月刊サワネ 2002年3月号
a.本「ザ・ゴール2」著者 エリヤフ・ゴールドラット 1600円+税 375頁
b.本「在庫が減る!利益が上がる!会社が変わる!会社たて直しの究極の改善手法TOC」 著者村上悟/石田忠由 1300円+税 174頁
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a. 本「ザ・ゴール2」著者 エリヤフ・ゴールドラット 1600円+税 375頁 以前ご紹介した「ザ・ゴール」の続編「ザ・ゴ−ル2」が出版されました。同じく小説で、非常におもしろい本です。一気に読めます。 「ザ・ゴール」では工場長として工場を立て直したアレックス・ロゴは、こんどは3つの会社を担当する副社長として登場します。三社ともが比較的あたらしく買収した会社なのですが、業績が良くなってきています。しかし、もっと急激に業績を上昇させなければならない状況に追い込まれます。つまり、三社の急速な業績改善がこの小説の主人公アレックス・ロゴに与えられた課題です。第一作では、製造工程の問題でしたが、今回は製造の問題ではなく、営業などの問題に広がります。解決技法がいろいろ出てきて、混乱しますが、小説としては大変よくできていておもしろい。 問題解決技法を家族に適用して、こどもとの関係悪化を防ぎます。中学生の娘がパーティーに行くのですが、その帰宅時刻についてもめ、高校生の息子とは、ヨーロッパ出張中の自動車使用についてもめます。もめるのは、なんでなのか、どこで考えが食い違っているのか、それはなぜなのか、を考えていくのです。その問題の成り立ちを明らかにするだけで解決に至ることもあります。 b.本「在庫が減る!利益が上がる!会社が変わる!会社たて直しの究極の改善手法TOC」 著者村上悟/石田忠由 1300円+税 174頁 本書は「ザ・ゴール」、「ザ・ゴール2」でとりあげられた技法の解説本です。著者は、この技法を実際に使ってコンサルティングをしている人で、「アレックス・ロゴに負けないくらいの劇的な成果も体験している」そうです。 本書によるとこれらの技法は、考え方においては、 1) 何を変えるのか(中核問題を見つける) 2) 何に変えるのか(解決策を策定する) 3) どうやって変えるのか(実行計画を策定する) という三つの問いを繰り返しながら「継続的改善プロセス」を実現していくことです。 技法面での考え方の中心は、「鎖の強さは一番弱いところで決まる」ということで弱点に注目します。本では弱点ではなく、「制約条件」ということばを使っています。 1) 弱点を見つける 2) 弱点を徹底的に活用する 3) 弱点でない部分は、弱点のペースに合わせる 4) 弱点の能力を向上させる 5) 惰性に注意しながら1)に戻る c.求人情報 インターネットで求人情報検索ができます。皆様求人する側であって、求職する側ではありませんが、どんな職種がどんな給料で募集されているかを知ることは大切なことと思います。「岡山しごとネット.jp(http://www.okayama-shigotonet.or.jp/)」(インターネットの画面で上の方「アドレス」に「岡山しごとネット.jp」と入力してやればでてきます)で、検索すれば、職種別に、労働条件、月給、時給などがわかり、個別の企業名はわからないものの、市単位での所在地までわかります。求人の予定のある方は、一度見ておいて損はありません。 「面接をうけるための注意事項」という項目があって、これから応募する人向けのものですが、一般的な企業が何を大切にして人を選ぶのかのマニュアルとして、求人する側も使えます。 「助成制度一覧表」というのもついていて、自社の状況で考えると助成金の可能性も見えてくるでしょう。 このホームページの運用は、地域求職活動援助事業推進室(岡山県中小企業団体中央会内)で行っています。 d.景気 暗い話、雰囲気が多すぎますので、明るいものだけまとめました *「世界経済の悪化が昨年末ごろに終了したことを示す兆候は増加している」【フランクフルト2月25日共同】欧州中央銀行(ECB)のダウゼンベルヒ総裁は25日、北京での講演で * 景気、「底」に近づく=税制、月内に論点整理−竹中経財相は、循環的側面では「底」に近づきつつあるとの認識を示した。2月3日 *シンガポールのストレーツ・タイムズ指数は1年ぶりの高値−米景気回復期待で全面高 *台湾、香港も上昇 *韓国の総合指数も1.73%上伸し、ほぼ1年8カ月ぶりの高値で終わった。 *株価は上昇トレンド入りか‐株価は大底を打ち上昇トレンドに転じたとの強気の見方も出始めた。3月4日 共同通信経済ニュース速報 このところの株価上昇の要因は、 1) 政府が打ち出した空売り規制強化 2) 公的年金による買い 3) 米株式の大幅高が加わった。 4) 佐藤工業が会社更生法を申請して「ゼネコン処理は先送りかと思われたが、政府の手を緩めない姿勢を感じた」(大和総研) 株価は景気の先行指標と言われています。景気頼みの経営ではいけないのですが、景気はやはり良い方がいいですね。 e.差 ある人が、知人二人をスキーに連れて行きました。二人ともまったく初めてです。ゲレンデの下の方で、少し練習をして、リフトに連れて行きました。金さん(仮名)は、ほとんど一直線にピューッと滑っていきました。「こわかった。止まれなかった。曲がれなかった。」それでも、再度リフトに乗り、その日のうちに、方向もスピードもコントロールできるようになりました。銀さん(仮名)は、斜めに滑っては転んで向きをかえて、また斜めに滑り、また転んで、と下まで降りるのにずいぶん時間がかかりました。そして、リフトにはもう乗りませんでした。その話を聞いてとてもびっくりしました。たいへんな、差があるものです。その差は、体力の差なのか、運動神経の差なのか、それら全てをあわせたものなのか。よくはわかりませんが、その差はなかなか埋まりそうにないものに思えました。 でも、その話には続きがあったのです。リフトに二度と乗らなかった銀さんは、また、スキーに行ったのです。そして、2度目のスキー場では、リフトに乗りまくり、スピード、方向もコントロールできるようになったそうです。 初日にすいすいすべった金さんと同じレベルになってしまったのです。二人の差は、当初、とても大きくて、その差が埋まるのはたいへんなこと、もしかしたら埋まることは無いのではとさえ思えたのですが、じつは、たった一日の差だったのです。 「差」というものは、それを見ただけでは、その大きさがわからないものなのかもしれません。「差」の大きさ、というものは、埋めるためにどのくらいの力がいるかということで計ることができると思うのですが、結局、埋まって見なければ、埋めるためにどのくらいの力がいるか、わからないのではないでしょうか。 大きく見える差でも、実は、すぐ埋まるかもしれない。利益が出る企業と出ない企業の差、利益の小さな企業と大きな企業の差というのは、実は、そうたいしたものではないかもしれない。そう思って、やっていけば案外早く、利益の出る企業、大きな利益を出せる企業になれるかもしれない。などと思ったのでした。 しかし、やはり、大切なのは、そうなりたいとおもうこと、一歩一歩進むこと。その結果、差が埋まる。埋まってしまって、ああ、結局差なんてたいしたことはないのだ、と思うのであって、やはり、差を埋めようとする時には、その差の大きさを意識することが大切だとも思うのです。 初日スキーがなかなかできなかった銀さんは、リフトでゲレンデの上から下をみおろしたとき、こんなところを降りることができるのかと思い、足が震えたそうです。 金と銀の差は、たいしたことはないんだな。金メダルと銀メダルの差は、運だけの場合もあるかもしれないと思ったのでした。 |
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