月刊サワネ 2003年10月号

a本「MBAコースでは教えない『創刊男の仕事術』」 著者 くらたまなぶ 1500円+税 268頁

b全日空給料削減 

c仕事を交換する

d儲かっている・儲かっていない

 

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a本「MBAコースでは教えない『創刊男の仕事術』」著者 くらたまなぶ 1500円+税 268頁

 

1980年2月「とらばーゆ」という雑誌が創刊されました。女性のための転職情報誌です。流行語にもなったと思います。この名前の決め方がおもしろい。3000あまり名前の候補が集まって、2つに絞る。「とらばーゆ」と「仕事BOOK」。しかし、ここから先がなかなか決まらない。そこで、二人で電話のかけっこをしました。「はい、仕事BOOKです。・・・ちょっと言いにくいなあ」「はい、とらばーゆです。・・・これはいいなあ、言いやすいや」これで決まりです。

 さて、ここから教訓を引き出してみましょう。まず、たくさん、候補を出す。これって大切です。名前だけじゃなくて、仕事一般にすべていえることだと思います。たとえば、今後1ヶ月の重点目標を決めるとします。そのときも、候補をなるべくたくさん出すところからはじめます。そして、どれがいいのか、考える。これしかないって、早く決めてしまうのは楽ですけど、いろいろ選択肢をあげることが大切です。

それから、もうひとつが、やってみる。ということです。実際にどのように使われるのか、頭の中だけでは限界があります。そこで、演じてみることが大切になります。

アイデアをたくさん出す方法に、ブレーンストーミング、略してブレストという方法がありますが、著者は、ブレストをよく使います。ブレストの3つのルールというのがあります。

1. どんな馬鹿げたことでも発言する

2. 絶対に他人を否定しない

3. 否定したくなったら話題を変える

これがなかなかむつかしい。特にスタートがうまくいかない。そういうときは、テーマに自分をからめる。「○○とわたし」というテーマで順番に話す。ブレストを盛り上げるには、ポジティブなあいづちをたくさんうつ。「馬鹿げた発言」なんてできなくていいから、ひたすらブレストをする。そうしていくことで、誰でもブレストできるようになります。

以上のように著者は語っています。

著者は50歳になる直前に車の免許をとります。そして、車選びのときにしたのが、@聞きまくるA資料を読みまくるBとにかく実践するです。これは、著者が新しい雑誌を発刊する時と同じ方法です。これを徹底的にする。

聞きまくるときのわざに5W1H(なぜwhy、だれwho、いつwhen、どこでwhere、何をwhat、どういうふうにhow)であいずちを打つというのがあります。たとえば、「私はブスなんです」と泣きじゃくる女性が前に座ったらどうするか。「そのとおりです」と言っても「きれいですよ」と言ってもよけいに泣き出すだろう。そのとき「どうして(why)ブスなんて言うの」「だってみんなが言うから」「誰(who)がいうの」「AさんやBさん」こうやってあいずちをうち続ければ、涙も消えてくる。でも、気をつけないと、異様に好かれてしまう。

このように言っています。この最後の「異様に好かれてしまう」というところで、聞きまくり、ヒアリングが、営業のわざとして使えるということがわかります。最近よく言われている、うまい営業はしゃべらないということとも通じているようです。

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b全日空給料削減

 

 全日空が、来年春から全社員の基本給を平均約5%削減するそうです。従業員の給料を下げるのが好きな社長はそんなにはいません。ですから、業績が悪化しても、なかなか下げることができないで現状維持することが多いのです。昇給を続けることもあります。

昔ならそれでも、自然に景気が回復して業績も良くなっていったのですが、今はそういう期待はできませんし、してはならないことです。だから、業績悪化が続いて、赤字がでてしまった、出そうだというときには、賃金カットを真剣に考えなければいけません。赤字は、出してはいけない。これが原則です。赤字を出し続けていれば会社はつぶれてしまいます。

会社の労務コストを下げるには、賃下げのほかに、クビ切りがあります。賃下げをした場合、従業員は、会社をやめるか、勤務を続けるかを選ぶことができます。クビ切りは、その選択肢がありません。ですから、クビ切りは、慎重にしなければならないと思うのです。

  その人が会社にとって必要なのかどうかを真剣に考えます。必要であるのなら、それはなぜなのか。不要ならばそれはなぜなのか。いま、働きが悪いのなら、それをよくすることはできないのか。よくすることができないのなら、働きがわるいままで、ずっと我慢するのか。

ある人の働きが悪い場合、経営者のできることは多分四通りあります。@指導するA働きにあわせた給料に賃下げするBやめてもらうCがまんする。で、この四通りの組み合わせになります。たとえば、指導して、それでも働きが悪かったら給料を下げる。あるいは、指導してそれでも良くならなかったら、やめてもらう。それから、はじめからぜんぜん指導しないでがまんする。というのもあるでしょう。この最後の「はじめからぜんぜん指導しない」というのは避けたいものです。

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c仕事を交換する

 

澤根事務所では、スタッフの担当させていただくお客様がときどき変わります。皆様には、そのたびにご不便、ご迷惑をおかけしています。でも、良いこともあるのです。スタッフがいろいろなお客様のこと、仕事の内容を知ることができる。だから、もし担当しているスタッフが休んでも他のスタッフで対応することができます。また、担当がかわることで、新しい視点からその業務を眺めることができ業務改革にも繋がります。たとえある業務が滞っていたとしても、担当がかわるまでにはどうしてもその業務を整えなければなりませんから、仕事にけじめがつきます。また、お客様も、スタッフのことをいろいろ知ってくださる。

 よくある話ですが、「会社の中でその人しかできない業務」というのがあると、それは実は困ったことなのです。つまり、その人がいないとできない。その仕事が止まってしまう。そうするとその人の、会社における力、発言権が強くなる。社長がその人に遠慮する。その人は社長に遠慮しない。なんていう構図ができがちです。そのうち、社長が遠慮するのがばからしくなり、爆発し、その人はやめてしまう。そこまでいかなくても、やはり、いろんな人がいろんな業務ができる体制というのは大事だと思います。

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d儲かっている・儲かっていない

 

「この仕事は儲かっていないから請けない」というお話を良く聞きます。そんなとき必ず確認しなければいけないことがあります。それは、どの段階での儲けのことなのか、ということです。

儲け=売上―(材料+仕入+外注)販売管理費

これは、売上げに関する直接と間接の経費を引いたものですが、この段階の利益で儲けがある、ないを判断していると問題です。というのは、このとき、売上をとめる、仕事を断わると、販売管理費だけが残ってしまうからです。売上げがなくても、従業員さんの給料は払わなければならないのです。式で書くとこうなります。

 

儲け=売上―(材料+仕入+外注)販売管理費

          ↓売上げをやめる

材料、仕入、外注という経費は売上げがなくなると、支払いもなくなります。すると

 

儲け=(***********)― 販売管理費

 

となり、売上―(材料+仕入+外注)が、赤でも黒でも、販売管理費だけ赤字ということになります。つまり、

売上―(材料+仕入+外注)=黒字

のとき、売上げをストップすると赤字になる、赤字が増えるということになります。

 

  まとめますと、{売上―(材料+仕入+外注)}が黒の時は、売上げをやめると赤字が増えます。他にもっと良い売上げを作れる時だけ、そっちに移れば得になります。というわけですので、「赤字だから仕事を請けない」と判断するときには十分注意しましょう

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