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よりよい教育と子ども・青年の未来のために

よりよい教育と子ども・青年の未来をめざすとりくみの一部をご紹介します。

2020年度のとりくみ

教組共闘学習交流集会

11月21日(土),22日(日)の2日間,教組共闘学習交流集会が開催されました。本来は福島県に全国から教職員が集い,学び交流する集会となる予定でしたがコロナのため状況が一変し,Zoomによる集会となりました。教組共闘の名の通り全教加盟組織だけでなく,日教組加盟組織であっても一緒にとりくみをすすめられる組織は参加をしています。われわれ全教加盟にとっては普段聞けない話を聞くことのできる貴重な会となっています。もし来年度全国から教職員が集える状況にさえなれば再度福島で開催する予定となっています。開催の際にはぜひご参加ください。 今年度はリモートでの開催で1日目は佐藤学さんの講演を中心に,各地域からの報告,2日目は3つの分科会に分かれての開催でした。岡山高教組からは本部常任執行委員を中心に6名の参加でした。佐藤学さんの講演は1時間程度の録画による講演で新型コロナ・ポストコロナ時代の教育改革と題した講演でした。経済産業省主導の第4次産業革命(Society5.0),新型コロナのもとでICT教育は加速し,過熱化していると語られ第4次産業革命と新型コロナによって資本主義は崩壊するだろうと予測されました。「人的資本論」そのものを問い直す必要と第4次産業革命は,教育に対して「コンピュータ活用」を求めているのではなく,「創造性」と「探求」「協同」の学びを求めていると述べられ,膨張する教育市場によって公教育は危機を迎えられているとも述べられました。最後にポスト・コロナの社会は,資源と資産を共有しあう社会,人々が相互に助け合う社会,未来に向かって学び続ける社会でこの社会に向けて一人も独りにしない教育で子どもたちを守り育てる必要があると結ばれました。できればやはり生で講演を聞きたいと思いました。 2日目は3つの分科会が開催され私が参加した分科会では今の福島の高校の様子が報告されました。統廃合の新しい波が押し寄せ様相が一変している危機感も報告されました。

◆「教育のつどい」オンライン集会 ◆

 8月23日(日)教育のつどいが開催されました。新型コロナウィルスの感染拡大をうけ,一堂に会しての集会を中止しオンラインでの開催となりました。岡山からも分科会の司会者やレポーター,一般参加者など組織し参加する予定でしたが,残念ながら開催予定地へ行っていただくことができませんでした。  オンラインの集会については,改めて皆さんに参加を呼びかけ,結果,28名(本部書記局把握数)が参加をしました。組合員さんだけでなく組合員さんの家族や知り合いの方にも声を掛けていただき,広がりのある参加者となりました。メインの講演者は内田樹さんでした。オンラインということやコロナウィルスの感染対策もあり,通常の講演の形でなく,主催者の一員である全教の役員によるインタビューの形式による講演でした。「コロナ危機から見える、新自由主義の問題と教育の課題」と題した内田樹さんのお話は日頃私たちが思っている何となくモヤモヤした違和感を言葉にしてくれるものでした。その後は現場の教員や保護者など立場の異なる方々が思いをリレートークする形で会は進行しました。こんな形の集会も珍しくなくなった昨今ですが,やはり,現地での一堂に会しての集会が早く開催できるといいなと思います。多忙などのため2泊3日での県外の集会になかなか参加が難しい方も今回は自宅から手軽に参加いただくことができました。このことはよかったと思います。来年こそは通常の集会が開催されることを楽しみにしつつ,皆さんの様々な形での参加をお待ちしています。

◆「みんなで未来をひらく教育を語るつどい」参加のご案内 ◆

今年の標記の会は,例年のように一堂に集まる形式での開催は中止することになりました。楽しみにしていた皆さんには残念なお知らせですが,来年以降も積極的なレポート参加,一般参加をお待ちしています。
さて,今年のつどいは一堂に会しての会は中止となりましたが,オンラインでの開催となります。一般公開はおこないませんが自宅で視聴できます。視聴には,IDやパスワードが必要となります。視聴を希望される方は高教組本部までお問い合わせください。積極的な参加をお待ちしています。
【と き】 8月23日(日)14:00〜15:30(90分間)
【内 容】 〇討論のよびかけ
〇講演:内田 樹 さん(思想家,武道家)
〇講演テーマ:「“コロナ”危機から見える,新自由主義の問題と教育の問題」
〇リレートーク:教職員,保護者,学生,子どもと教育にかかわる団体,研究者等



2019年度のとりくみ

主権者教育とは −全国高校教育シンポジウム

今回シンポジウムの案内を拝見し、「高校における特別ニーズ」の分科会の内容にとても興味を持ち、参加を希望しました。現在勤務している学校には特性を持った生徒も多く在籍しており、この分科会では本校の教育活動でのヒントを得ることができました。ですが、それと同じかそれ以上に収穫があったと感じたものが、初日のシンポジウムでした。
地元の高校生2名、大学生1名による発表で、それぞれの高校時代での取り組みの話をもとに、高校生の視点による主権者教育の在り方、主権者教育についての考えを聞くことができました。現在主権者教育は一部の教員(特に地歴科教員)が担っている学校が多いですが、彼らの話を聞く中で、主権者教育に関する特別な授業だけでなく、HR活動内や日々の生活の中の些細なことでも繋げていくことができると感じました。
私にとって、目から鱗な話もあり、とても考えさせられる2日間でした。【大道 晃平さん/市立玉島】

冬の高教組教研

1月26日(日),岡山高教組は,冬の高教組教研を開催しました。全体会では,「学校の日常を『見える化』する−教育活動の持続可能性をもとめて−」と題して,内田良氏(名古屋大学准教授)の講演を聞きました。詳細はこちら

夏の高教組教研

社会科教育・平和分科会
「山のなかの古い町並みと日本の原風景 吹屋ふるさと村と宇治の里に行こう」に参加して  倉敷駅に集合した3名は、道中高梁川の西日本豪雨災害の跡や総社下原のアルミ工場爆発後の残骸を見ながら、国道180号線を北上し、吹屋ふるさと村へ向かいました。
吹屋ふるさと村では、戸田誠先生のガイドで町並みを巡りました。吹屋の町並みのなりたちが、銅山とべんがらの開発によるものであることを学びました。今残っている町並みはべんがらで莫大な財産を築いた片山家など商家ものであること、明治時代吹屋から第1号の府県会議員が出たこと、山神社には鳥居の名札と玉垣に三菱のマークが彫刻されているのは、最初は、住友が管理していたが、愛媛県の別子に移った後、三菱が買い取ったこと、山神社の社は1770年に建てられ、江戸時代の神仏習合の様式が残る貴重な建物であること、銅山で働く鉱山労働者の住居もあったが、火事で焼けてしまったことなど、初めて知る事実に圧倒されました。
午前の学習を終わって、昼食をスープカレーの店つくしでとりました。温玉ベジキ―マカレーを食べました。野菜がとてもおいしくて、どこでつくったのか聞いたところ地元産ということがわかりました。
吹屋を出発して、べんがら館でべんがらの精製方法を見学しました。たくさんの水を使うこと、硫化鉄鉱を溶かすとき亜硫酸ガスが発生してまわりの山がはげ山になったことなどを説明で聞いて、公害の事実を掘り起こさねばならないと思いました。広兼邸に行き、地主屋の屋敷の壁の石垣に圧倒されました。しかし、なぜこんな銅山とも離れた一軒家になっているのだろうか、疑問が残りました。  宇治の里では、市民地域センターの前に宇治中学校があったことを小さな石碑から学びました。宇治の里では、地域が学校中心だった日本の原風景を堪能し、元仲田邸という江戸時代から続く庄屋の屋敷跡を外から見て帰途につきました。 (宇治高校分会  土屋篤典)

教育のつどい2019in滋賀

8月16日(金)〜18日(日)、滋賀県草津市を中心に「みんなで21世紀の未来をひらく教育のつどい −全国教育研究集会2019」が開催され、全国から教職員、保護者など3日間でのべ約5,000人がつどい、学びあいました。岡山高教組からも、司会、レポーター、一般参加などで20人が参加しました。

地元高校生書道部のパフォーマンス。
教育のつどい2019アピール.pdf

2018年度のとりくみ

子どもたちが健全に育つ環境を
〜子育て教育のつどい2019〜

5月12日,おかやま西川原プラザにおいて「子育て・教育のどい2019」が開催されました。
午前の記念講演では日本体育大学教授の野井真吾さんによる講演がおこなわれ,約180名の参加者が子どもの育ちについて理解を深めました。午後は各分科会に分かれ,障害児教育,岡山県の教育課題,学校統廃合問題などについて,レポート発表・討論が活発におこなわれました。
野井氏による講演では,「子どもの『からだと心』の危機」と題して,子どもたちが置かれている現代の環境が発達に及ぼす影響を科学的な観点から分析し,子どもたちの健全な育成に資する環境の構築をよびかけました。
野井氏は,「これだけ大人が早寝・早起きしにくい環境をばっちりこしらえているのに,『早寝・早起き・朝ごはん』が子どもたちの健全な発達のキーワードとなっているのは,とりくみのスローガンとしては必ずしも適切とはいえない」と述べ,基本的な考え方を「光・暗闇・外遊び」に変えることを提案しました。
「光」とは日光を指し,日光を浴びて朝の運動をおこなうことで児童の問題行動が減った小学校の事例を示し,日中の受光不足解消の必要性を唱えました。また,「暗闇」の必要性については,ゲーム,スマホ等の「スクリーンタイム」の増加による夜間の受光が睡眠導入ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制して生活リズムを乱し,自律神経系の発達不全を引き起こしていると指摘し,「暗闇」時間の確保を提案しました。また,子ども時代に感じるワクワク・ドキドキ感の源泉は「外遊び」にこそあるとし,積極的な機会を設けることを推奨しました。
また野井氏は,日本の社会には自己責任論と競争主義が色濃く影を落としているため,心的ストレスを避けられなくなっていることに問題があると語りました。あるアンケートで日本の30%の子どもたちが「自分が孤独だと思う」と回答している実態や,19歳未満の自殺者数が増加し続けている実態を挙げ,子どもたちが息苦しく暮らさねばならない現代社会の生きづらさを憂う野井氏の姿に,参加者は大きく共感しました。
学校では「生きる力」を命題にしていくつもの教育施策が名を連ねています。その「生きる力」が,国の施策によって「勝てる力」に巧妙に置き換えられているのではないでしょうか。少数のエリートを育てることに傾注し,大多数の子どもを置き去りにする教育になってしまっては,健全であるはずの子ども期に暗い影を落とすこととなり,不登校を始めとした心の問題につながっているのかもしれません。


原点に帰る −3/30〜31 参加と共同の学校づくり・教育課程づくり交流集会−

3月30日(土)〜31日(日)、東京の全国教育文化会館で開催された「参加と共同の学校づくり・教育課程づくり交流集会」に参加してきました。
全国でも中学の卒業生が減少し、高校の統廃合が進んでいます。また、新指導要領によって、厳密に規定された授業方法をしなければならなくなっています。主体性と規律性という相反するものを同時に求められています。教員には成果を求められます。しかし、それまでトップレベルであった日本の国際競争力は1997年のバブル崩壊以降低迷したままで、この20年あまり成果は出ていません。これの言い訳のためにだけ、前後期制などの制度変更をしても、効果はありませんでした。このような流れの中で、「自分たちで何が出来るのか。どんな方法があるのか。」を考える交流集会でした。
その中で、地元の3つの中学出身者が8割を占める今岡高校の実践が発表されました。卒業する中学生に中学校と高校の教員が家庭訪問をして地元進学を勧めたことはすごいなと感じました。地域を巻き込むことで、将来地元に帰って働きたいと都会に進学する生徒を育てることが出来ているのはいいことだなと思いました。
矛盾を含みながら国が進めるいろいろな教育改革に対しても、子供の視点で考えて、原点に帰ることが大切だとのことでした。むかし、「教科書で教えるのか」「教科書を教えるのか」という問があったことを思い出しました。 【西井  均さん/笠岡工業】

冬の高教組教研

改革騒ぎにおどらされないことが大切 −1/27 冬の高教組教研−

1月27日(日),おかやま西川原プラザにて高教組冬の教研が開催され、のべ77名が参加しました。
全体会では、児美川孝一郎さん(法政大学教授)の「新しい高校学習指導要領の問題点」を聞きました。
この度の改訂での大きな矛盾点として、大前提として「学習内容の削減はおこなわない」としながらも、「主体的・対話的で深い学び」を掲げ、アクティブラーニングで「じっくり学習を」と強調している点や、盛りだくさんの指導要領がもとめる教育を行うために不可欠な教育条件整備(少人数クラスの実現等)はおこなわずに、対応はすべて学校現場に丸投げというひどい状況を生み出している点が指摘されました。私たち教員へのメッセージとして、「『やってらんないよ』と思うかもしれないが、教育を守ることができるのは公教育の学校と教師しかいない。改革騒ぎにおどらされないことが意外と大事なのかもしれない。冷静になって『本当に何のためなのか』『それをやるとどうなるのか』をちゃんと自分の頭で考えることが重要だ」と述べ、締めくくりました。
会場からは「『批判的リテラシーの欠如』の指摘に感銘を受けた。アクティブラーニングと道徳教育が共鳴してしまうと、『多様性を受け入れる、相手の意見を否定しない』ことが強調されて正しい批判ができなくなり、『いいね』のスタンプしか持たない生徒が育ってしまうのではないだろうか」などの感想があり、立ち止まって考えることの重要性を再考させる講演でした。
午後は、5つの分科会(国語・図書館、社会・平和教育、数学、外国語、障害児教育)が開かれました。参加者からは「予想以上の内容で大変参考になった」「発表の機会をもらえてよかった」などの感想がよせられ、有意義な学習交流となりました。

高教組分科会別教研

防げたはずの豪雨災害  
〜高教組分科会別教研 社会・平和教育分科会〜

 12月16日(日)、標記の教研を開催しました。
 午前中は「7月の豪雨災害の状況とその原因と課題」について、被災地各所を精力的に訪ねておられる磯部作先生(放送大学客員教授)にお話をしていただきました。
 原因として新成羽川ダムを管轄する中電が、気象庁の緊急会見後も適切な対処をせず緊急放流したことが高梁川の水位の急上昇をもたらし、今回の被災につながったのではないかと述べられた点が印象的でした。また、磯部先生は真備町で最も低い土地に「倉敷まきび支援学校」が立地していることの問題点を指摘されました。「今回の西日本豪雨災害は、決して想定外ではありません。このため、一級河川を管理する国やダムを管理する電力会社、二級河川を管理する県、避難勧告や避難指示を出す市などが事前に防災対策を実施していれば、このような災害は防げたはずです。(磯部論文を引用)」。磯部先生のお話は、「防げたはずの豪雨災害」がなぜ防げなかったのかを、私たちに問いかける内容でした。
 午後からは、田中先生(真備陵南)に被災後の学校や生徒の様子についてお話をしていただきました。2週間は校舎に入れなかったこと、入れた初日の暑さと臭いのこと、7月26日から自衛隊が投入されたこと、生徒がボランティア清掃活動や募金活動をしたこと、8月末には他県の生徒が来てボランティア活動をしてくれたこと、9月3日から倉敷市立工業高校で2学期をスタートしたこと、10月からはプレハブの校舎で学校生活を再開することができたこと、今も避難生活を余儀なくされている生徒や教職員がいること等。こうした困難な状況のもとでも「高校生の手で真備を元気に」を掲げて、被災した4つの幼稚園園児70人を文化祭等に招待したり、12月には地域清掃や花壇整備のボランティアをおこなったそうです。
 お二人のお話を伺う中で、防災に関わる高教組としての要求を練り上げ、運動の課題にしていくことの必要性を痛感しました。
【菅木 一成さん/倉敷古城池】

2018「夏の教研」

クラスづくりの実践報告と、主権者教育のあり方を考える
―夏の教研 生活指導分科会―

夏の教研「生活指導分科会」が7月28日(土)に高教組会議室で開催されました。この分科会は、今春3月31日に続いての開催です。平松先生(倉敷南)からは前回のレポート「『ラッキーとは言わせない!』2年7組は進む」に続いての3年7組の1学期のとりくみ、馬場先生(岡山城東)からは30数年の教員生活で初めての1年担任をしている様子が報告され、2学期への実践の手がかりを探りました。
後半は、8月に開催された高生研全国大会(鳥取)の基調発題「若者の生活現実からはじめる主権者教育〜ありたい自分・生きたい社会を語り合うために〜」を読み合わせました。
参加者からは、「生活指導分科会に初参加した。クラスを『創っていくこと』の難しさ、楽しさをあらためて知ることができた」「小さな工夫をたくさんおこなうことでクラスの活性化が図れるということが実践報告でよくわかった」などの感想をもらいました。今後も、春と夏の2回程度開催していけたらと思っています。
【岸本幹雄さん/東岡工】

明日からの実践に勇気もらった   ―夏の教研 障害児学校分科会―

7月29日(日)、鳥取大学の三木裕和教授を講師に、おかやま西川原プラザで夏の発達保障講座を開催しました。台風の日にもかかわらず11名が参加し、熱心に耳を傾けました。
講演では、授業づくりから評価、学習指導要領改定の課題など多方面にわたる話が、実践を基にわかりやすく語られました。「教師の専門性は、ルールを守らせることではなく、その子の気持ちや成長に目を向け個に応じた対応ができる力である」ということ、「数値にあらわせない直感が大切であること」など数々のご指摘をいただきました。また、成果主義や過度なマニュアル化、ルールを守る子どもを育てることの危険性、子どもたちが自分で考えて判断したり教師が子どもと一緒に考え躓きながら学びとったりすることの大切さについてもお話しいただきました。
多方面からの圧力に息苦しさを感じていた私たちに、自分たちの方向性が間違っていないとの確信と、明日からの実践への勇気をいただきました。参加者の一人ひとりが温かい気持ちで明日からの授業への意欲と希望をもって帰ることのできる会となりました。
【青山 敬さん/岡山ろう】

災害対策にダム建設は必要か   ―夏の教研 社会科・平和分科会―

8月11日(土)、JR倉敷駅に4名が集合し、苫田ダムを目指して出発しました。中国自動車道院庄ICを降りて国道179号線を北上すると、地形が山がちになり、やがて奥津湖の一部が見えます。先ず、みずの郷奥津湖の向かいの久田神社に行き、遷座記念碑を見ました。いくつもの神社がここにまとめられたとわかりました。遷座記念碑を見たのち、奥津湖総合案内所で奥津湖のジオラマを見ました。模型ですが、湖底に人々が暮らしていた地区も再現されているのが痛々しく感じました。
みずの郷を後にして苫田ダムへ。堤体を渡り、管理事務所の展示施設でダム関係の展示、VTRで苫田ダムができた経緯を学びました。堤体内見学室から水位維持放流設備や放流している様子を見ることもできました。管理事務所を出て湖周辺を巡る中で、荒れ果てた公園の中に数々の石碑が建っていました。その中で、団結之碑はダム建設が持ち上がった時、村人は団結して闘ったことを無言で知らせているようでした。
その後、奥津温泉街をめぐり、道の駅で昼食をとりました。道中、西日本豪雨の爪痕がいくつもありました。災害を減らすことは必要です。しかし、そのためにダム建設という巨大開発が有効なのか、あらためて考えさせられた1日でした。
【土屋篤典さん/倉敷翔南】

「子育て教育のつどい 2018」

5月13日(日)、「子育て・教育のつどい」がおかやま西川原プラザにて開催され、のべ約160名が参加しました。
午前中の、山本由美さん(和光大学)による講演「みんなで子どもたちを育てよう−いま求められる、本物の教育力」では、学力テスト体制の強化、ゼロ・トレランスが広がっていく中で、教員と子どもの人格的な触れ合いが希薄になることへの懸念が語られました。学校統廃合の全国の動き(岡山は先進的!)については、従来の数年かけて地域や学校と協議しながらの慎重な統廃合に比べ、近年は短い準備期間であっという間に廃校になる事例が増加傾向にあること、パブリックコメント等の地域や市民との対話が不十分なまま済まされるケースも見られるようになったことなどが報告されました。
地域に根付いて生活している私たち保護者、住民によるはたらきかけや運動が不可欠であることを再認識し、一人ひとりに何ができるのかを考えさせられた90分でした。
午後は3つの分科会に分かれ、参加者による報告や議論がおこなわれました。中でも第3分科会は、高教組障害児学校部が「春の発達保障講座」と位置づけて企画運営をしました。
「障害者の豊かな青年期とは〜岡山での専攻科の取組を巡って〜」(参加者22名)と題して、昨年県内でスタートした2つの専攻科であるパルジャ(総社市)とカレッジ旭川荘(岡山市)、そして特別支援学校からの現状報告とパネルディスカッションでした。
青山 敬さん(岡山聾)からは、「特別支援学校高等部の状況」と題して、キャリア教育についての報告がありました。成長のゆっくりした障がい者が卒業後すぐに社会に出なければならない現状や、就労率100%を目標とすること、作業時間の延長、特別支援学校独自の検定試験の是非など、さまざまな問題提起がなされました。
中原美恵子さん(福祉型専攻科パルジャ理事長)からは、就労のための訓練ではなく「心の成長や内面の発達」に目を向けた福祉型専攻科の教育実践として、午前午後各1コマでのゆったりとした時間設定や、魅力のある学びという視点での外部講師プログラム(ヨガ、おしゃれ、芸術など)、1泊2日の旅行など、多彩なとりくみが紹介されました。
赤木 匠(カレッジ旭川荘学院長)からは、自立支援と就労移行支援の2つの渉外福祉サービスを活用し、4年生大学形式の「学びの場」として、科学、介護、リサイクルなど多様なカリキュラム、福祉・医療分野で長い経験をもつ旭川荘の特徴を生かした専門的・実践的な体験実習を提供していることが紹介されました。近隣の「旭川荘専門学院吉井川キャンパス」での講義体験や学生との交流も学びによい影響を与えているとのことでした。
質疑・討論では、カリキュラムや友人関係、進路など幅広いテーマについて、パネラーへの質問や参加者間の議論が活発におこなわれました。