月刊サワネ 2000年3月号
a.「あなたの会社が90日で儲かる」感情マーケッティングでお客をつかむ
著者 神田昌典1500円+税 フォレスト出版
b.有価証券譲渡益:見直しの見直し c.シンガポール:インターネット d.景気の「底離れ」澤根哲郎税理士事務所のホームページに戻ります 「あなたの会社が90日で儲かる」
感情マーケッティングでお客をつかむ 著者 神田昌典1500円+税 フォレスト出版
第1章は、かなり過激な題です。
「なぜ悪徳業者が儲かり、正直者は失敗するのか?」
なぜか?
「悪徳業者は、品質の悪い商品を売っている。だから、黙っていたら、いつになってもお客は来ない。お客が来ないから『どうすれば、売れるのか』について真剣に考える。どういう広告を出せば、お客をおびき寄せることができるのか? どういう誘い方をすれば、相手が話に乗ってくるのか? どういう仕組みにすれば、自分は楽することができるのか? 徹底的に売り方を工夫しているのである。」
「ところが正直者は、なまじっか商品がよいもんだから、売り方を真剣に勉強しない。商品が良ければ、自動的に売れると思っている。いま売れなくても、いい商品だから、いつかは売れる。そんな奇跡が起こると信じている。つまり商品に甘えているわけである。さらに根が真面目だから、楽しようと思わない。つい自分の時間を仕事に投入する。気づいたときには、雑用ばかりをやっている。雑用は収益を生まない。だから、儲からないのに忙しくてしょうがない」
いかがでしょうか? 私は読んで、なんとなく、ああ、そうかな、と思ってしまいます。特に、「商品に甘えている」ということばは、きついけど、当たっている面もあるのだろうと思います。みなさんは、どう思われるでしょうか?
そして、作者はこう言います。
「正直者はいい商品を持っている。そこで、販売方法を真剣に研究すれば、文句無しのダントツになれるはずなのである。
正直者がもつ、誠実さや信用力は時間を経ないと築かれない。
それに対して、販売方法というのは、単なる技術論である。技術論というのは短期的に学べる。その短期間に学べる技術がないばかりに、正直者は、本来、うるべき利益を得ていないのである。」
そして、この本で、いろいろなチラシの書き方、ダイレクトメールの書き方、営業の仕方などを紹介しています。なかなか、ためになりそうで、おすすめです。
トップに戻る 有価証券譲渡益:見直しの見直し有価証券を売却したときの税金の計算方式は、源泉分離課税方式と申告分離課税方式の2通りあり、納税者が自分に有利な方式を選べるようになっています。源泉分離課税方式は売却額の1.05%を支払って済ませる方式、申告分離課税は、確定申告の時に、売価から取得費等を差引いた譲渡所得の26%を納税する方式です。
つまり支払う税額
源泉分離=売価×1.05%
申告分離=売却益×26%
ざっと4%以上の売却益が出た場合には源泉分離課税の方が有利だったわけです。
これでは、あまりに納税者にとって有利すぎるということで、来年3月に源泉分離方式を廃止するということになっていました。
ところが、自民党は廃止を見直す方向で検討に入りました。申告分離課税に移行した場合、自己申告を嫌う投資家が続出し、活気を取り戻しつつある株式市場に悪影響を与える懸念があると判断したわけです。
それはそれで理解できます。たとえば、このまま、源泉分離課税が廃止されてしまうと、昔から持っていて、いくらで買ったか分からない有価証券は売却益95%とみなされ、たくさん税金がかかってしまいますから、一たん、源泉分離で売ってしまえということにならざるを得ません。
いずれにしても、株式の売買をされている方、株式をいくらかでも持っておられる方は、気をつけておいてください。税金で損得が出てしまいます。
トップに戻る シンガポール:インターネット
3月1日、シンガポール政府は、5歳以上のすべての国民がインターネットのホームページと電子メールのアドレスを持つことを目指した総額約16億2500万円の政策を発表しました。
特に、約3万の低所得世帯を対象に中古コンピューターを配布するほか、無料でインターネットに接続できるようにする。こうした事業に協力するネット接続機器の販売業者や接続業者は、税制面で優遇するというものです。
小さい国だからこそできる政策でしょうが、たいしたものだと思います。今や、特に教育においてインターネットは欠かせない手段になっています。インターネット高校も、大学もあります。語学もインターネットで学べます。インターネットによって、教育が変わる。教育は社会の基礎ですから、インターネットによって社会が変わるといってもよいのかもしれません。アメリカの大統領選挙でも利用されたように、政治においても同様です。
シンガポールのヨー・チャウトン運輸通信・情報技術相は今回の政策の狙いについて「所得の低い家庭や、さまざまな民族に情報技術への認識を高めてもらうことが目的だ」と説明しています。国力の増加をどこに求めているのかが分かります。
インターネットを商売にしたからといって、すぐに儲かるものではないでしょう。インターネットで儲けようとすると、多大な努力が必要です。それは、一般の店舗、通信販売、セールスとかわりません。もう、インターネットは普通の道具になってしまっているからです。たとえば、車とか、自転車とか、コンビニとかそういったものと同列になってしまった、あるいはなろうとしているのだと思います。あたりまえの物ですから、使い方によって得られるもの、便利さが変わってくると思います。
トップに戻る 景気の「底離れ」
政府は三月の月例経済報告で景気の「回復宣言」までは踏み込まず、堺屋経済企画庁長官が景気の「底離れ」を指摘するにとどめました。
政府が回復宣言を見送ったのは、国民の景気実感との遊離と一般国民から不信感を招くことを避けたいとの配慮があったためのようです。
景気の「山」と「谷」を見極める際に最も重視される景気動向指数(DI)からは、昨年四月が谷でその後拡大局面に入っているとの見方が支配的だそうですが、しかし、景気が回復しているという話は周りの人からは聞きません。
DIは、すでに景気の実感から離れてしまっているのかもしれません。
今後の回復宣言について堺屋長官は「三月に地方公務員のボーナス減の影響が出た後の四月以降、消費は通常の『運行速度』になる」と、来月以降の消費拡大を期待しています。
一方、民間の日本総合研究所によると、「一般の個人が回復感を抱くのは今年夏から来年以降になる可能性がある。」ということです。先は長い。
他方、世界の景気は最高潮のようです。
IFO経済研究所(ミュンヘン)は3月6日、「世界経済の拡大ペースは予想より速く、景況指数は1981年の導入以来最高になった」とする調査報告を発表しました。
景況改善の理由としては(1)西欧の拡大基調が鮮明(2)アジア、中・東欧、南米が回復軌道に乗った―などを挙げています。ただ、日本については「前回調査より悪化」との厳しい評価でした。
トップに戻る