三度目の正直。今日は快晴。念願の猿政山に登る。

一度目は、二週間前。林道終点から先の山頂は、ガスの中に隠れ、登山中止。
その代わり、高野町・円正寺の枝垂桜(樹齢400年)を見物して帰る。
二度目は、一週間前。ホームタウンを出た時は晴れていたが、高野町は雨とガス。
急遽、「湯来冠山」に変更。

2週前、ガスの中 1週前、湯来冠山


何時もの如く、庄原からR432を北上。
吾妻山を右に見送り、王居峠トンネルを抜けると、高野町は快晴。
直ぐに、湯川小学校が右手に見えてくる。ここを右折して「笹谷橋」を渡り北へ。
やがて正面に猿政山が大きな姿をあらわす。
直進すると、直ぐにダート道になる。
最初の橋の辺りに広場がある。ここならいくらでも駐車可能。

吾妻山 王居峠トンネル 湯川小学校 笹谷橋 猿政林道 最初の橋


その先、林道の一部がレールのようになっているが、ゆっくり行けば通れる。
途中、水路が道を横切って荒れているが、何とか通過出来る。ここにも1〜2台駐車可能。
更に進むと、林道が少し広くなっている所がある。ここに3〜4台駐車可能。
今回はここに駐車して、いざ出発。
その先、左手に沢が現れる所に2〜3台駐車可能。駐車場所はここが最後。今日は先客あり。
直ぐ其の先は、崖崩れで車は通行不能。

レールの様な林道 駐車場所 最奥の駐車場所 崖崩れ 崖崩れ 沢沿いの林道


崖崩れを通過して、沢沿いの樹林帯を行くと、
やがて明るい自然林に覆われた毛無山の裏側に出る。
道が大きく右にカーブして、
更に山すそを左に廻ると、右手の沢沿いに植林地が現れる。
その先、二本の大きなコンクリートの土管の有る所が、林道の終点。
その先から山道が始まる。
駐車場所からここまで30分。

直ぐに沢があり、一本の木が渡してある。
これが「橋」だとすると、「コマネチ」(古いな〜・・・)しか渡れないであろう。

沢を渡り見上げると、
青空の中に、まだ若葉に覆われきらない猿政山が姿をあらわす。
植林が、今はまだ大きく育っていないので、ここから山頂が望めるが、
やがて成長して樹林帯ともなれば、猿政の山頂は望めなくなるであろう。
何年後であろうか・・・。

ミヤマキケマン 右にカーブ 山すそを左へ 林道終点 一本橋 山頂を仰ぐ


正面の一本松を目指して尾根道を登る。
一本松まで林道終点から15分。駐車場所から45分。
更に、左に猿政の山頂を見ながら、展望の尾根道を、上のブナの枯れ木へと進む。

途中の尾根道に、黒焦げになったブナの木が横たえてある。
聞く処によると、1〜2年前に、タバコの火の不始末と思われる山火事があった由。
人様の土地を汚したり(落書きヤローの如く)、
ましてや火を出す(放火犯に等しい)など、もっての外である。
山主、管理者の怒りは察して有り余るものがある。

振り向けば、眼下に植林の谷が広がる。

一本松を仰ぐ 一本松より 左に山頂 焼けたブナノ樹 ブナの枯れ木 毛無山と植林帯


直ぐに、植林帯と自然林の境界に作られた水平の山道に合流する。
ここまで林道終点から35分。駐車場所から1時間5分。
左、山頂方向に向かう。
15分ほど水平の道を行くと、右手に登山口の看板があり、そこから自然林の中に入る。
ここまで林道終点から50分。駐車場所から1時間20分。

造林地上端 水平の山道 エンレイソウ フキノトウ 登山口の看板 自然林の中へ


笹道を過ぎると右に曲がり、自然林の中、黒土で滑りやすい急登が始まる。
途中、サンカヨウの群生に出会うが、最盛期には少し早い様だ。
それでも大きな葉の中に、可憐な白い花が開きつつある。
滑る足元を気にしつつ、熊笹に縋って急登をよじ登るのに必死で、
写真を撮るどころでは無くなる。

笹道を右へ 急登 サンカヨウ群生 サンカヨウ ムラサキキケマン 熊笹の急登


35分程の悪戦苦闘の末、目の前に大岩が現れると、
やがて、「俵原ルート」と合流する稜線に出る。
ここまで林道終点から1時間25分。駐車場所から1時間55分。

ここからは、ブナの大木の間をのんびりと行く稜線。
右に比婆山連峰、左に毛無や大万木が、未だ新緑を付けない樹木の間から望める。

稜線に岩が現れ、
小さなピークを登った所で、右から「内尾谷ルート」が合流する。
覗き込むと、ここもかなりの急登だ。

大岩 稜線 稜線 稜線の岩 右・内尾谷ルート プレート


笹薮の先にピーク。ここは山頂にあらず。
左に曲がり、更に笹道の先に山頂が見えてくる。

意外に明るい猿政山の山頂は、既に多くの先客で賑わっている。
山頂まで、林道終点から1時間45分。駐車場所から2時間15分。
何はともあれ一等三角点にタッチ。
更に、西の展望を求めて50m程西へ下る。
眼前に毛無山(高野町)。

雑木林 山頂への尾根道 ミヤマカタバミ 山頂の賑わい 三角点タッチ 毛無山


右に大万木山。その右肩に三瓶山がくっきりと見える。

再び山頂に戻る。
山頂付近は、いささか「手が加えられた」のか、北側の展望が抜群である。
西方の出雲平野の中にポッカリと「出雲ドーム」が肉眼でも見える。
正面遥か三郡山。そのやや右(北)手前に玉峰山。更に右端(東)に船通山。
船通の左肩に、大山がくっきり見える。

大万木山と三瓶山 出雲ドーム 三郡山 玉峰山 船通山 大山


何れも訪れた山々で、懐かしく見とれる内、「豪華昼飯」を開くのも忘れる。
山頂から振り向けば、まだ葉も茂らぬ樹木の間から、
東南方向に比婆山連峰と福田頭も望める。

予想に反して、山頂は殆ど360度の展望と言っても過言ではない。
素晴らしい。
先ずはビールで乾杯。


お隣の鯛の巣山が見える側の、山頂から少し下った雑木林の中に、
「猿政山」の立派な山頂標識が、根こそぎ抜かれて放置してあった。
見ると、柱にコンクリートの基礎まで付けた本格的なものである。
建てた方も大変な労力を必要としたであろうが、抜いた方も大仕事であったろう。
雑誌「ゆうゆう」のレポーター氏の言う如く、山頂を管理する人の強い意志が、そうさせたのであろうか・・・。

色々の案内書にある猿政山頂の写真には、沢山の登山記念の札が写っている。
これらも、奇麗さっぱり取り払われている。山頂標識の撤去と無関係ではなさそうだ。

山頂には、人工的な物は不要、と言う所か。それならそれで、一つの見識と思う。
公有地であれ私有地であれ、所有者の庭である山頂に、
登山者が或る種の「建造物」を建てるとすれば、
両者の間に、事前の話し合いが持たれるのは、「礼儀」と言うものであろう。

豪華昼飯 クラシック プレート 鯛の巣山 破棄された山頂標識 キノコ



「豪華昼飯」と「晴天下の素晴らしい展望」に、大満足して山頂を後にする。

シャクナゲ・ルートを開拓に行った元気な地元の人達は、無事に下山したであろうか・・・。

下山開始 ネコノメソウ 造林地上端の道 ブナの枯れ木から
一本松へ下る
一本松へ下る フデリンドウ


あれほど苦労した急登は、ロープを出して準備したにも関わらず、意外にあっさりと下りてしまった。
山頂から造林地の上端まで50分。
一本松まで、山頂から1時間。

山頂から林道終点まで1時間10分。
駐車場所まで、山頂から1時間25分。
落書きは一切無し。
大変気持ちの良い山行きであった。

君田温泉へ下る途中、高野町の平野から振り返る毛無山・猿政山は、意外にも独立峰に見える。


山頂を振り返る 駐車場所帰着 シダレモモ 高野町から ヤマブキ フジ



君田温泉・「森の泉」の露天風呂は、竹で編んだ塀で囲まれている。
直ぐ外に、大きなケヤキの樹がある。
その広がった枝は、露天風呂の天然の屋根だ。
まだ午後4時だと云うのに、川向こうの山の尾根に、もう太陽が沈みかけている。
其の光が、
まだ新緑の葉が疎らなケヤキの枝を通して、風に揺すられてキラキラと湯面に踊る。
学生時代に、ダンスホールで見たミラーボールの光の様に・・・。

君田温泉 刺し身定食
¥1200


風呂上がりに、ビールと素朴な「刺し身定食」。
妙に美味い。


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