月刊サワネ 2001年11月号
ラム・チャラン 1200円+税 164頁
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a.「ビジネスの極意は、インドの露天商に学べ」 著者 ラム・チャラン 1200円+税 164頁 いいかげんな書名ですけど、著者はアメリカの経営大学院の有名教授だそうで、インドの露天商に生まれた人だそうです。 「毎晩9時ごろになると、わたしも従姉妹も父や叔父の後について店から家に帰り、少しは涼しい屋上に集まってその日の出来事を話し合う。どの客が来てどの客が来なかったか。なにが売れて何が売れなかったか。町でとくに繁盛している二つの店の様子はどうか」「客が靴を買うとすぐに、壁一枚を隔てた隣で店を構えている競争相手が、そんな靴は返して自分の店のもっといい靴を買うよう説得しようとする。つかみあいのような競争だ」 商売の基本は、フォードなどの大企業でも露天商でも同じだと言います。 「何年かまえ、経営学の大学院生を率いて、ニカラグアの首都マナグアから10キロほどのところにある露店市場を見学した。小さな荷車で衣類を売っている女性のところにいった。仕入の金は、年34%ほどで借りている。利幅は5%だということだった。学生たちは驚いたが、女性は、なんというバカなことを聞くのだとばかりに、何回も右手をまわした。商品を回転させればいいというわけだ。」 ニカラグアまで露天商の見学にいったとすれば、かなり妙なことをする大学院ですが、要するに、露天商も大会社も、商売のコツは同じなんだと言いたいわけです。 b.嘉平うどん お客様に「おもしろい」うどんやさんを教えてもらいました。場所は灘崎町のファーマーズマーケットの近くです。灘崎町商工会のホームページに次の文章がありました。 「庭の美しさを愛でながら、井戸水で打ったうどんを味わえる。人気が高いのは、あっさりしてのど越しのよい『ぶっかけうどん』(400円)。店主の嘉平さんのお勧めは、うどんそのものの味が勝負の『釜あげうどん』(450円)。」 普通の民家の広いお座敷にあがって、庭を眺めながらうどんをいただくのです。それだけで、じゅうぶん変わっているのですが、ご主人がまた変わっている。60歳頃ふと思い立って徳島にいってうどんの打ち方を習います。師匠は、戦時中所属していた戦車隊の上司です。70歳頃に水島でしていた工場を閉めて、うどん屋を開業します。店に花を飾りたいと思って、お花を習います。また、おいしい水を店に使いたくて井戸を堀りました。そして、自分史の教室に通い、自分史を自費出版しました。その自分史が店においてあって、私が以上のことを知っているのです。 という事情を知って、あるいは知らなくても、嘉平うどんの座敷にあがって、庭をみながらうどんを食べると元気になりそうです。 08636-2-2546 定休日:月曜日・火曜日 c.長谷川滋利のメジャー便り 表記の記事がときどき日経新聞にのります。エンゼルスの長谷川投手です。記事は11月4日31面で、次の内容です。 ――――――――――――――――― 39歳のクレメンス(ヤンキース)が20勝、38歳のジョンソン(ダイヤモンドバックス)は21勝とかで、メジャーではベテラン勢が大活躍しているそうだ。1番の敵は、精神的に年をとったと感じることだ。 米国では年を取るにつれて、練習量が増える傾向にある。練習方法は年齢にあったものになり、体力を消耗するランニングではなく、筋力トレーニングが中心になる。専門家に相談し、筋力アップに必要とあったら、新しい練習メニューでも積極的かつ柔軟に取り入れている。 ここでの教訓ですが、 @ 年を取ったからだめだと思わないこと A しかし、年齢に相応したこと、トレーニングなどをすること。 d.けち・がんこ・無口 日経ベンチャーという雑誌のふろくにいつも講演テープがついてます。11月号は帝国データバンク情報部長・熊谷勝行という人の話でした。ごくごくかいつまんでいいます。 世の中これからも悪くなる。景気がどうのこうのというのはわからない。しかし、今すべきことは、経営者自身が大きくかわることだ。自己改造なくしては生き残れない。どう変わるか。それは、けち・がんこ・無口だ。「けち」というのはお金を大切にすること。無用のお金を使わない。無駄になりそうなお金はつかわない。そこを厳しくする。 「がんこ」は、信じたことを貫き通す。ただし、正しい判断をしなければなんにもならないので、情報を大事にする。情報をくれる人を大切にし、こちらの情報を公開する。相手の持ってくる情報を否定しない。 「無口」はウソをつかない。つい、根拠のないこととか、うそをいってしまうと、その場はなんとかなっても、信用を失い、だんだん相手にしてもらえなくなる。また、基本的に「現地現認」。その場で、自分の目で見たものしか信じない。口にしない。従って無口になる。 以上、きわめて大雑把にまとめてみましたが、いかがでしょうか。どう思われますか。なかなかうまくまとまっていると思います e.北極圏サバイバルゲ−ム 「インドの露天商に学べ」でもそうですが、アメリカの経営大学院というのは妙なことをするようです。北極圏サバイバルゲームというのも妙なことのひとつです。これは、サバイバルゲームという名前がついていますが、実は、ビジネスゲームです。 飛行機が北極圏に墜落しました。人が住んでいるところまで80キロあります。あなたは乗客の一人です。これからどうしますか。墜落現場に待機して救助を待ちますか。それとも80キロ離れた町に向かいますか。装備を重要度の順に並べなさい。磁石、地図、寝袋、懐中電灯、ナイフ、浄水剤、布、ロープなどに重要順に番号をつけなさい。 これをグループ分けし、まず個人で判断し用紙に記録し、つぎにグループで討論し記録する。そして、最後にサバイバルの専門家の解答と付け合せ、グループごとに点を競い、また、個人での得点とグループでの得点とを比べるのです。 組織論のゲームなんだそうで、ですから、個人での得点よりも、グループでの得点が高い方がいいのです。また、重要なポイントは、とどまるか、出発するかの討議にどのくらい掛けたかということです。もっとも重要な判断がそれだからです。どの装備を選ぶかというのは、とどまるか、出発するかの問題にくらべたら、重要度がずっと低い。そういうことだそうです。 ついつい、この重要度の高い選択を軽視してしまい、装備に順番をつけるのに熱中してしまいがちなんだそうです。 こういったゲームを大学でするというのもおもしろいと思いますが、私たちの日常に引き寄せて考えると、重要な選択肢はいいかげんに決めて、小さなことにこだわりすぎている、そんなことが多いのではないかと思いました。 たとえば、車です。車が古くなった。どうしよう。買い換えるか、使い続けるか。買い換えるのなら何を買おうか。 この場合、買い換えるか、使い続けるか、と言う問題が、サバイバルゲームのとどまるか出発するかの選択にあたります。どの車にしようか、というのが、装備を選ぶということにあたるでしょう。やっぱり、どの車を買うかということに熱中してしまいそうです。でも、大切なのは、買い換えるかどうかということなんですね。そういうことが、もっといろいろありそうです。 |
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