管理することが可能のようです。
実際、いつもインクを購入する電気店で他の方が捨てられたキヤノン製のインクカートリッジを見ることができましたが、一滴残らずという表現が大げさと思えないきれいな使われ方でした。エプソンも見習うべき!


ちなみに、管理人が愛して止まないプリンターALPS・MD-5000のインクリボンは1本あたり約171m。
(←ど〜やって調べたかは聞かないように・・・)
端から端まで使い切れるが、リボンならではの無駄もでる(印刷する点が1つでも一定量のリボンが巻き取られる)ので、ランニングコストはかなり悪い。
仮にA4の印刷領域全面を単色で塗り潰した場合、色の濃い薄いに関わらず、インクリボン1本で約28枚しか印刷できない計算になる。ちょっとビックリ!!
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