事務所だより

1997年10月

内容

 

景気

「大本営参謀の情報戦記」

商売の動き−手間を掛ける

米企業の半分以上電子商取引を展開

新手のダイレクトメール

思わぬライバル

岡山市郊外に巨大SC

「地球交響曲 (ガイアシンフォニー) 第三番」

 

景気

新聞報道を見ると、景気は緩やかに回復してきたがこれからは最近は悪くなっている、というものが多くなってきたように思います。政府筋は、消費税率上昇の影響が抜けきらないせいで一過性のものだろうと言っていますが、そうではないという見方ももちろんあります。私も、一過性のものではなく継続するだろうと思います。

今まででも景気が上向いていたなどという実感がぜんぜんないところに、これからはもっと悪くなるだろうというのだから、大変です。

家電製品は以前のワンランク下のものが売れ筋となっているとか、高額商品の割賦販売が減って現金払いが増えているとか、住宅ローンの早期返済が増えているとか、食品や雑貨などでもまとめ買いを避けて、コンビニなどで必要なものを小額買う人が増えているとかの動きが見られるようです。(日経10月1日)これらの動きに共通するのは、お金を使わない、使う時は小さく、将来支払いができるかどうかわからないから、払える時に払うということで、つまり、暗い、元気のない状況です。消費が増えなければ景気はよくなりません。

つい最近まで元気の良かった建設も動きが小さいし、自動車在庫も積みあがっています。

景気がよくなればそれにこしたことはありません。よくなったらその時に喜びましょう。今は、この景気が普通なんだ。これで、しのがなければいけないんだということを、皆様ご自身で納得して下さい。

すぐに良くなる方法は、経営の特効薬はあるのかもしれませんが、探しているうちに時間が経ってしまいます。長期的な方法は効果がなかなかあらわれませんが、効果は積みあがります。長期的な改善方法といってもいろいろあるでしょう。また、今までもう手後れだからしないとか、今さらやってみてもしようがないとか考えて実行されなかった改善方法についても再考してみてください。今までも長かったようにこれからも長い。昔からよく言うじゃありませんか。思い立ったが吉日とか。

「大本営参謀の情報戦記」

情報無き国家の悲劇 堀 栄三 文春文庫 447円

 

大本営発表というのは事実を曲げてあるいは隠して自分に有利なように発表することだと思っていましたが 、この本を読んでびっくりしました。大本営は事実だと思って発表していたのですが、それが事実ではなかったのです。

例えば、

ブーゲンビル島沖海軍航空作戦 昭和18年11月

ギルバート沖海軍航空戦 昭和18年11月

の戦果として大本営の発表は以下のとおり

 

撃沈 戦艦3、空母14、巡洋艦9、駆逐艦1、他4

撃破 戦艦2、空母5、巡洋艦3、駆逐艦6、他2

 

これにマーシャル沖海軍航空戦の戦果の撃沈 空母1 大破空母1を加えると米海軍には航空母艦は1隻も無く、米艦隊の活動能力は0で全部海底に沈んだことになっていた。大本営はこの戦果を信じて以降の作戦を進めるわけです。

ところが、1隻もいなくなったはずの米海軍の反撃は、かえって、ピッチを上げます。

問題として著者があげていることは

  1. 戦闘現場での戦果確認のシステムができてない。
  2. 現場基地での戦果報告が混乱している
  3. 大本営が現場の状況をしらない。

 

特に2と3が問題だと思います。大本営参謀が現場に行かない。現場を知らないから、現場の混乱もわからない。現場の混乱を知らないから情報の信頼性に疑いを持たない。

現場が大切だとつくづく思います。仕事をするにあたっての現場とはどこでしょうか。お客様とお会いするところ、製品を作るところでしょうか。

 

商売の動き−手間を掛ける

お客様有利、売る側は手間を掛けリスクを負う、そういった商売をいくらかあげます。これからの商売の方向ではないかと思います。

@料理の値段、お客が決める。

日経9月17日P16

名古屋に行くことがあれば、ホテル名古屋キャッスルで食事をしましょう。

「10月1日からホテル内の飲食施設では、ホテル希望価格という価格を提示します。客はこの価格を参考にして、料理とサービスを評価し、料金を決めるのです。ただし、ホテル提示額の38%(飲料は33%)を材料費として下限額とします。来年4月からは宿泊部門でも導入することを検討している」

以前テレビでどこかの温泉ホテルで宿泊料金を客に決めてもらうというのをしてました。大丈夫なのかな、と他人事ながら不安になったのを覚えています。このシステムが集客、増益につながるのか、興味深いところです。行ってみたいですね。

原価率が38%であるとしていますが、これにも好感をもちます。数字を公開していることと、その数字が納得できる点です。

瀬戸内経済レポートの9月21日号にこんな記事が載っていました。

「瀬戸内調理師会は、料理原価に関する会員の技術向上が目的の勉強会を開いた。原価率の目安は35%。材料費をかけず、お客が満足する料理をいかに提供するかという勉強会だった」

原価率35%と38%、まあこんなもんかなという数字です。

アメリカにエンバシースイートというホテルがあります。ホテル数160、世界7カ国にあるそうです。このホテルでは、つぎのようにしてお客様が値段を決めます。チェックアウトの時、お客様が、何かクレームをつけます。例えば、外がうるさくて眠れなかったとかです。そうすると、ホテルマンは、じゃあお客様はいくらでしたらご満足なさいますか、と聞きます。そして、客の言う料金をもらいます。なんかアメリカだな、アメリカ的だなと思います。日本でやるとどうなるのかななどとも思いますが、基本は客の不満足をそのままにしないで、満足して帰っていただくということです。クレームをつけたお客様の3割はまた来られるのだそうです。

A三愛 返品受付

「婦人服専門店大手の三愛は購入から10日以内なら原則としてすべての商品の返品交換を受け付けるサービスを開始し、全店で表示した。」

北海道のお菓子屋「六花亭」は5月から全面無条件返品制度を開始し、北海道新聞に全紙広告を打ちました。ジャスコの岡崎南店でも返品制度を始めたようです。

アメリカのウオールマート、ノードストロームなどの小売り大手では無制限の返品は当たり前のこととなっていますが、日本もそうなって来ているようです。

返品制度の目的もお客様の不満足を解消するということだそうです。

返品制度とか、お客様に料金を決めていただくとか、自分をその立場、そういう制度を採りいれる会社の立場になってみると、とてもできないと感じます。でも、そういう、とてもできないと思われることをする会社が出てきているのも事実です。こういう会社が伸びるのかどうなるのか興味の深いところです。

Bコンビニ

コンビニがどんどん増えています。一番利益を出してる小売りがセブンイレブンです。デパートやスーパーの売上高は8月まで5ヶ月連続で前年を下回ったが、コンビニは伸びています。既存店でローソンで4%、セブンイレブンで3%の上昇です。すごい成長ですが、コンビニの平均客単価は700円だそうです。見かけ通り。の細かい商売、手の掛かる商売なんだなあってあらためて思いました 。

C買い物代行会社

日経ビジネス9月15日

「アメリカのシカゴ近くに買い物代行会社がある。ピーポッドというその会社は1989年の創業で現在は会員5万人、売上が34億だ。システムは次のとおり

  1. インターネットで注文
  2. よく熟れたバナナとか青いものとかの細かい注文もできる。買い物の記録はピーポッドのコンピュータに記録され、会員は次の注文時にそれを使用できる。

  3. 提携先スーパーにいる買い物係りのパソコンに注文データが送られる
  4. 買い物係が買い物をする
  5. 自社の配送係か提携している物流会社が会員の指定した時間に自宅に届ける
  6. 料金は、毎月600円の会費と注文のたび600円と買い物代金とその5%を支払う。銀行口座から自動で支払う。」

こんな、手の掛かる、細かいことをよく考えてするものだと思うし、手のかかる細かいことだから、お客様が付くんだろうとも思います。

米企業の半分以上電子商取引を展開

日経9月29日P11

米情報通信紙のインタラクティブは大企業から従業員数人の小企業まで225社にアンケートした。その結果、50%以上の企業がインターネットによる電子商取引をすでに開始しており、電子商取引は今後1年で20%以上拡大するという見込みがもっとも多かった。

電子商取引の中身はつぎのとおり

  1. ホームページによる販促活動
  2. 納入業者へのインターネットでの発注
  3. オンラインによる注文の受付

アメリカでおこることは日本で何年か遅れて起こります。日本でもこうなるのでしょう

 

新手のダイレクトメール

澤根哲郎個人あてで差出人個人名の手紙が届きました。縦形の白封筒で親展になってます。差出人には覚えがありません。開けてみると、マンションの見学会の案内状でした。

差出人は、封筒に個人名を書くことでダイレクトメールの中身を見てもらうことには成功しました。でも、受取人の私は、なんだか騙されたような気がしました。マンションメーカーは有名企業でしたが、マンションのような高いものを騙されたような気分では、私は買わないでしょう。マンションを買おうと探しているときでも同じだと思います。

 

思わぬライバル

CDの売れ行きが落ちてる。その原因は若者の携帯電話だ。そういう記事を何ヶ月か前に見たことがあります。最近は、ちょっと違います。若者、たとえば、大学生は月に7600円携帯電話の通話料金を払います。つまり、大学生の消費のうち7600円は携帯電話に行き、残りが、その他の消費に向かうわけです。衣料、ゲームなど、若者が買う商品の単価も量も少なくなっているそうです。

お金という枠でくくると、何でもライバル商品になるんだと改めて感じました。

 

学校運営の民間委託

日経ベンチャー1997−9

「アメリカでは学校運営の代行会社が登場し始めた。

ニューヨーク市のエジソンプロジェクトは、15社ほどある運営会社の中でも最大手のひとつで、市町村の教育委員会などと契約を結び、税金を使って、教師の採用から授業内容の選択までいっさいを取り仕切る。ただし、子どもの学力や親の所得によって生徒を選別してはならない。教育費の削減は期待されておらず、従来と同じ予算を使って生徒の学力を高めることが使命となる。

カンザス州の某小学校は96年の数学の成績が前年に比べて30%向上した

教師は採用後、1ヶ月ほどの研修を受け最新の授業法をマスターする。学期が始まってからも毎日1,2時間、授業の準備をする時間が与えられる

2年前、4校だった同社の運営校は97年度には25校になった。」

この記事を読んで本当にびっくりしました。アメリカってすごいと思います。なんでも商売にする。刑務所も民間のがいくつかできてるというのは知ってました。でも、学校まで民間がするなんて、思いもしませんでした。

びっくりしたこと

  1. 何でも商売になる。
  2. 実際に成績が上がる
  3. 教師のトレーニングが充実している

 

 

岡山市郊外に巨大SC

日経9/25P15,33

「岡山県卸センターに2002年、全国でも最大級の複合ショッピングセンター(SC)が誕生する。店舗面積は12万u。

99年4月にはイオン倉敷ショッピングセンター、店舗面積7万u。岡山では98年10月にイトーヨーカドーが1万3千uで建設中。

2002年には、岡山倉敷の主要商業施設の合計面積は現在の約3倍の30万uになる見込み。」

 

映画のお知らせ

「地球交響曲 (ガイアシンフォニー) 第三番」

96年5月にもお知らせしました地球交響曲という映画の第三番が完成して岡山でも上映されます。第一番、第二番は全国各地で連日、自主上映され、百万人の人が見ている、という今までの常識を破る映画です。今回は写真家の星野道夫氏、宇宙物理学者のフリーマン・ダイソン氏,、外洋カヌー航海者ナイノア・トンプソン氏が登場します。前売券がありますので、興味のある方は事務所までご連絡ください。前売券は表町の銀座屋にもあります。前売1000円、当日1200円です。

日時・場所

11月1日(土) 18:00〜 岡山県総合福祉会館

2日(日) 18:30〜 牛窓福祉センター

3日(月・祭)13:30〜 岡山県総合福祉会館

 

 

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