月刊サワネ 1999年8月号

 

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本−「『所有』から『利用』へ」日本経済新世紀  大野剛義著

生命保険の転換に注意

「脅しの経営」は社員の心を蝕む

インターネット

景気

 

本−「『所有』から『利用』へ」日本経済新世紀  大野剛義著

    日本経済新聞社 1500円+税 228p

 

1969年7月、アポロ11号が月面に着陸した時、これでアメリカは月を所有したのだなと感嘆したと言います。著者の言う「所有」の意味は、広い。今までは企業が社員を「所有」し、社員の私生活まで支配していたといいます。「所有」とは抱え込み・囲い込みであり「利用」とは柔軟で流動的であるとします。

  いろいろ企業の例を挙げていますが、例えば利用型の企業としてイトーヨーカ堂、所有型企業の例としてダイエーを挙げています。

  デフレはまだ続くといいます。その点からだけ見ても、利用は所有より有利です。

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生命保険の転換に注意

  6月から7月にかけて、朝日新聞で生命保険の特集がありました。内容は、最近特に大手生保による生命保険契約の転換が多いが、契約者が損をするものが多いようだというものです。そもそも生命保険自体わかりにくいものなのに、転換が損か得かというのはもっとわかりにくいことです。わからなければ転換しないほうがいいと、私は思います。なお、朝日新聞が書いているチェックポイントを抜き書きしておきます。

 

転換を勧められた時のチェックポイント

(1)終身保険の保険金額が減らされていないか(2)支払期間が延長されていないか(3)将来、定期保険部分の期間が切れて契約を更新する際、保険料がどれだけ上がることになるか(4)転換以外の選択肢が示されているか。その保険料はそれぞれいくらか(5)転換の方法にはいくつかあり、それぞれ保険料が違うが、その説明を受けたか――。

 そして、何より重要なのは、自分のライフプランに合っているかどうか。

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「脅しの経営」は社員の心を蝕む

日経ビジネス6月21日より、以下要約

  安易なリストラや成果主義人事の導入は劇薬である。社員はそれらを「懸命に働かなければ解雇するぞ」「成果を出さなければ給料を下げるぞ」という脅しだと受け止めてしまう。脅されてなお前向きに仕事に取り組む社員はいない。社員の心は蝕まれ、活力も低下してしまう。

  苛烈な成果主義人事を導入したいのなら部下とのコミュニケーションを緊密にする。信頼のない成果主義人事は脅しにすぎない。同じことでも気の持ちようによって受け止め方が違う。

  以上、記事の内容を簡単にまとめました。信頼と脅し、なるほどなあ、と思ったのでした。「人を動かす人になれ」(永守重信著、三笠書房)という本では、社長は社員を激しく叱るのですが、常日頃からその社員の長所をみつけておき、叱った後では社員を誉めちぎる手紙を書くのです。こういったフォローをしないのなら、叱ってはいけないとまで言っています。また、猿回しが猿を仕込む時の話しを思い出しました。猿を厳しく叱ったあと、猿回しは猿と一緒にふろに入って仲良くするのだそうです。社員と猿をいっしょにしてはいけないのでしょうが、うーん、共通点を見出してしまうのです。要は、成果です。どうも、厳しさには信頼が必要なのです。

  先月の月刊サワネでご紹介した「人はなぜ人の足をひっぱるのか」という本にも似たような話が載ってました。心理学の実験で「ワンマンのリーダーが率いるグループと、民主的なリーダーが率いるグループではどちらがより効率的に仕事をするか?」というテーマを取り上げます。答は、なんと「同じ」でした。しかし、ワンマンのリーダーが率いるグループではいじめが多発したそうです。実験は単純作業で行われましたが、複雑な発展的な仕事では、いじめというのは効率を妨げるでしょう。ここにも、信頼という関係の持つ力が読めてきます。

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インターネット

  すでにテレビなどでご存知のことと思いますが、劇的な事件が起こりました。一消費者が東芝を相手に戦いを挑み、勝利したのです。

  この消費者はビデオの不具合に対する東芝の態度に激しい不満を覚え、東芝の担当者とのやりとりを録音し、その音声をホームページに載せインターネットで流したのです。このホームページを見た人は延べで700万人に達しました。東芝は一旦ホームページの内容の一部削除を求める仮処分の申請をしましたが、1週間ほどであっさりと取り下げ、この消費者に対する謝罪を約束したのです。

  このような苦情処理に端を発した問題で、大企業が一消費者に大衆の面前でわびをいれるということは、インターネットのない時代にはありえなかったのではないでしょうか。事実がどうであるかは別にして、東芝が悪くて消費者が犠牲者だとイメージができてしまったのです。個人の主張が、大企業に対して勝利したのです。

  こんなことがおこるのはインターネットによって、個人が容易に情報を不特定多数に提供することができるようになったからです。そして、内容がおもしろければあっというまに広い範囲に広がります。大企業ではなく個人の主張が正しいという印象を世間に与えることもできるのです。まさに、世界が変わっているのだと実感します。

  内容自体については、どちらが悪いのか良いのか、判断することはできませんが、同じようなことが引き続きおこりそうです。

  本場アメリカではインターネットビジネスに拍車がかかっています。販売拠点が米国内に約430ある自動車ディーラー最大手オートネーション社では「インターネットによる売上高は昨夏はゼロだったが、今年6月までに計3億5000万ドル(約410億円)に急成長した」といいます。

  日本でも、さくら銀行が、富士通と共同で日本で初のインターネット専業銀行を2000年度上期をめどに設立すると発表しました。新銀行は資本金200億円ほどで、従業員は20人程度だそうです。この従業員の少なさも印象的ですね。

  インターネット利用人は来年にも2000万人 を突破すると予想されるています。インターネットの影響力はこれからますます大きくなっていくのだろうと思います。

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景気

  世の中の景気を考えるのは置いておきましょう。自分のところの景気をよくしないといけない。自分のところの景気とはなんでしょうか。やはり

なんといっても利益でしょう。利益を出すためには何をしたらよいでしょうか。利益とはなんでしょうか?当たり前のことを書きます。当たり前のことは、なぜ当たり前なのか?大切なことだからです。だから、当たり前のことを書くなとおこらないで下さい。

  利益=収入−経費=売上−売上原価−経費です。皆様よく分かっておられるでしょうが、とても大事です。

  収入を上げて、経費を減らせば利益は出ます。いたって当たり前、でも実行は難しい。

あと利益を100万円増やさなければいけないのであれば、粗利益(売上−売上原価)アップと経費減の合計を100万円にしなければいけないわけです。

  100万円=売上増+売上原価減+経費減

  売上は、お客様の数と単価などで決まるだろうし、経費は要るものと要らないものとに分け、要らないものは買わない、要るものは安く買うということで安くなります。

  利益を出すためには、こういった当たり前のことを頭の中に置き直して、利益を出すことを考えることだと思うのです。まず、考える。とにかく、考える。そのうち良い考えが浮かんできます。こんなことを書くと皆様に叱られそうですが、私は本当にそう思っています。皆様の頭の中には、今まで仕事をしてこられたノウハウがたくさん入っています。いつもその課題を頭の中に置いておくことによってそれが出てくるはずです。

利益アップ=売上アップ、顧客増加、経費減

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