月刊サワネ 2002年5月号
a.「魔法のラーメン発明物語」 著者 安藤百福 1200円+税 193頁
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a.本「魔法のラーメン発明物語」著者 安藤百福 1200円+税 193頁 カップヌードルやチキンラーメンを知らない人は、ほとんどいないでしょう。著者の安藤百福氏は、チキンラーメンの発明者で、日清食品の創設者です。 1958年、昭和33年8月25日に世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」が誕生しました。著者は1910年生まれですからこのとき48歳でした。その直前はある信用金庫の理事長をしていたのですが、信用金庫が倒産してしまい、無一文になって、10年前に思いついた「家庭でお湯があればすぐ食べられるラーメン」の開発を始めました。研究室は、庭にたてた3坪ほどの小屋でした。そこで、中古の製麺機などを運び込み、朝5時から夜中の1時過ぎまで研究に没頭するという生活を丸一年間、一日も休まず続けたそうです。すごい!著者、このとき48歳です。つぎの発明がご存知のカップヌードルですが、これが1971年、61歳のときです。 発明時の年齢を聞くだけでもすごいのですが、これらふたつとも当初は売れないとおもわれていたようです。チキンラーメンは、当時85グラムで35円でした。うどん玉は6円、乾麺でも25円だったのです。カップヌードルは、当初100円で、当時のインスタントラーメンは袋入りが安売りで25円でした。両者とも値段からいって、売れないと思われていたのです。実際、はじめのうちは、なかなか売れなかったようです。それは、カップヌードルの方がたいへんだったようで、商品を後押ししてくれる問屋もなく注文も来なかったのです。仕方なく、遊園地、鉄道弘済会、官公庁、警察、旅館などいろんなところを営業が回ったのです。 アイディアと努力、それから、特に思うのですが、自分の年齢で自分を縛らない ことが大切だと思います。「自分は、**歳だから、**できない」ではなく、「自分は、**歳だから、**できるかもしれない。用心しながらやってみよう。」これでいきたいです。 b.時 会社の決算書には、時計がついています。ご存知ですか。売上と経費が出てくる損益計算書は1年間という時間の中での企業の活動です。資産や負債が並んでいる貸借対照表は、事業年度という時の流れの中で決算期末という一瞬をつかまえたスナップ写真です。 不思議な話ですが、わたしたちはつい時の流れを忘れてしまいます。物の販売を考える時は、粗利益率を考え、どこかの粗利益率が50%あると知ると、つい「いいな、うちは、10%しかない。」と思ってしまいます。でも、もっと大切なのは金額と時間です。たとえば、1日の中で、いくらの金額の粗利益を獲得するか、です。1日の働きを足し算していって、1年でいくらの原価で、いくらの売上を上げるかで、一年間の粗利益が決まります。 1年間の、人件費とか販売経費が3600万円かかっている会社は、当たり前のことですが、一か月300万円、人件費とか販売経費がかかっています。ということは、一か月25日として、1日12万円、寝っころがっていても経費がかかる、お金が出て行くわけです。もっと、細かくいうと、1日の営業時間を8時間として、1時間で15000円、1分で250円、お金が流れ出ているわけです。お金がその間入ってこなければ赤字ということです。1分で250円、1時間15000円、1日12万円以上の粗利益がないと、差額が赤字になってしまい、どこからかお金を持ってこないと支払ができなくなってしまいます。 それは、1年という時間に戻すと、3600万円の粗利益が必要ということになります。こういう具合に1年で3600万円というと、なんというか、想像がつかない、つかみにくい数字ですが、一か月あたり、1日あたり、1時間あたりに直すと、実感がわいてくるでしょう。きびしくはありますが。 つかみにくい数字は、つかみやすい金額になおして、つかみにくい時の流れは、つかみやすい時間の単位になおして、やっていけば、なんとかうまくいきそうな気がしてきませんか? c.変える 中小企業白書という本が毎年出ています。なにやら堅そうな名前ですが、おもしろい記事もあります。 「中華料理店A社(従業員5人)は、財務情報を把握することで自社の原価率が高いことを発見し、その克服により業績を改善した」 「以前はカニチャーハンとエビチャーハンが両方メニューにあったが、海鮮チャーハンに一本化し、カニとエビの使用量を減らす代わりに単価が安い白身魚、イカ、ホタテを加えることで利益を生む商品となった。また、ラーメンの焼き豚用の肉は加工したものを仕入れていたが、加工前のものを大量に仕入れるようにすることで、原価率を59%から31%に低下させた」 原価率を低下させるのは、むつかしい。お客様がどう対応するか。メニューの改定も難しい。今までのお客様が残ってくれるか、新しいお客様がついてくれるか、わからないからです。ならば、原価率は現在のままでいき、メニューも変更なしでいくか。では、それ以外の何を変えるか。何を変えるのも難しい。ということになると、売上はよくて今のまま。世の中の流れどおりだと下がっていってしまいます。 この中華料理店のご主人は、原価率もメニューも変えました。カニとエビを海鮮に変え、焼き豚を自分で作るようにしました。 d.景気 *景気の良さそうな記事は結構あります。悪い話は聞き飽きておられると思うので、ここではあげません。 *3月景気DI、50%超か 1年3カ月ぶり上向き:共同通信ニュース速報 5/3 内閣府が9日に発表する景気動向指数 *景気判断、上方修正を検討 3カ月連続、底入れ宣言も共同通信ニュース速報 5/3 製造業で工場稼働率が上昇し残業時間が増えている。雇用でも、三月の完全失業率は前月より0・1ポイント改善し5・2%となった。 *景況感、2カ月連続で改善=日商の4月調査 時事通信ニュース速報 5/2 *景気後退のテンポ和らぐ
共同通信経済ニュース速報 5/2 *日本経済「底入れ感」 02年の成長率−0.7%に修正 (5/7)朝日新聞ニュース速報 4/26 経済協力開発機構(OECD)は25日、加盟30カ国の経済見通しを発表した。日本経済は「循環的に下降は終わりつつある」と底入れ感を示し、02年(暦年)の日本の実質経済成長率を、マイナス0.7%と、昨年11月の予測値より上方修正した。 ただし、どの記事にも「但し書き」がついています。たとえば、次のようなものです。「だが、デフレで企業の設備投資意欲は鈍い。人員削減や倒産も相次ぎ個人消費の早期回復も危うい。一本調子で景気が回復に向かうかは微妙だ。」 次の記事には、「ただし」はついていません。 試作景気の胎動量産需要「前夜」へ 日経産業5/5 「試作景気」が始動した。次世代製品の開発を進める自動車や電機メーカーの開発・試作部門向けの設備需要が増加。企業の在庫調整が最終局面を迎えるなかで、試作設備の需要拡大は量産投資の呼び水になる可能性がある。 |
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