週刊サワネ1998年7月第1号 通算第18号

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 「宣戦布告 上下」麻生 幾 講談社 各1600+消費税

 景気刺激になる減税 給与所得控除の廃止

 訂正とお詫び−1998年10月16日

 

「宣戦布告 上下」麻生 幾 講談社 各1600+消費税

ノンフィクションです。北朝鮮の潜水艇が敦賀原子力発電所近くで発見されます。乗組員は上陸したらしい。そこから、警察、自衛隊、内閣が大騒ぎになっていくわけです。潜水艇が発見される以前にさまざまな予兆があるのですが、自衛隊、警察それぞれがすべての予兆を見逃してしまう。著者は以前にオーム捜査について綿密に取材した「極秘捜査」を出版しており、警察、自衛隊の組織について非常に詳しい。異常な危機に対して、これらの組織に対応力がないということが良く分かる恐ろしい本です。また、自衛隊というものが、まことに軍隊のとしての体をなしていないということにも驚かされます。自衛隊の哨戒機が日本の領海に侵入した国籍不明の艦艇を発見しても、領海の外にでるよう説得することができるだけで、こちらから発砲することはできない。とかの事実もまさに驚くべしです。

 

 

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景気刺激になる減税

所得税の減税とか、法人課税の減税とか、消費税の税率を下げろとかいろいろ減税について言われています。そして、減税の目的は景気刺激です。でも、私は、減税を実施して景気が好くなるという理由がよくわかりません。消費税が5%になった時には、たしかに消費は落ち込みました。しかし、消費税が5%から3%になったとして、消費が増えるでしょうか。値段が下がると、消費が増えます。確かに、ハンバーガーのマクドナルドは値段を下げて売上を劇的に増やしたらしいです。でも下げ幅は50%でした。消費税が5%から3%になったとしたら、消費税だけで考えると40%オフですが、消費者は消費税だけで物の値段を判断しません。消費税込の値段で判断すると思うのです。とすると、105が103になるわけです。103÷105=98ですから、2%引きということになります。2%品物の値段が安くなったから、ちょっとたくさん買おうか、などと思うでしょうか。当事務所のお客様にも聞いてみましたが、皆さん、2%くらいの値引では購買意欲は出てこないと言われました。

所得税についてですが、どーんと安くなって一時に返ってくるのならともかく、少しずつ安くなったからと言って直ちに消費に結びつくとは思えません。

法人税ですが、税金が安くなってお金を使うでしょうか。会社が要らないお金を使うのは税金が高くて、その高い税金を払うのが嫌で本当は不要なお金を使うのです。今回の税制改正で、少額減価償却資産の枠が20万未満から10万未満に引き下げられましたが、これは、決算期末に例えば、20万未満のパソコンを大量に買って、経費を増やす税額を減らすという操作が行われていたからだというのです。税率が下がって、税の負担感が減るのなら、このような節税目当ての消費は行われないでしょう。法人の消費を増やすのだったら法人税の率の増加と、少額減価償却資産の枠のアップなどが効果的でしょう。

なんと言っても消費の王様は個人消費です。どうすれば、個人消費を増やせるか。

給与所得控除の廃止はどうでしょうか。現在、サラリーマンは、給与収入のすべてについて課税されているわけではありません。かなりの額の給与所得控除というものを差引かれてから課税の対象とされています。

以下訂正お詫び対象の原文

この給与所得控除はサラリーマンの必要経費ともいわれています。これを、アメリカ並みの実額控除とします。お金を使えば税金は安くなるが、使わなければ税金は高くなる。手間はたいへんでしょうが、消費に対する効果は絶大でしょう。

以上訂正おわび対象の原文

訂正とお詫び−1998年10月16日

「アメリカ並みの実額控除」について読者の方からお叱りを受けました。その内容は以下のとおりです。

 

「−収入レベルにもよりますが、一般的には、たくさん使えば(払えば)、その一部を所得税の申告の際に控除出来るのは、家(自宅)の購入代金金利、固定資産税、チャリティーへの寄付、などに限定されますし、住宅ローンの金利がなければよほどの大病でもするか、天災かで不幸な目に遭って無ければ基礎控除の”足きり”にかかり、”税金が一部をまかなって”くれなくなります。」

調べた結果ご指摘のとおりでした。アメリカの給与所得者は自分で確定申告する。申告にあたっては、経費を実額控除できると単純に信じておりました。まことにわたくしは無知なまま文章を書いておりました。読んで下さった方々に事実と異なることを伝えましたこと、深くお詫びいたします。

以下訂正いたします。

この給与所得控除はサラリーマンの必要経費ともいわれています。これに加えて、自動車とパソコンを購入した場合いくらか税金を安くする制度を作ります。お金を使えば税金は安くなる。手間はたいへんでしょうが、消費に対する効果は絶大でしょう。

 

もともと、自動車とパソコンを買えば税金が安くなるようにすれば良いと思っていたのですが、その考えを調べもしないまま拡大してしまったところに諸悪の根元がありました。再度お詫びいたします。

また、ご指摘をくださいました方に、心からお礼申し上げます

澤根哲郎

 

 

 

 

 

 

ふうたろう

 

 

 

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