![]() 高退教会報バックナンバー第155号 2018年10月(抄)
―「青春の軌跡音声」と入力して検索!― 備西支部 清水親義
この映画は,1978年の「児高祭」での上映を目指して作られたものですが,後に「日本を記録する8㎜フェスティバル」で大賞を受賞し,その後「文部大臣賞」など各種の賞を受けたため,山陽新聞や赤旗日曜版で特集が組まれるなど,大きな話題となりました。私は,この後3年間児島高校におりましたが,その間は,全国からの貸し出し依頼にこたえるため,フィルムのコピーを持って,数日おきにクロネコヤマトへ通うという状態が続きました。 しかし,山陽新聞の特集記事が,映画の素晴らしさを紹介する一方で,最後に「高校教育に咲いたあだ花か」と付け加えざるをえなかったように,当時の教職員がこの映画を受け入れる雰囲気は少なく,またNHKで冒頭の数分が失われたこともあったりして,なにかしら寂しい運命を予想せざるを得ませんでした。転勤後も私のところへ問い合わせがあったくらいですから,推して知るべしだったと思います。 しかし,それによってこの映画の価値までも失われた訳ではありませんでした。 今回,当時の生徒会長で脚本・監督を担当した迫田雷蔵氏の同意を得てユーチューブにアップすることが出来たのです。次が迫田氏が同級生に向けて書いたコメントです。(顔写真は,日立総合経営研修所HPからお借りしました:編集係)
母校自体が統合によってもはや残っておらず,8ミリのフィルムの劣化も激しいので,こうすることが,唯一映画を皆様のところにお届けし,後世に残す手段と考えました。(中略)私自身,40年ぶりに本作を見て,高校時代を思い出しました。映画を一度も作ったこともないメンバーで,受験間近な高校三年の夏を潰して映画を制作し,児高祭での上映に漕ぎ着けました。結果として様々な賞を頂きましたが,皆様と過ごした濃密な時間こそが,何にも代え難い財産です。本作に関係した皆様,同じ時間を共有した皆様には,是非見て頂き度いと思います。 なお迫田氏の当時の並外れたリーダーとしての資質が,現在の日立での活躍につながっていると今回改めて思ったところです。 映画は総合芸術と言われますが,彼とその仲間がどのようにしてあれだけの多彩なスタッフを集めることができたのか,生徒会顧問として常に側にいた私にさえ想像出来ません。優等生から,いわゆるワルまで役者に揃え,前編に流れる音楽の作曲から演奏・歌に至るまで全て生徒の手で作り上げたのです。 脚本印刷と機材運びが私の役割になっていましたが,何度も何度も書き換えられる脚本など彼らにとってはほんの一部に過ぎなかったのでしょう。校内の才能を結集させたその組織力は驚嘆に値します。 美作支部 岡本昌弘 私たちが作東メガソーラー発電所計画を知ったのは,2016年3月のことでした。パシフィコエナジーという外資企業の下にパシフィコエナジー作東合同会社ができていること,開発面積約410ha,パネル面積210ha,三つの区域に分かれており,売電先は中国電力というものでした。
美作市は,同年12月市議会において,質問に立った本城議員への答弁は,地元の反対の意思は十分尊重するというものでしたが,同年12月26日,業者と美作市は事業実施協定書を結びました。
そもそも,美作市旧作東町中部の山家川流域の山は,今から約35年前ゴルフ場を作るということで買収され,各沢の防災工事(えん堤)が行われた後,事業者が撤退。何回か所有者が変わり,私たちの知らないところで,パシフィコエナジーの手に渡ったようです。
何十万年とかかって出来上がった地形をわずか一年余りで同じ傾斜に造成すると,何が起きるかわかりません。様々な問題を含んだ作東メガソーラー発電所の工事は,今日も続いています。 メガソーラー建設の問題点を報じる「毎日新聞」記事 特集教育講演会あれこれ 岡山支部 山本和弘 5月13日(日),おかやま西川原プラザで,「子育て・教育のつどい」が開催され,のべ約160名が参加しました。午前中,山本由美先生(和光大学)を講師に「みんなで子どもたちを育てよう いま求められる,本物の教育力」と題する記念講演がありました。 先生は,「全国学力テスト,学校選択制,学校統廃合,小中一貫教育などの現代の新自由主義教育改革について批判的なスタンス 冒頭「今,子どもたちは」を概括。学力テスト体制の強化や,「ゼロトレランス(不寛容)」+「特別の教科」道徳がおし進められ,(子どもが)なぜそのような行動をとるのか,そうせざるを得ないのかといった,内面への指導は無視・軽視され,表面上の従順さや形式的な「型」が優先される流れが強まっていると指摘されました。教師との人間的なふれあいの中でのみ人格は形成されるのに,それをないがしろにして,「外から価値を教え込む」「心はどうであろうと,形や態度を重視する」ことが優先されているのです。 そのもとで,小学生の不登校,いじめ,暴力がうなぎ登りに急増しているそうです。この傾向は,2012年頃から顕著で,「(教育研究者の)業界」では「2013年問題」と呼ばれ,この年,全国一斉学力テストが悉皆方式とされたことと符合しているといいます。 「学力テスト体制」とは,「新自由主義教育改革(06-07年)―競争的環境作りによる公教育づくりの再編」と位置づけた上で次のように定式化されました。 「経済的な目的のために国家が決定した教育内容に関わるスタンダードの達成率に基づく学校間・自治体間の競争の国家による組織を内容とし,エリートと非エリートの早期選別を目的とした,徹底した国家統制の仕組み(中略)同時に新しい市場の創設をめざす」――そのものズバリだと感じました。 英米ではすでに,次のような新自由主義的な教育改革が進められて久しいそうです。①アカデミックなスタンダード,②スタンダードに基づいた一斉テスト,③テスト結果等に基づく学校・教員評価,④学校選択制,学校統廃合,⑤教育バウチャー制度,⑥校長のリーダーシップ拡大,トップダウンを下支えする「学校参加」制度。――日本で進められているのは,その後追いだと合点がいきました。 いま,「小中一貫」校化を含む学校統廃合がすすみ,コスト削減動機が教育の条理に優先されていますが,統廃合を率先して進めたアメリカ・デトロイト市では,学力テストの結果により学校を廃止した地域が無人になり,かつてあった美しいコミュニティが消滅したそうです。一方,シカゴ市では,学力テストと学校統廃合に反対して,教員組合,保護者,地域住民の運動が発展し,教員組合は7日間のストライキを決行。市民がそれに共同し,2万人以上のデモ行進が行わる大運動になったそうです。新自由主義的な経済政策を批判的に学習するメンバーが,教員組合で徐々に主導権を握り,「社会的正義のための教員組合」の立場を鮮明にして,最もダメージを受ける層と共同していくことで対抗軸を形成していったという指摘に,感銘を覚え,一縷の希望を見る思いがしました。 岡山支部 山本和弘 7月27日,おかやま西川原プラザでひらかれた「シカゴ&岡山教育交流のつどい サラ先生に聞く アメリカの教育事情」に参加しました。主催は,おかやま教育文化センター。参加者は約40人で,高退教会員のほか,義務制の退職者の方々 今,日本の学校と教育,子どもたちと教職員を追い立てている「新自由主義的教育改革」が,先行して進められてきたアメリカでは,学力テストの成績を学校統廃合に結びつける動きに,広範な教職員,市民,生徒達が立ち上がりました。運動の先頭に立った若い女性教師サラ・チェンバース先生(シカゴ教職員組合)らは,当局ににらまれて馘首されますが・・・・。
アメリカで進行する「新自由主義教育改革」の猛攻と,教職員・父母・子どもたちの連帯・共同による反撃のたたかいを,生々しく,しかし楽天的に語るサラさんは,こう断言されました。 「日本でも,必ず同じような事態が起こるでしょう」 「日本の人たちは,礼儀正しく従順だと聞きます。しかし,この(学力テストの成績を教師の評価と結びつけ,学校を潰していく)攻撃は,従順なだけでは食い止められません。肝心なのは,その攻撃が,学校,生徒にどのような害をもたらすかを明らかにし,父母,生徒,市民に広く知らせ,ともに立ち上がることです。 最後にサラさんは参加者全員に起立を促し,次のCHANTをみんなで唱和しました。 とても刺激的な,しかも楽天的で痛快なお話に,元気をもらいました。 【相談ネットワーク教育講演会】 9月1日,子育て・教育何でも相談ネットワーク主催の教育講演会が岡山市中区の林病院ひまわりホールで開かれ,約30名が参加しました。 講師は沢山美果子さん(岡山大学大学院客員研究員)。先生ご自身,研究活動と子育てを同時にはじめられたということで,大いに説得力のあるお話となりました。
さまざまな資料の中では,明治・大正期の家庭を描いた絵画作品には男が登場しないこと,ももたろう民話を描いた江戸期の絵には,出産に男性が深くかかわっている様子がうかがえることなどが強く印象に残りました。「捨て子」にまつわる資料でも,痛ましい状況の中でも,親の子に対する強い愛情や,個人でなく社会の中で子どもたちを皆で育てていこうという当時の民衆の意欲を感じました。 現在,男性も子育てにとりくもうというような気風は学校職場などでは以前よ
備南支部 正保 宏文
10人ほどの陽気なRyeの中年の男女が,民族衣装を着てダンスを踊っているのに出くわす。見ているだけで楽しい。これがRye流のおもてなしかもしれないと思う。その後,ST MARY`S CHURCHに行く。古い歴史のある教会なので,ステンドグラスが美しい。2.5ポンド(約400円)払って,教会の塔へ上った。中世のRyeの街が絵本の中にでも出てくるような,なんといっていいかわからないほど美しく輝いて見えた。はるか東方には,大西洋が横たわり,眼下には,中世の街が優しく語りかけてくる。まったりとした非日常的なスローな時間が流れていく。空気はどこまでも澄み,非常においしい。しかも,塔の上にいる時だけは,太陽が機嫌よく顔を出してくれていた。ずっとここで景色を楽しんでいたい気持ちになったが,いつまでもじっとしているわけにはいかないので,教会に別れを告げた。その後,カフェで昼食,デザートにアップルパイを頼んだら,その一切れの大きいこと・・・。しかも温めてあったので二度びっくり。残したらもったいないので,苦行をするつもりで平らげる。おいしさを通り越して,お腹が苦しいほどいっぱいになった。こんなところで貧乏根性が出るのは,我ながら情けなかった。 昼食後,腹ごなしを兼ねて再度,Ryeをよく見ておこうともう一回りすることにした。これが一人旅の良さだ。気軽に誰にも遠慮することなく気ままに動けるのだ。はるか向こうに海が見える景色の良いところで,スローライフを体験すべく,ベンチでボケーと読書。ゆっくり,まったりとしたなかで本を読み終えて,駅に向かう。少し早目の帰還だが,痛風の足にも良いと判断。Rye駅に着くと,Acistance Pointという見慣れないものを発見。緊急電話ができるようになっている。痴漢除けかもしれない。紳士の国でも痴漢が多いのか…!? 妙に納得した自分がそこにいた。ロンドン行きの列車に乗ると,20歳前後と思われる見目麗しい若い女性の姿があった。小生は,車窓から見える景色に目をやっていたが,時々彼女の方に目をやるとその女性は,ずっと携帯で遊んでいた。すると,最初は可愛いと思っていたその女性が不美人に見えてきたから不思議だ。
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