月刊サワネ 1999年9月号

a.本−「倒産は必ず防げる」

b衛星電話

cオ-ダ-ス-ツのインタ-ネット通販  日経ビジネス8月23日から

d.寄らば大樹の陰

e生命保険の転換

f 2000年問題(Y2K)

 

 澤根哲郎税理士事務所のホームページに戻ります

 

a.本−「倒産は必ず防げる」

−不況の中で売上を増やすコツはこれだ!−

岩井義照 東洋経済新報社  1500円+税

  ご時世のせいか、破産もの、倒産ものの本が増えています。そんな中で、この本は金融機関、また仕入先に対して、いざというとき、あるいは危機にいたる前であっても直接役立ちそうな情報で満ちています。また、経営再建についても、注目に値する大胆な意見が述べられています。経営状態に不安のある方だけでなく、もっと経営をよくしようと考えられている方が読まれてもじゅうぶん参考になる記事でいっぱいです。

同じ著者で「行き詰まっても倒産しない方法」とういう本もあります。こちらは金融機関に対する処方を中心にしてありますが、具体的で大胆、そしていざというとき役にたちそうです。

本の題が題ですので、電車とか、人の前ではちょっと読みにくい本ではありますが、ご一読をおすすめします。

 

トップに戻る

b.衛星電話

  イリジウムとICOがあいついで会社更生法を申請しました。両社ともアメリカの衛星携帯電話会社で、イリジウムは66基の人工衛星を使い「世界中から携帯電話がかけられる」を売り物に昨年11月にサービスを開始、ICOも12基の人工衛星で、2000年7−9月期から世界中でかけられるサービスを開始する計画で準備を進めていました。まずイリジウムが11日に債務不履行に陥り13日更生法を申請し、ICOはイリジウムの更生手続き適用申請後、事業に対する信用不安が高まり、27日に更生法を申請しました。

  衛星携帯電話で、人工衛星を何10基も使うのだなどと聞くと、時代の最先端、花形産業だなとか、必要もないのにいつか自分も使ってみたいな、とか思っていましたが、2社あいついで倒産とは、いったいどうなっているのでしょうか?

  イリジウム事業は、携帯電話が海外に出ると使えないことに目をつけ、1990年代初頭に計画がスタートしたのですが、その後国際共通規格に基づいたサービスが各国で広まり、「どこでも使える」というイリジウムのメリットが薄れ「市場はへき地や海上などしか残っていない」といいます。とすれば、再建は困難かもしれない。時代の最先端を行っていると思っているものでもあっというまに時代遅れになっているわけです。

トップに戻る

c.オ-ダ-ス-ツのインタ-ネット通販  日経ビジネス8月23日から

オーダースーツをインターネットで通販するなんて、ちょっと考えられません。でも、そういう会社があるそうです。この会社は年商1億のうち15%以上がインターネットでのオーダースーツの通販なのだそうです。しかも、その8割以上がリピート客だそうです。店長によると、ネット通販は購入者の希望にきめこまかく応えられるので、出来上がり後の満足度が高いということです。

  この会社のホームぺ−ジ(http://www.daishin-net.com)をちょっと見てみました。支払い方法は、郵便局、コンビニ等6,7種類で可能です。さらに店長の作った「映画の中の1着」というショートコラムもあり、店長の意欲が伝わってきます。

  そしてこの会社、児島の会社でした。赤崎3−6−15 オーダースーツダイシンです。ホームページを作っておられるのは専務の大島敏三郎さんです。

  不可能とか、たいへんとか思えることでも、やり方によってはできるのだと感心した次第です。

 

 トップに戻る

d.寄らば大樹の陰

 最近NECのノートパソコンを買いました。買って使おうとしてびっくりしました。キーボードの配列が今までと違うのです。うまく入力できない!

  昭和の終わりに初めてパソコンを買いました。そのとき、いろいろな人にアドバイスを求めました。「やっぱりNECの98シリーズがいいだろう。ソフトも多いし、使ってる人も圧倒的に多いから、誰にでも聞けるし」それはその通りで、98を買って正解でした。いろいろなメーカーが98の対抗機種を出しましたが、すべて98の勝利でした。対抗機種を買ってたらいろいろたいへんだったろうと思います。寄らば大樹の陰というか、大きいものにつくと得だなと思いました。

  それが、ウインドウズ95の登場ですっかり変わってしまいました。ハードではなく、ソフトの出現でNECの98はその優位性を失ってしまったのです。どこのメーカーのハードでも、ウインドウズさえいれておけば、どのソフトでも使えるよ、ウインドウズを入れておけば、どのパソコンでも操作は同じだよというのがウインドウズの特長でしたから。

  ウインドウズの出現で「寄らば大樹」の、「大樹」がひっくりかえってしまったのです。新しいハードに慣れなければいけない。新しいキーボードちょっと大変ですけど。

  寄らば大樹の「大樹」というのはこのことわざができたときは、何千年も生きたのかもしれませんが、最近の大樹はNECの98で10数年、もっと命の短い大樹もたくさんあるでしょう。ポケットベルも短かった。大企業に勤めても、途中でリストラされる。大企業もつぶれる。大樹というのは、他の木よりほんのわずかばかり、大きそうに、長生きしそうに見えるだけの木かもしれません。1度、この大樹の陰を借りようと決めても、頻繁にその見直しをしないといけないと思うようになりました。

 トップに戻る

e.生命保険の転換

  古い保険を「下取り」に出し新しい保険に入り直す「転換」は、顧客にとって不利益になる場合が多く問題になっていましたが、生保各社が改革にのりだしました。営業職員に対し、転換よりもケースによっては有利な「中途付加」「追加契約」などの選択肢を説明するよう再教育するということです。しかし、転換をしたほうが歩合給が高くなるので、説明不足の状態が続くのではないかという声もあります。転換を勧められた場合、納得するまで説明してもらうことが重要だとあらためて感じました。

 トップに戻る

f.2000年問題(Y2K)

  コンピュータが暦を読み間違えて起こる西暦2000年問題(Y2Kというそうですが)の最大の問題は核兵器と原発でしょうか。というか、Y2Kの最大の問題は、何が起こるのか、何も起こらないのかぜんぜんわからないということでしょう。原発や核兵器の誤作動、など問題が大きすぎて、とまどうばかりなのですが、最近こんな記事を目にしました。(聞き手=松尾 康徳 ニュースセンター nikkeibp)

「『2000年問題で航空機が墜落することはない』---欧米各国政府のご意見番が語る」

この記事で安心したのです。しかも、この発言をしたのは『欧米各国政府の2000年問題顧問などをつとめる英Greenwich Mean TimeのKarl W Feilder社長兼CEO(最高経営責任者)』だというのです。名前は聞いたことがありませんが、肩書きで信頼してしまいます。飛行機が落ちないのなら、原発や核兵器も大丈夫だろうと。理論はめちゃくちゃですが、なんとなくです。でも記事の続きを読んで驚きました。

「可能性はある。しかし現実には起こらないだろう。ただそれは、システム的に起こり得ないのではなく、2000年対応に問題がありそうな航空会社や空港に対して、保険会社が保証しない姿勢を取り最終的に運行を見送らせる可能性が高いからだ。」というのです。安心はどこかにいってしまいます。続けて、「2000年対応を完全に終えるということは実際には不可能だ。」「日本の2000年問題対応で特に不安の残る業界は金融業界だろう。各銀行のシステムの97%が対応済みということだったが、その調査は汎用機中心で、パソコンも調査した銀行はわずか1つだったという。」

「強調しておきたいのは、2000年問題への対応の遅れから来る国の信用度低下は、為替相場の下落となって表われ、ひいては産業の国際競争力の低下にもつながる。」だんだん心配になってきます。

身近なところでは、企業が年末年始の在庫をつみ増ししているという記事もありました。また、米財務省が万一に備え、多額の非常用現金(通常の2倍)を調達し始めました。大企業や各国政府も同様の動きを見せており、これが米金利の引き上げ要因になっているそうです。(ワシントン2日共同)

  自分はY2Kに対して何をすればよいのでしょうか。できることとできないことを区別し、できることの中からいくつかを選択して実行します。でも、Y2K、何も起こらないかもしれない。そのときはラッキーということで、大笑いしましょう。

トップに戻る