月刊サワネ 1999年1月号

a.本−「人生を変える80対20の法則」著者 リチャード・コッチ

b.景気

c.けちけち−その後

d.おせちのお手伝い

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a.本−「人生を変える80対20の法則」著者 リチャード・コッチ

 TBSブリタニカ   1600円+税

「80対20の法則とは、投入、原因、努力のわずかな部分が、産出、結果、報酬の大きな部分をもたらすという報酬である。たとえば、利益の80%は、20%の商品から生まれる。」こういったことは、仕事だけでなく、人生のあらゆることにあてはまる。だから、この重要な20%を探し出し、そこに力を注ぎなさい。そうすれば、最小の努力で楽しく幸せな生活をおくることができる。また仕事について言えば、楽しく仕事をすれば、良い仕事ができるのである。

  次の7つの習慣を身につければ幸福になれる。

  1. 運動をする
  2. 頭の体操をする
  3. こころを刺激する(あるいはこころを癒す)
  4. 他人に親切にする
  5. 友人と楽しいひとときを過ごす
  6. 自分をもてなす
  7. 自分を祝福する

  たいせつな20%を探してそれに取り組め。そうすればうまくいく。すごく納得できる話です。車の省エネ運転でも、信号でエンジンを切るということをすれば、ほかのこともできるようになりました。なにもかも、でなくて、なにかポイントを見つけてそれに集中する。なんにでも応用できそうです。また幸福になるための7つの習慣もおもしろい。著者が「気分を良くする」ことを大切にしていることが良く分かります。最後のF自分を祝福するというのは、1日の最後に「ああ、今日もいい日だった」と自分を祝福することです。簡単だけど、大切なことだと思いました。

 

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b.景気

時事通信ニュース速報[1999-01-05]

 京都商工会議所の稲盛和夫会頭(京セラ)は5日、「4日の大発会で株価は急落したが、自然に反騰するのではないか。下落の原因は円高が原因で、基本的に景気は底を打ったと思う」と、強気の景気見通しを披露した。 

 

朝日新聞ニュース速報[1999-01-04]

 漫才や新喜劇で、不景気をネタにしたらあかん。景気はもうじきに回復やと打ち上げまひょ――お笑いの吉本興業の中邨秀雄社長は社員たちにこんな「指示」を出した。劇場やテレビで、吉本のタレントが不景気ネタを披露すると、世の中がますます悲観的になってしまう、という思いからだ。

 中邨社長によると「景気回復の兆しは感じられないが、新喜劇や漫才の中だけでも明るい材料を提供して、景気のテコ入れをはかりたい。エンターテインメント(娯楽)で率先して世の中に明るさを取り戻すのが、うちの使命だと思っている」と話している。

 

  明るい見通しと、明るくしたいという話とふたつ取り上げました。現在の不景気は、多分に気分的なものであるということを考えると、景気の回復はまず気持ちからという中邨社長の考えは良く分かるし、使命感も理解できます。立派だと思います。景気は好くなるという話は船井総研の会長もしていました。本当に、景気が好くなってくれれば良いと思います。でも経営は景気頼みではだめなんですよね。今年が正念場だと思いましょう。景気予測で有名な三菱総研の高橋乗宣氏は99年はもっと悪くなる、地価は下がりつづけ、株価は1万1千円台、円は本格的に高くなるだろうと言っています。(「高橋乗宣の’99日本経済本当はどうなのか」ダイヤモンド社 1400円+税)

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c.けちけち−その後

12月の月刊サワネで車の省エネ運転のことを書きました。信号待ちではエンジンを切り、加速はゆっくり、ブレーキも柔らかく、ニュートラルで走れるだけ走るという運転です。

省エネ運転開始後1回目給油では9.5キロ/リッター、2回目では10.5キロ/リッターまで伸び、3回目では11.6キロ/リッターまで伸びました。省エネ運転以前は8.5キロ/リッター位でしたから36%ほどの経費節約です。自分でもちょっと信じられません。エンジンを頻繁に切ったり入れたりしていると、バッテリーの消耗が早いとか、**という部品(名前が覚ええられない)とかが痛むと教えてもらうのですが、とりあえず、気にしないでやっています。

やっていると、特に市内では、エンジンを切っている時間が非常に長いことがわかりました。しばらく走ってもエンジンがなかなか温まらないのです。ガソリンを燃やして走っている時間よりも、ただ燃やしてるだけで動かない時間の方が長いような気もします。

また、節約というより、こういうことをすること自体が楽しくなりました。単調な車の運転に刺激が加わるからでしょうか。信号などかなり遠方から注意してて、赤に変わりそうだと、ニュートラルにしてしまいます。車間距離は大目にとり、前の車がブレーキを踏んでも、こちらはしばらく惰性で走れるようにしておきます。

楽しいから、面倒に思えることでも習慣になってしまい、習慣になってしまうから、苦にならない。続けることができる。楽しいこととか、習慣とかはすごいなと思います。また、クロネコヤマトは楽しくなくても、燃料を節約するために、車のキーを運転手の腰にひもでつないで、エンジンを切らないと車から離れられないようにしました。これはシステムで実行を保証したものでこれはこれですごい。

けちけち運転は今までの運転とぜんぜん感じが違います。運転というありきたりの日常のなかに、これほど奇妙なものがあったのかと驚いています。頭への良い刺激、仕事の合間のレジャーといった感覚で楽しんでいます。運転でこれだけ楽しめるのだから、もっとありきたりの生活の中にもおもしろいものがあるのではないでしょうか。

 

 

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d.おせちのお手伝い

 

年末、家族が妻の実家に行っていました。年末にひとりでいるめったにないチャンスなので、おせち料理を作るお手伝いに行ってきました。

川上町にある「わら」という民宿です。ここでは毎年20人くらいの人間がボランティアで数日間泊まり込んでおせちを作るのです。20人というのは、決してお料理のプロというわけではなくほとんどアマチュアです。どういう風におせちが出来上がっていくのか、興味がありました。一度参加してみたかったのですが、なかなかできませんでした。その理由のひとつは、人に使われることの不安でした。税理士になって13年、お客様に××をしてくれと依頼されることはあっても、仕事の命令を受けることはありませんでした。うまくいくのかな。ご主人の船越さんは恐い人じゃないのかな。などと思っていたのでした。

29日、ちょっと緊張気味に民宿わらにつくと船越さんに「しっかり楽しんでください」と言われました。

  その日は、夜中12時まで作業があり、それから懇親会がなんとなく始まり、寝たのは1時過ぎでした。30日は朝4時半に起きて5時から重箱につめる作業が始まりました。昼には完成していなければなりません。20数人が大きな部屋にならんで流れ作業をします。

  2日とも作業はいつもなごやかな雰囲気の中で行われました。締め切りが決まっていて、しかもすぐそこに迫っているのに、また、食べ物が悪くならないように暖房のない寒いところで作業をしているのに、ぴりぴりとした、嫌な雰囲気が感じられないのです。雰囲気は張っていて、作業に集中しているのですが、にこにことした気分が伝わってきます。船越さんも、にこにこしながら、冗談を言いつつ、作業の指示をしています。

  気は張っているが、楽しんで仕事をする。なるほど、良い仕事ができる条件が整っています。こんな風に自分も仕事をすすめられれば良いなと思いました。また、普段の生活とぜんぜん違うことを体験して、ずいぶん頭にも刺激がありました。 

 

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