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 【特別決議】 第233回評議員会 2012.2.26

貧困と格差の拡大を許さず,子どもたちの就修学・進路を保障するため,労働者・県民と連帯しながら教職員組合としての12春闘をたたかおう

 1万9000人を超える死者・行方不明者を出した東日本大震災からおよそ1年。福島原発事故によって原発の「安全神話」が虚構であったことが明らかになりました。被災地は依然として苦しい生活を強いられています。また,大震災の影響とともに,ひき続く貧困と格差の広がりが子どもたちを苦しめ,学校と教育にも重大な影響を与えています。

 

 2011年7月,生活保護受給者は205万人を突破して過去最高値となり,「子どもの貧困率(17歳以下)」は15.7%にのぼっています。こうした子どもたちをめぐる貧困と格差の広がりは,労働者の雇用をめぐる状況と密接に関わっています。90年代半ばから続く日本の労働者の賃金低下が,内需を縮小させデフレの原因になっていることはOECDなども指摘しているところです。働く者の賃上げによって内需を拡大し,地域経済を復興させなければ,高校生の就職も保障することはできません。
 この間の「構造改革」路線によって破壊されてきた国民生活・地域経済を,一日でも早く立て直して生活再建を進めなければならないにもかかわらず,いま,国政では,消費税増税により庶民に負担を押しつけながら社会保障を切り捨てる「税と社会保障の一体改革大綱」が閣議決定され,国家公務員賃金を引き下げる特例法案を衆院で可決しました。また,財界は12春闘においてベースアップは「論外」という姿勢です。公務賃金の引き下げは民間賃金にも悪影響を与え,その上に増税となれば内需をさらに冷え込ませ,景気回復は一層困難になります。被災地の復興・復旧を阻害するとともに格差と貧困をさらに拡大するこれらの動きを許すわけにはいきません。

 一方で,ゆきとどいた教育への条件整備を求める圧倒的な国民世論が,「競争と管理」を基調とする教育政策を押し戻しつつあります。10年4月から公立高校授業料不徴収・私立学校等に対する就学支援金制度が始まり,11年4月には義務標準法が改正され,小学校1年生の35人学級が国の制度として実現しました。また,文科省は3年連続で高校生への給付制奨学金の創設を要求しました。この奨学金制度は予算化されなかったものの,文科省は各県に交付されている「修学支援基金」を,各自治体の判断で極めて給付制に近い形での運用を可能にする通知を発出しています。
 3党合意による高校授業料無償化の見直し論議が再燃するなか,わたしたちの運動が切り拓いてきた政策転換の一歩に対する逆流を許さず,すべての子どもたちが,安心して学ぶことができ,経済的理由で進学を断念することがないよう制度拡充に向けたとりくみをさらに強めていく必要があります。

 

 岡山高教組は,貧困と格差の拡大を許さず,目の前の子どもたちの就修学と進路を保障するためには,内需拡大による景気回復が必要であるとの視点に立って,広範な労働者・県民と連帯して12春闘をたたかいます。また,職場にある愚痴や不満をていねいに掘り起こしながら「要求」へと高めていくため,忙しい学校現場であるからこそ「集まって仲間と語り合う」ことを春闘期の教職員のたたかいと位置づけてとりくみます。

 

  以上,決議します。

2012年2月26日   
岡山県高等学校教職員組合第233回評議員会