月間サワネ 1998年6月号
a.本 「金融不安」 b.日興証券 c.景気 d.記事から要約
澤根哲郎税理士事務所のホームページに戻ります
.本 「金融不安」
及能正男 講談社現代新書 640円
銀行は安全でも堅固でもない。この本の最初の見出しです。そして、銀行にある現金は預金量の1%程度であるとを教えてくれます。
また、銀行の特徴を次のような簡単なことばで説明してくれます。街の3軒の靴屋のうち2軒が倒産すれば、残る1軒は最大の利益を受けることとなる。しかしながら、街角の4行の銀行のうち1行でも倒産すれば、他の3行は過剰な緊張感に迫られることになる。 補説として、86年の平和相互銀行以後の破綻処理について列挙されています。この列挙がすごい。40以上はあります。こんなにたくさんの金融機関がつぶれているのかとびっくりします。
新聞によると1年で69金融機関消滅 ここ5年で銀行8,信金40,信組78が消滅しています。多いはずです。
トップに戻る .日興証券
日興証券の筆頭株主がアメリカの会社になるそうです。25%の株式を保有するということで、今までの筆頭株主の東京三菱銀行が3%少々ですから、これはもう買収みたいなもんでしょう。ちょっと以前まで日本には4大証券会社というものがあったのですが、山一がなくなり、こんどは、日興が外資のようになってしまいました。筆頭株主となるのは、トラベラ−ズグル−プで、昨年9月にソロモンブラザ−ズを買収し、今秋、米銀持ち株会社シティコ−プと合併し世界最大級の総合金融機関となるそうです。世界の大きなうねりが日本にもやって来ているようです。私たちの生活にはどのような影響があるのでしょうか。問題が遠くに感じられますし、大きすぎてさっぱり想像がつきません。日興証券の社員たちにとってはどうでしょうか。突然、アメリカの会社がダントツの筆頭株主になったのですから、びっくりしたことでしょう。日本の会社で、日本の労働環境の中で働いていたのが、もしかしたら、外資のようになってしまうのです。予想できないことだったでしょうし、これからどうなるのかもはっきりわからないに違いありません。
よくわからないことを取り除き、わかっていることを抜き出して考えてみると、地球はどんどん小さくなっているんだな、と簡単な答えが出てきます。地球がだんだん小さくなっているから、外国の会社が身近な所に顔を出し、自分の生活に影響を及ぼすようになっているのです。今のところ、外国の会社は自分にはあまり影響がない、あるいは、あってもとっても小さいものだとしても、いつ大きくなってもおかしくない、そういう可能性はあると思います。
情報通信の世界ではドッグイヤ−ということばがあるそうです。かつて1年かかった変化が、今は2ヶ月足らずで変化することを言うのだそうです。人間の7倍の速さで寿命を消化する犬と時間の進み方が同じというわけだそうです。変化が早くなっているのは情報通信の世界だけではないでしょう。
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c
.景気
完全失業率−4.1%史上最高
4月消費支出−前年同月比2.1%マイナス
連続6ヶ月マイナス
勤労者実収入−前年同月比1.1%マイナス
連続6ヶ月マイナス
あまり明るい気配はありません。
が、書店にはデフレもあと3年で終わると大きく表紙に書いてある本も並んでいるし、来年の春くらいには良くなるだろうとかの声もあるし、心の明るさくらいは取っておきたいものです。
消費支出減少の記事もよく見ると、3月に比べれば増加しています。7ヶ月ぶりだそうです
トップに戻る .記事から要約
*トレンド−ワケあり商品で需要を喚起
−日経ビジネス5・25
消費者が全くモノを買わないわけではない。「購買する理由=言い訳」さえ与えることができれば、需要はまだまだ喚起できる。
JTBはワケありツア−を数多く企画している。そのひとつが、家族4人でハワイ30万円以内というもの。家族客は全体の予算をまず決めて目的地を考えることからこういう表示になった。このように従来商品にはない価値や割安感を訴えることで、JTB、近畿日本ツ−リストとも夏休み主力商品は昨年より10%以上伸びると見込んでいる。
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消費者は、節約したいのだが、実はお金を使う理由を探している |
*デフレヘッジ経営−日経ビジネス5・25
日本経済はデフレスパイラルに陥った。物価の継続的な下落が企業収益と企業の投資の落ち込みを招き、それが、所得の減少と消費の減退につながって、景気全体を悪化させる悪循環だ。
失業率は急上昇し、在庫率も9か月連続で増加し、3月は前年同月比21.4%増だ。85−87年、93−94年にもデフレ局面はあったが、生産自体は増えていた。今回の価格の下落は需要不振と競争激化によるもので、企業は減産している。
*身軽な体質−金型部品専門商社ミスミ モノや資産はなるべく持たない。社員も抱え込まない。経営の速度は高めていく。電話で注文を受けるのは外部委託や派遣社員が中心。製造設備も福利厚生施設もない。2年前に土曜祝日の受注を開始。今年5月からは午前8時から午後8時まで営業し、午後5時までの受注は当日発送が可能になった。
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経費・資産を減らすのは良いことだ ↓ 経費は減らすことができる 資産も減らすことができる デフレ経営の基本でしょうか
インフレでは、資産を持っていた方が得でした。典型的なのが土地で、借金をして土地を買うと、土地の価格は上がるが、インフレで借金の負担が軽くなったのでした。つまり、インフレでは、借金をして資産を手に入れると、資産はその価値を増し、借金はそのままでした。したがって、それだけで含み益ができるのでした。 デフレでは、逆です。借金をして資産を買うと、資産は価値が下落しますが、借金は額面どおりです。含み損が出てしまいます。 物を持つのは損です。 それでも、必要な物は買わなければなりません。必要なものなのか、そうでないのか今までよりもっと厳しい目でみなければなりません。 例えば、外注に出すのか、中でするのか?外注に出せば利益は減りますが、固定費は抱えなくて済む。中ですれば利益は確保できるが、固定費を抱えなくてはならない。 |
*値下げ圧力に先回り−日経ビジネス5・25
今年4月日清ラ王250円→200円
ファストフ−ドやコンビニの惣菜に勝つためには200円にしなければならない。味や容量を変えずに製造コストを50円下げる→容器を小型化、1箱当たりのサイズを30%小さくし物流経費を削減した。製造ラインも合理化した。
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利益を確保しつつ値段を下げる。 ↓ 必要かつ可能だということを知る
難しいだろうが方法はある筈
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*サイゼリヤ−4月店頭公開
−日経ベンチャ−6月号
社長正垣氏は67年東京理大在学中にレストランを開業した。目立たない八百屋の2階で立地は悪い。社長はこの場所で成功するには何をすべきか、料理の内容、食材、価格などを考え、検証に必要な客を駅前から引いてきた。コック姿でレストランサイゼリヤの看板を持ち、改札口から出るサラリ−マンに、うちの店で食事をと声を掛けたのだ。 7年目にこの努力は実を結びチェ−ン化の道をすすむ。イタリアから最高の食材を仕入れしかも安く売る。手本にしたのは製造業の経営手法だ。食品加工工場では、誰が作業をしても、常に同じラインで同じ味が出せる仕組みを作った。人手に頼る仕事を極限まで減らし、公開後の今でこそ本社に20人いるが、数年前までは社員は2人しかいなかった。
味も経営も基本は科学。因果関係を大切にする理科系の発想が大切だと社長は言う。
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現状のままでできることを考える できないことを考えても仕方ない 何ができて何ができないのか |
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