月刊サワネ 1998年*月号

a.本−「債権者会議」著者 山口 昭 1500円+

b.大誓文払い

c.「サービス業の人々から厚遇される条件」 日経ビジネス10月26日

d電話に出る

e.値段にはいろいろある

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a.本−「債権者会議」  著者 山口 昭 1500円+

  ある会社が倒産するという実際の記録です。筆者は広告代理店東急エージェンシーを常務で退任し、社員30人ほどのアルファボックスという広告代理店に副社長として就職します。傾いた会社の建て直しをはかります。オーナー社長に退任してもらい、自分が社長になります。そして、会社の債務に個人保証をし、やがて、会社は2度の不渡りを出す。本人は無一文になる。その過程をたんたんと書いた本です。読んでいくといろいろ問題が出てくる。それは、人の人格に対する評価の問題であったり、法律の問題であったりするのですが、ひとつひとつの問題が非常に興味深く、仕事をしていくうえでたいせつなことが書かれています。たとえば、弁護士さんを交えて勉強会でもしたらよいように思います。 

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b.大誓文払い

表町商店街で誓文払いをしていました。休みの日にちょっとのぞいてみると、平台でズボン980円とかの安売りをしていました。おじさんが、ズボンをあれこれ見ながら、「大きいのと小さいのしかないじゃないか! ええくらいなのはないんか?」と何か怒ったような声で言っていました。「調子の良いことばかり言って、売れ残りを売っとんじゃろーが」おじさんは、けんかを売っているように見えました。お店の女の子は困ってました。こんなふうにお店の人に話してたら、たとえ、奥のほうに適当なサイズのものがあっても、決して出してもらえないでしょう。

誓文払いというのはもともと、陰暦10月20日に京都の商人や遊女たちが、一年のうち商売上ついた嘘の罪を払い、神罰を逃れるために四条寺町にある冠者殿(かじゃでん)に参詣する行事でした。この日、京阪の商店は特に安値の売り出しをし、罪滅ぼしをしたのだそうです。

罪滅ぼしの日に在庫処分をしてはまずいのかもしれませんが、このおじさんもいいものがほしいのだったら、いちゃもんをつけるような話し方をしてはいけなかったのです。

 

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c.「サービス業の人々から厚遇される条件」 日経ビジネス10月26日

以下要約−人々がサービスを受けている場面を観察していると、丁重にもてなされている人はごくわずかで、大部分の人はそうでないことに気づく。

どんなサービスを受けてもあたりまえと思っている人には、絶対にすばらしいサービスは訪れない。

好ましいサービスを受けるためには

  1. あいさつされたら、あいさつを返す
  2. サービスをうけたら、ありがとうを言う
  3. 依頼するときには相手の都合を問う

さらに高度のサービスを受けるためには

1.マニュアルにないようなサービスを受けたらすかさず誉める

2.場合によっては上司を呼んで誉める

以上要約でした。                        

  好ましいサービスを受けるための条件を見ると、笑ってしまいます。要するに当たり前の接し方をすれば良いのです。ということは、サービス業の人には当たり前の接し方をしない人が多いということなのでしょう。この記事はサービス業の人から厚遇される条件となっていますが、小売りでもいっしょだろうと思います。さらに言えば、会社の中でも、仕入先に対しても、同じなのだろうと思います。

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d.電話に出る

 ある弁護士さんから電話をして欲しいという連絡が入っていました。それで、電話したときのことです。女性の方が出られて、来客中だから掛けなおすということを言われました。すぐ、電話が掛かって来て、私が出ますと先ほどの女性の方でした。「**弁護士事務所です。澤根先生でしょうか。いつもお世話になります。さきほどは、失礼いたしました。弁護士と変わります。」それから、弁護士さんが電話に出られました。

この女性の役割はなんなのでしょうか? 

  1. 弁護士に代わって、相手の電話番号を調べる
  2. 電話機のボタンを押す
  3. 弁護士の話したい相手を受話器に呼ぶ

  ざっと考えてみますと以上でしょうか。要するに弁護士の時間を節約する、あるいは弁護士の手間を省くということになります。1と2については問題ありません。女性が弁護士の手間を省く仕事をするということで合意があると思えるからです。

3についてはどうでしょうか。弁護士の手間と時間を節約するためにあらかじめ電話口に呼ばれて待たされた私は、そのことで合意した記憶がありません。それは、ささいな時間ですが、あまり気分のよいものではありません。弁護士さんは私のお客様でもないし、私のお客様のお客様でもありません。まして、私の上司でもありません。

弁護士さんには、自分の手間と時間を節約するために他人である私の時間を奪ったのだという自覚はないのだろうと思います。この点が一番問題で、誰も彼にこのことを言わないでしょう。弁護士という地位と年齢とで誰からも教えてもらえないのです。

自覚しなければならないと言われても、問題だと思っていないことを自覚することはできません。誰かに教えてもらうしかないのです。教えてもらいやすい状況を自分で作っていかなければいけないのでしょう。教えてもらいやすい状況とはどんなものでしょうか?

日頃からえらそうにしない。謙虚にする。教えてもらったときにお礼を言う。そのときただちに反論したり、やりこめたりしない。

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e.値段にはいろいろある

ある人が自費出版をしようとしています。昨年も一冊出しました。お金はあまりかけられない、安く作りたいということを説明して、いろいろ探しました。高いところでは100万以上でした。丸善の自費出版コーナーでは30万くらいと言われたようです。以前から知っている出版社にも当たってみたら、東京の出版社では20万円、広島の出版社では16万円でした。値段の違いに驚きつつ、一番安い広島の出版社にお願いしました。

そして、今年また出そうとしていろいろ当たって、前回と同じような体裁の本だと6万円でできるという印刷屋をみつけたのです。

100万円と6万円、差額は94万円です。100万円のところは、じゃあ94万円は丸儲けということでしょうか。それは違うと思うのです。儲けの金額は、100万円のところの方が大きいでしょうが、価格の差のほとんどは、出来上がり具合の違い、手間のかけ方の違いだと思います。あとは、その会社内の効率の差でしょうか。

6万円でしてくれるという印刷会社は、茨城県の会社です。インターネット上にホームページを出していて、それで見つけたのです。ホームページには自費出版の方法とか、今までその印刷会社で出した自費出版の本の一覧とその制作費とかが載っています。そして、E―メールで見積もりをしてもらえます。見積もり依頼をしたら1日で見積もりが来て、印刷の納期は2週間だそうです。

  システム化されているのだろうと思います。だから早く、安くできる。安く作りたいという自費出版希望者の願いを良く知っている。

  私の得た教訓をまとめてみました。

  1. 見積もりあわせは大切だ
  2. 安く早くする方法がある。それはきっとシステム化だ
  3. インターネットは、今までの商圏を変える
  4. 安く作りたいという客の希望をよく知っていて、それに応えている。

単価の安い仕事をあえてたくさんとろうとしている。手間のかかる仕事を避けない。

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