月間サワネ 1998年5月号

a..本「貸し渋りはこうして突破しろ」

b.新商売 家事のドラえもん

c.徳永こいのぼり

d.景気

 

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a.本

「貸し渋りはこうして突破しろ」

 

和雄 ダイヤモンド社1400円

貸し渋りの原因はBIS規制と早期是正措置にあります。BIS規制と言うのは、国際決済銀行は自己資本比率を8%以上にしないといけない、早期是正措置はそれに加えて国際決済銀行以外の銀行は自己資本比率4%達成しないといけないとしたものです。自己資本比率を簡単に良くするためには貸出金を減らせば良い。だから、貸し金の回収をし、新規貸し出しを抑制する。以上が、いわゆる貸し渋りです。

私が考えるのは、この貸し渋り以外の貸し渋りがあって、そっちのほうが中小企業には影響が大きいのではないかと思います。それは、企業の経営成績の悪化と、景気に回復見込みがないことです。かつて、景気の良い時だと、少々業績が悪くても、貸してくれていたのです。企業の成績は上がるのだ、景気は良いのだから心配ないのだ。こういう背景だったと思うのです。しかし、現在景気は下降気味で、景気につられて企業の成績が良くなる見込みはない。担保の土地の時価も上がりそうにない。だから、ちょっとでも悪いところには貸したくない。バブルの最中だと貸したかもしれないけど、今は貸せない。そういうことだと思うのです。

いわゆる貸し渋り、つまり、BISと早期是正措置については、銀行側の都合によるものです。もう一方の昔にくらべての貸し渋りは、銀行の都合と、こちらの状態のふたつが原因になっています。この本はこの両方の貸し渋りに対処する方法が書いてあります。たとえば、定期預金の解約を勧められても、応じてはいけない。そのままにして、借入を維持した方がいい。などということが書いてあります。

 

銀行が嫌い、切り捨てたい会社

  1. 困った時だけ泣き付く−個人的な定期を組むなど協力的な企業が良い
  2. 急な融資を要求する−明日までに資金が要る、などはだめ
  3. 経営者の素行が悪い
  4. 取引銀行を次々と変える−金利につられてやたらに銀行を変える

 

また近頃耳にするリスケについても書いてあります。リスケというのは、「リ・スケジュール」を略した物で、返済計画の変更要求です。銀行に対する最後の手段で、闘争です。元本返済凍結、元本返済額減額を要求します。かなり強引な方法で、銀行との信頼関係が崩れる恐れもあると著者は言っています。

 

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b.新商売 家事のドラえもん

 日経ベンチャー4月号

日本では、家事の無償労働の価値は100兆円近いのだそうです。それをいかに有償化しているか、そういう特集です。

  1. 完全時間制家事代行−東京都
  2. 料金はスタッフ一人で3時間7500円からだ。限られた時間の中でスタッフに何をさせるかがあらかじめ明確にされる。一人暮らしの30代のOLが、週1回、毎回3時間だけ来てもらい、アイロンがけと1週間分の惣菜の作り置きを頼んでいる例もあるという。

  3. ラーメン調理宅配−札幌
  4. フリーダイヤルでいつでもどこでも厨房車がかけつけラーメンを作る。値段は600円。各厨房車は独立事業者で平均手取り25万円、多い人で50万円という。

  5. オーダーメード枕を30分で製作−神戸
  6. 単価8,000円〜15,000円で平均月商1200万円。粗利率70%弱。

  7. 酒類の量り売り−奈良市
  8. 同品質の酒より30%程度安いPB商品を用意したのが当たった理由という。20坪の店で初年度1億円。

  9. 老人ホーム巡回美容室−東京都
  10. トラックを改造した移動美容室で老人ホームを巡回する。料金はパーマが8500円か9000円と普通の美容室と変わらない。93年営業開始で、現在月商150−200万円、やっと採算ラインにのった。

  11. 在宅老人向け出張美容−東京都
  12. シャンプー・カット・ブローで8000円、入会金1万円を初回に払うか、ビジター料金として毎回1000円の上乗せをするかの選択だ。腕のいい美容師ばかり40人のスタッフがいる。顧客は都内だけで800人。

  13. ファイバースコープ利用の耳掃除−大阪市

医療用ファイバースコープを使い客に耳の中を見せながら、耳掃除をする。初回30分5000円、以後は20分3000円。月商135万円。初期投資に1200万円かかっている。

 

いろいろな商売があると思うのですが、いきなり大もうけというのはむつかしそうですね。あたりまえですけど。

 

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c.徳永こいのぼり

 日経ビジネス4月27日

岡山県和気町の企業です。創業50年全国シェア20%、年商8億3千万、経常利益8800万円。

看板商品の京錦は30万円と他業者の10万円程度のものと比べて非常に高い。それが売れている。「こいのぼりはおじいさん、おばあさんが孫に買ってあげる場合がほとんど。年金生活者は不況の影響を受けにくい」と社長は語る。同社の製品を扱っている小売り業者400店を5,6月と10,11月の年2回、役員がくまなくまわり情報を集める。問屋には消費者のニーズが伝わってない。問屋を通さない直販が80%、徳永はここから情報を仕入れ、販売に役立てている。マンションベランダ用こいのぼり、お菓子とセットで売るミニチュアこいのぼりだ。―――――――以上記事から

お客様に近づくための小売店まわりがすごいですね。また、問屋はお客様のニーズを知らないというのにもびっくりします。問屋は小売りから情報を

あまりもらわないのでしょうか。

 

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d.景気

 

日本経済は年内に回復すると確信

[ブリュッセル 28日 ロイター]

 世界銀行の東アジア担当主任エコノミスト、河合正弘氏は、年内に日本経済の回復が始まると確信している、との認識を示した。

 その中で、同氏は、「日銀はなお低金利政策を追求しており、金融面での刺激が続いている。財政刺激策も取られ、金融部門のリストラも実施されている。これらが重なり合って、日本経済は年内に底を打ち、年末までには回復が始まると考えている」と語った。

 

「ここ数カ月の日本経済の状況は極めて深刻」経企庁長官[ 29日 ロイター]

 尾身経済企画庁長官は、日本の経済状況について、ここ数カ月間にますます深刻になったが、最近発表された総合経済対策によって内需が拡大する、との見通しを示した。

 英王立国際問題研究所での講演で述べたもの。

   同長官は、「アジア経済については、危機的な時期は過ぎており徐々に回復に向かう、と見ている」と述べた。

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以上が記事からの書き抜きですが、ちょっと明るい雰囲気があります。景気が良くなるといいですね。でも、景気が良くなるのを期待するのはやめましょう。つい景気頼みになってしまいます。景気頼みになると、経営がつい時間に流されてしまいます。何をすれば良いのか考えなくなってしまいます。

 

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