著者 斉藤広達 ゴマブックス梶@1300円+税 207頁
|
|
a.本「失敗はなかったことにできる」 著者 斉藤広達 ゴマブックス 1300円+税 207頁 バス停でバスを20分以上待っているとします。時刻表どおりだと、とっくに来ていてもおかしくないのに、バスはいっこうにやってこない。 こんなとき、あなたはどんなことを考えるでしょうか。 「せっかく20分待ったのだからもうすこし待とう。待った20分を無駄にしないために待ち続けよう」 こう思われるのではないでしょうか。 しかし、ほんとうに大切なことは、これからどうすべきか、ということのはずです。歩くのかタクシーに乗るのか。あと何分ならバスを待っていられるのか。 すでに過ぎ去った20分を無駄にするかどうかということではないはずです。 この過ぎ去った20分をサンクコストといいます。もう取り返すことのできないコストという意味です。 この本は、サンクコストのことを徹底して取り上げています。そのポイントは、「過去の失敗にこだわらず、今何をすべきかを考え、行動を起こすことが大切だ」ということです。 たとえば、新規事業を始める。なかなかうまくいかない。しかし、せっかくこの事業を始めたのだから、もう少しやってみよう、ということがよくあります。そこで大切なのは、「せっかく」ということばを捨てることです。事業を続けていくのが良いことなのか、やめたほうがよいのかを決めるのに必要なことは未来がどうなるのか、ということだけです。 署名の通り「失敗はなかったことに」して、明るい未来を目指しましょう。 b.返報性のルール ある大学教授が、ちょっと実験してみました。クリスマスカードを、まったく知らない人々に送ったのです。 少しは返事が返ってくるかなと思っていたのですが、山のように返事が来てびっくりしたのだそうです。 ●人の行動には、いくつかのルールがあります。そのルールは、複雑な人生をなるべく簡単に済ませてしまおう、なるべく考えずにすませよう、という人生の本能のようなものです。 ●その、ルールのひとつが、「返報性のルール」です。ルールというよりは本能といった方が正しいかもわかりません。体が勝手にそのように反応してしまうからです。 ●返報性のルールとは、「他人が何かこちらにしてくれたら、こちらも似たようなことでお返しをしなければならない」というものです。 世の中、返報性のルールの塊です。お中元、年賀状、もっと身近な例では、あいさつ。こんにちは、とあいさつされたら、こんにちは、とこたえます。何も考えないで。 返さなかったら、変な奴、と思われてしまうかもしれません。 返報性のルールこそが、人間を人間たらしめているのだ、という人もいます。 ●ある宗教団体が、最初アメリカで募金活動をはじめたとき、ほとんど募金に応じてくれる人はいませんでした。募金をしている人たちの姿かたちがあまりにも変で、嫌悪感さえ感じるものだったようです。 しかし、この宗教団体は、嫌悪感をさえ、克服する方法を開発したのです。 まず、ねらいをつけた人に、本、あるいは、花をプレゼントとして渡すのです。 突然渡されて、要らないと言いはっても、「プレゼントですから」と言い張り、返させてもらえません。 それから、寄付金を要請するのです。 この方法は、おそろしいまでの成功をおさめ、宗教団体は、大発展したのだそうです。 返報性のルールは、嫌悪感さえ押さえこんでしまうのです。 ●第一次世界大戦のときのことです。 あるドイツ人兵士が敵の塹壕に侵入し、敵の武器を取り上げ捕虜にすることに成功しました。兵士の任務は捕虜を連れて帰り敵情を尋問することです。 ところが、突如とらわれの身になった兵隊は、このときひとかけらのパンを持っていました。このパンを、なんとドイツ兵にあげたのです。ドイツ兵は、いたく感激し、自分の任務を果たすことができず、そのまま自分の陣地に帰ってしまいました。 かなり強烈な返報性のルールです。これで連想するのが、「右の頬をぶたれたら、左の頬をだせ、下着を要求されたら上着もやってしまえ」(マタイの福音書5-7)ということばです。要求されるよりも早く、相手に与え、返報性のルールにしたがわせろ、という意味かなとおもってしまうのですが、考えすぎでしょうか。 ●返報性のルールは、ビジネスでもさまざまな面で使われています。無料試供品もそのひとつです。ネットワークビジネスで急成長したある会社は、バッグにいっぱい自社の商品をつめて、一定の期間無料で使用してもらうのです。そうするとその期間終了後、客は注文しなければ悪い、という感覚になって注文する。それで大きくなった。 この返報性のルール、いくらでもビジネスで応用できそうです。 一番簡単なのは、お客様、あるいはお客様候補に、何をプレゼントすることができるか、を常に考える。住所をもらいたいとか、来店してほしいとか、何かしてほしければ、まずプレゼントする。などです。 参考:「影響力の武器 −なぜ人は動かされるのか」ロバート・B・チャルディーニ 誠信書房 c.ドームハウス 世の中は、変化しているとは言いますが、今回はびっくりしました。なんと発泡スチロール製のハウスなのだそうです。おもちゃでもなんでもない本物の家です。第四の構造材として、国土交通大臣の認可も受けたそうです。 直径7m高さ3mで運搬工事費別途で245万円です。つなぎ合わせることも可能だということです。くわしくは以下をご覧ください。 記事は「財界」10月5日発行 掲載頁80〜81 インターネットでは写真つきで見られます。 http://www.dome-house.jp |
|