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74回定期大会特別決議 


教職員自らが主権者として学びあい,
「戦争法」を廃止し憲法を守りいかし,子どもたちに平和な未来を届けよう

 改正公職選挙法が6月19日に施行となり「18歳選挙権」がスタートする中,主権者教育のとりくみが重要とされてきています。私たち教職員は以前から積み重ねてきた政治教育や主権者教育にこれまで以上に向きあっていくことがもとめられています。しかし学校現場では,これまで「69通達」の影響や「政治的中立の確保」をめぐる問題,現場の深刻な多忙化の中で,教職員自身が学校内外で政治を語ったり議論したりすることに距離を置いている現状もみられます。
選挙権年齢の引き下げは基本的人権の拡大や政治的自由の拡大という世界史的な流れからみても今や国際標準であり,日本国憲法と子どもの権利条約の精神に基づくものです。全国高等学校PTA連合会長の「18歳選挙権年齢引き下げに関する意見」には,「私たち大人は過剰な介入や抑制を避け,理性と知性と経験によって高校生を導かなければならない。」「大人がこれまでの主権者としての自分自身を振り返り,若者に寄り添って共に学び直す姿勢があるかないかにかかっている。」と述べられています。子どもたちだけでなく,今まさに大人にも主権者教育が必要であり,私たち教職員自らが学び,政治的教養の質を高めることがもとめられています。
安倍政権は今夏の参院選後に憲法「改正」の発議を狙っていますが,「18歳選挙権」の発端は改憲をおこなうための国民投票の投票権が18歳以上に与えられたことにあり,政権が改憲にあたって若者の投票を頼みにしていることはいうまでもありません。だからこそ,主権者教育は政権の側からも重要視され,学校現場のとりくみや教職員の動きが注視されています。2015年度より教育委員会制度が変わり,首長の意向が教育により反映されやすくなっている中で,子どもたちの権利を保障するためには,主権者教育のとりくみについて職場での論議や共通理解が欠かせません。この機会に全教作成の資料集「確かな未来を子どもたちの手に!」や討議資料「主権者教育を旺盛に」を活用し,職場で仲間とともに考え,大いに学びあい,いきいきと語りあいましょう。

3月29日,多くの憲法学者が憲法違反とした「平和安全保障関連法」が施行されました。立憲主義をないがしろにし,憲法9条を壊すこの法を「戦争法」として,廃止をもとめる署名運動が全国で展開されています。この署名は,それぞれの立場や思想・信条を超えて様々な団体や年齢層の人々,高校生や大学生,若い母親たちなども全国一斉にとりくみ,現在の集約数は1200万筆を超え,目標の2000万筆まであと一息のところまできています。2014年7月の集団的自衛権行使容認の閣議決定以降,岡山高教組も「教え子を再び戦場に送らない」の原点に立ち返り様々なとりくみをおこない,4月からは組合員から募集した「みんなに届け!平和な未来」を合言葉に,署名を呼びかけ広げています。
今,日本は,海外で戦争をする国になるか,70年間続いた平和主義を今後も堅持していくかの岐路に立っています。このような歴史的な局面に立ち,教職員として,すべての子どもたちに「平和な未来」を届けるために何ができるかを主体的に考え,行動することがもとめられています。私たちは,仲間とともに学び,考え,語りあうことが主権者としての実践となり,意思表示となることに確信をもち,「戦争法」の廃止・集団的自衛権行使容認閣議決定の撤回を求めて野党共闘を実現させた多くの国民との共同の輪を広げます。「戦争法」廃止の実現に向けて憲法「改正」を許さず,憲法を守りいかし,すべての子どもたちに「平和な未来」を届けるために全力を尽くします。
 
以上決議します。

2016年6月11日
岡山県高等学校教職員組合 第74回定期大会