02/6/21

歴史6

役神様

 

現在私の住んでいるところは住宅地域ですが、戦前は農業地域でした。そして嘗て大地主であった姉の家の庭に、役神様(ヤクジンサマ)といわれる祠があり、今でも毎年6月19日に八幡宮の宮司を招いてお祭を行っています。役神様にお祭りしてある神様は、農耕神の大国主命(オオクニヌシノミコト)と薬神の少名彦名命(スクナヒコナノミコト)であると思われます。古事記に載っているこれらの神々の話をご紹介しましょう。


大国主命は、多くの意地悪な兄達を退け、いろいろな苦難に耐えて、出雲を興隆させた功労者です。ある日、大国主命が美保の岬に行った時に、蔓草の実の莢の舟に乗り、鳥の皮を内剥ぎにした衣服をきた小人が波の上からやって来ました。これが少名彦名命で、神産巣日神(カンムスビノカミ)の手の俣より生まれ落ちた神です。そして神産巣日神は「大国主命と少名彦名命は兄弟となって、国を作り堅めよ」と命じられます。これから二人は協力して、いろいろの産業を興し、薬を創り広め、立派な国をつくりあげました。


以上の話から、大国主命と少名彦名命は農業をはじめとする各種産業の守り神となりました。この祠は徳川時代から部落で祀っていましたが、明治になって「小さい祠は、世話をする人があれば存続してもよいが、そうでなければ大きい神社に合祀せよ」との法令が出て、そのときに世話を引き受けた姉の家に移されたそうです。

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