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退職後も輝いて!岡山県高校・障害児学校退職教職員の会

会報report

 

高退教会報バックナンバーダイジェスト

156 2019年2月(抄)

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◇新年に思う 無 用 の 用 会  長 萱 栄次

◇中国・九州・沖縄ブロック交流集会報告
沖縄の戦いを全国に 会  長 萱 栄次

◇3000万人署名で改憲発議阻止を! 副会長 小林軍治
◇25年目の自然歴史探訪 岡山支部 山本和弘
◇「長寿をお祝いする会」岡山支部で 岡山支部 井上俊清
◇2018年も3万円の奨学金を17人に支給 岡山支部 小川澄雄
◇旭東支部 長寿を祝う会 旭東支部 岡田憲朗
◇無謀な世界一人旅(連載第4回) 備南支部 正保宏文
◇「2018退職予定者のつどい」報告 岡山支部 美甘 晃
◇本当に挿し芽でジャガイモ出来ました 備西支部 清水親義
◇「春の交流会」ご案内一覧 事務局



新年に思う
無 用 の 用   会長 萱 栄次

 「無用の用」。今年ほど、この言葉を深くかみしめながら、新年を迎えたことはありません。
 一見、「何の役にも立たない、無用なものと思われているもの」の中にも、見方を変えると、「利用できる、無用でない側面がある、用がある」という教えです。 逆説的な哲学者として知られる中国の思想家・荘子が強調するものの考え方です。
 なるほど、この視点で見ると、今まで考えもしなかったことに気がつくのです。別の世界が見えてくるのです。
 日本の平和と民主主義にとって、無用(いやむしろ有害)と思っていた安倍総理。どうでしょうか。国民にこれほど憲法への関心を持たせてくれた人はいません。これほど九条を守ろうとの世論を作ってくれた人はいません。「無用の用」の人物として、その存在が私たちに大きなエネルギーを与えてくれています。今年は国民の平和で豊かな生活を実現するため、「世界の宝」としての9条をさらに大きく発展させることが最大の課題と思っています。

中国・九州・沖縄ブロック交流集会報告

沖縄の戦いを全国に    会長 萱 栄次
昨年11月7日・8日、福岡市での標記ブロック交流集会に、岡山から小林軍治さんと共に参加しました。今回から、名称を「中国・九州ブロック」から、「中国・九州・沖縄ブロック」と改称することとなりました。今までの、岡山・島根・広島・山口高・山口県・佐賀・長崎に、近年、福岡と沖縄が加わり、計8県9組織となったからです。
 参加組織が増え、交流内容もより豊かに、活気ある集会となっています。
 特に今回は沖縄からの特別報告があり、平和の問題が大きな焦点となりました。2日目のフィールドワークも、特攻隊の中継基地として、若き特攻隊員たちを教育し、出撃を見送った大刀洗(たちあらい)(大昔、戦さで刀を洗ったとされる地)飛行場の跡地にある、平和記念館を見学しました。
 沖縄県の特別報告の中で、特に印象に残っている1コマは、知事選挙の時の沖縄の人々の姿です。「並んで待つ」ことがとっても嫌いな県民が、1時間以上も風雨に耐えて自主投票(期日前投票)をしていたとの報告です。今までは相手陣営が得意としていた期日前投票においても、今回は大きくリードしたのです。辺野古の問題はこれほど沖縄県民を熱くさせているのです。
 私はこの話に大きな勇気をもらいました。日本国民を、これほど熱くするものはあるのか、ないのか。そうです。「憲法9条」、これではないのか! どうすれば沖縄県民のような状態を作れるのか。
 大きな課題を背負い帰路についた次第です。

3000万人署名で改憲発議阻止を!
副会長 小林軍治


 岡山高退教の会員は、それぞれの地域・団体で、「教え子を再び戦場に送るな!」の立場で、3000万人署名に取り組みました。多くの仲間と力を合わせ、 厳しい自然条件(雨・風・雪・灼熱)にも負けず頑張り、2018年中の国会発議を阻止することに貢献しました。
 しかし、安倍首相は年頭から会見発言を続けています。その内容は三点です。
 一点は二〇二〇年新憲法施行という気持ちは変わらない。
 二点は国会で改憲論議をすることは「選挙で付託を受けた国会議員の責務」である。
 三点は、「憲法は国の未来、そして国の理想を語るものであり」「最終的には国民が決める」。そのためには、「国民投票を実施し、その機会を提供する必要がある」と。
 そして、2月に開く自民党大会には、改憲について「道筋をつける覚悟」と明記された運動方針案の提出を予定しています。
 私たちは安倍首相の執念に負けるわけにはいきません。

 ―安倍さんに言いたい―
 日本は、法が支配する法治国家です。すべての法令(法律)の基本は、日本国憲法です。この憲法は、第10章「最高法規」の項(九十九条)で「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」と権力を担う人たちに、憲法を守って仕事をしなさいと言っています。
 あなたの一連の発言は「憲法尊重擁護義務」に違反しています。またあなたは「憲法9条を変えて戦争できる国」にしようとしていますが、私たちは「憲法を守り、政治に生かし、この国の未来を作りたい」と思っています。さらに、あなたは「最終的には国民が決める」と言っています。その通りです。今日本の国民の過半数は、20年に新憲法施行を目指すあなたの方針に反対しています。
 私たちは、この反対の声を「安倍9条改憲NO!3000万人署名」に結集し、あなたの9条改憲野望に終止符を打ちたいと思っています。

 ―憲法が保障する自由及び権利は国民の不断の努力によって―
 今年は1月末から始まる通常国会での「憲法九条をめぐる攻防」、4月の統一地方選挙、7月の参議院選挙と、日本の進路を決める歴史的な年です。
 私はマイケル・ムーアが、新作「華氏119」で言っている「民が黙れば民主主義は消える」は、憲法12条に通じると思いました。これまでも述べてきましたが、3000万人署名の取り組みは主権者の責任」、今こそ行動すべき時です。
 私は今年の9月で喜寿(七十七歳)を迎えます。戦後、憲法と共に人生を歩んできた者として、年頭からの安倍首相の改憲発言は、断じて許すことができません。この一年、健康に気を付け、3人の孫達のためにも、3000万人署名に全力で取り組み改憲勢力を包囲し、通常国会での発議を阻止し、心から喜寿を祝える年にしたい。

25年目の自然歴史探訪
秋晴れの用瀬宿、佐治谷、恩原湖
岡山支部 山本和弘


 「絶好の行楽日和」(車中での藤原事務局長の挨拶)に恵まれた10月28日、恒例の自然歴史探訪が催されました。今回は、「流しびなの用瀬宿から佐治谷七里へそして恩原高原に九条の碑を訪ねる」というバスの旅でした。
 総社駅前を出発したバスは、国道53号線を経由して、県境の黒尾峠を越え、智頭→鳥取市へ向かいます。旅は道連れ、車内マイクで一言ずつ交わされる自己紹介・近況報告に、改めて共感と親しみを覚えます。なかでも「この旅行の素晴らしさは、優れた案内者があること。人生もまた、優れた案内者の有無で大違い。」の言葉に、深くうなずかされました。
 この行事は、毎年2回ずつ実施され、今年で25年目。この5月には50回を迎えるそうです。毎回、企画・立案に携わり、案内役を担ってくださる中田先生は、今回も周到な資料をご用意くださり、また、通りかかる処々にまつわる逸話も臨機応変に紹介してくださいます。
 たとえば、夏の洪水被害の話題から、高梁川・小田川の氾濫の大本は、江戸時代、岡田藩伊東氏が新田開発を狙って流路変更工事を強行したこと、また明治になっても、住民の懸念や要望を反映した治水を行わないできたことなど、「人災」である点を、歴史的経緯から詳しく明らかにしてくださいました(「全退教ニュース」に詳述)。国道53号線を北上して鳥取県境に向かう道々でも、片山潜出身地/誕生寺/津山市福田(佐良山)の殉教五人衆/因美線高野駅(戦前、陸軍演習場に向かう兵士達がこの駅に降り立って、日本原まで列をなして行進。長大なホームと立派な駅舎はその名残)/日本原演習場(この10月、米海兵隊の単独訓練強行)/那岐山、菩提寺などにちなんだお話をふんだんにうかがい、郷土史への興味が、にわかに刺激されたことでした。
 県境を越えると2016年5月に探訪した智頭町にさしかかりますが、今回はそこを通り越して鳥取市用瀬(もちがせ)に向かいます。流しびなの里として知られ、智頭往還(上方往来)の宿場町でした。江戸時代に「お前在所はいずくときけば、父は用瀬お茶師さん」と茶もみ歌にうたわれる茶所だったそうです。ここでの主な見学場所は「もちがせ流しびなの館」とその周辺。まずは、付設の喫茶・お食事の「ぼんぼり」で昼食と歓談を楽しみます。「もちがせ流しびなの館」は、京都・北山の鹿苑寺(金閣)をモチーフにした大型木造建築物で、館内には「雛人形の文化が大きく発展した江戸時代の雛人形を中心に、江戸風、京風の雛飾り、加茂人形、御所人形など約1000体の人形を常時展示」(鳥取市公式WEBサイト)してあります。腹ごなしをかねて、館内2階展示室のとりどりの展示を見学したり、望楼からの展望を楽しんだり、流しびなの伝統行事が行われる千代川(せんだいがわ)の畔を散策したりと、歴史と文化と自然を満喫することができました。
 次に向かったのは鳥取市佐治町。佐治川沿いの、「佐治谷七里」とよばれる東西に細長い山里です。梨・星・むかし話・石・和紙の5つの「し」が名物の「五しの里」をアピールして村おこしをはかっているそうです。佐治町中央公民館と、隣接の佐治村民俗資料館を訪ねました。中央公民館には多彩な佐治石が展示してあります。また、民俗資料館は、暮らしとともにあった懐かしいモノ、懐かしい空気で一杯です。
 帰路は、辰巳峠を越えて岡山県に入ります。標高800~1000mの恩原高原は、冬はスキー場、夏はキャンプ場としても賑わいます。この恩原湖畔に、「九条の碑」があります。戦争法強行に抗議して、元津山市議の秋山幸則さんが私財をなげうって建てられました。
 案内役の中田さんは、1980年代にこの地域で発掘された恩原遺跡の出土品の写真を示しながらこうおっしゃいます。「恩原遺跡は、旧石器時代の遺跡。鋭利な石器は、人殺しや戦争のためには使われなかった。人殺しや戦争がなかった原始共産制時代を現代に伝える恩原遺跡があるこの地に、戦争の放棄を訴える九条の碑を建てられたことは、深い意義がある、と私は思う。」
「行楽の秋」を堪能しつつ、歴史と今に思いを馳せた旅でした。

「長寿をお祝いする会」岡山支部で…
岡山支部 井上 俊清


 紅葉が色づきはじめた10月19日、高退教岡山支部「長寿をお祝いする会」を開きました。会場の民主会館二階会議室には今年85歳になられた植木五郎さん、井上倫子さんのお二人が出席され、支部会員ら9人がケーキとコーヒーを準備してお二人の長寿をお祝いしました。先輩を囲んだ和やかなひとときの中、歩んでこられた人生の重みを感じました。
 岡山高退教の菅会長がお祝いの言葉を述べてからお二人の先輩に記念品をお渡しして、「会」が始まりました。
 「教員になって初めての赴任先は蒜山高校でした。蒜山の地は私が生まれ育った所で、もともと陸軍演習場があった。実は、長兄はその演習場の不発弾で14歳の時に爆死してしまいました。また、次兄は満蒙開拓青少年義勇軍として満州に渡ったが、敗戦後の引き上げ途中に死んでしまった。そんなことから、“反戦・平和”には特別の思い入れがあって…『憲法9条を壊すな!』『アベ政治をゆるさない!』『辺野古基地反対!』などのポスターを自宅に貼って、毎日"拝んで"いるんですよ。…はっはっはっ」(植木先輩)
 「私は旧満州大連生まれで小6年の時に敗戦を迎えました。引き上げ船に乗って命からがら日本に帰ってきました。その後、父親が望んでいた教員になりました。落合町上田小学校上山分校をスタートに、片上小、養護学校、盲学校と…。退職後に再び大連を訪れ、大きく変わった町の様子にビックリしました。今は運転免許を返納したので移動が大変です。でも、銭太鼓グループで活動していて老人ホームに慰問に行ったり、桃太郎体操に通ったりと毎日がとても忙しいです。…」(井上先輩)
植木・井上両先輩から生い立ちや最近の暮らしの様子・それぞれの思いなどが語られました。

 続いて、集まった高退教の会員からお二人にかかわる思い出話しや先輩から教わったことなどが交流されました。
「家族ぐるみのお付き合いでキャンプや水遊びに行ったことを思い出します。これからも、お姉さんとしてずっと見守ってほしいなあ。」
「子育てを含めて特別にお世話になりました。足を向けては寝られません。」
「高教組婦人部の活動でご一緒させてもらいました。産前産後休暇の改善運動や女性教員のお茶くみを当然視する悪習をなくす取組みなどを思い出します。」
「生徒指導で悩んでいた時に相談しことがあります。その時に先輩から叱られました。『人間として接することの大切さ』を教えてもらいました。」

 今回のような手作りの「長寿をお祝いする会」は支部として初めての試みでした。日時の設定はいつがいいか? 内容は? 会場は? 準備物は? など戸惑いながらの運営でした。
 出席された先輩から「参加しようかどうかと迷ったけれど、今日来てよかった!」との感想をいただき、準備した役員一同ホッとしました。この日出席できなかった長寿対象者の佐田昌弘さんには、後日訪問して記念品をお渡ししました。

2018年も3万円の奨学金を17人に支給
岡山支部 小川澄雄


 経済的に苦しい高校生への修学援助を続けてきた高教組修学援助会は、2018年にもクリスマス直前に17人の高校生・支援学校高等部の生徒に奨学金3万円を支給しました。これは、12月10日に開いた理事・事務局合同会議の決定にもとづいたものです。
 理事・事務局合同会議には、岡山南高の三好先生、高退教からは、理事として萱会長と小川事務局次長が、また、教育文化センターから岩佐さんが参加しました(岩佐さんも高退教会員)。
 高教組修学援助会は、岡山高教組が呼びかけ、県下の公立高校や特別支援学校の教職員、民主団体、県民からの募金を原資として運営されてきた高校生への修学援助会です。ほとんどの奨学金が、学業成績や部活・生活態度が優良であるかどうかを支給や貸与の条件にしているのに対して、この修学援助会は、家計状況のみを支給の判断基準としています。
 2018度は23校43人(うち支援学校3校10人)(昨年は29校50人)から給付申請がありました。理事会は、昨年と同数の奨学生17人を選ぶことを最初に確認してから審査を開始しました。提出された申請書にもとづき、一人ひとりの家計状況を審査。申請書には「生活保護、母子家庭」「生活保護、両親病気」「5月より生活保護、父病気後パート、母パート」「7月豪雨災害、自宅全壊」「兄妹のけがの治療費に多額の出費あり」などそれぞれ困難を抱えている様子が書かれています。選考作業は理事も頭を抱え、二転三転する場面もありましたが、厳しい家計状況にある生徒17人に奨学金を支給することを決定しました。
 選ばれた17人のうち7人を支援学校の生徒が占め、今回の大きな特徴となりました。
 申請した生徒はいずれも困難な事情をかかえ、援助が必要なものばかりでした。募金によって運営する援助会の性格から、支給したくても原資が足りないため、支給を17人に限定せざるをえませんでした。元手さえあれば、申請者43人全てに支給したい状況です。募金の規模を思い切って広げることが求められます。
 「高退教の募金が修学援助に大いに役立ちました」
 高退教は今年も会員諸氏に修学援助会への募金を訴えていました。事務局に寄せられた募金205,400円(昨年124,240円)を11月に修学援助会に届けました。修学援助会の三上会長(高教組委員長)は、「高退教のみなさんが寄せてくださった募金が高校生たちの修学援助に大いに役立っています。ありがとうございました。みなさんによろしくお伝えください」と言っています。

旭東支部 長寿を祝う会
 旭東支部 岡田憲朗

 2018年10月11日(木)、赤磐市のカフェドグラスというおしゃれなカフェで開催。金光勉さんと井上義明さんを迎えて三宅通明氏と岡田の4名。
 挨拶の後、会からのお祝いの図書券をお渡ししました。「85歳の祝いをしてもらえるなんて全く知らなかった。とてもうれしい」と喜んでいただきました。お二人とも今も畑仕事をしておられ、とてもお元気そうでした。美味しいコーヒーとケーキをいただきながら、最近の話や、昔話、かつての同僚の話で盛り上がりました。あっという間の1時間でした。

 無謀な世界一人旅(第4回)
~夢を追い続けて~
備南支部 正保 宏文


 次の日は、神戸の女子大生おすすめのナショナル・ギャラリー(N・G)へ歩いて行った。入り口から直進し、セントラルホールの作品を見た。さらに少し行くと“SAINTS ALIVE”展をしていた。聖書にゆかりの人物のからくりを入館者が自由に楽しめるのだ。一番目の女性の人形は、スウィッチONで、自分の口をペンチ様のもので激しく打ちつけた。すると、とてつもなく大きな音がした。5~6種のからくりを堪能。
 その会場で中年の日本人女性が声をかけてくれた。その方は、週に2回N・Gで国家公務員として働いているという。週2回で国家公務員待遇というのだから驚きだ。日本では考えられない。日本では、非正規の職員であれば、人間らしい生活ができないのが当たり前になっている。イギリスでは週2日分の国家公務員としての権利が認められているのだ。たいへん合理的である。労働者を大切にするイギリスがおかしいのではなく、日本がおかしいのである。日本で非常勤講師をしようものなら、権利なんてものはほとんどなく、賃金水準は、生活保護に満たない場合も多々あるのだ。安倍さんよ、「働き方改革」をいうのならぜひイギリスを見習って、労働者の命とくらしを守ってほしい・・・。彼女は、イギリスに来て20年以上になるらしい。彼女は、音声ガイドを奨めてくれた。ここでも、見知らぬ女性に助けられ、良き日を過ごすことができた。
 J.ファン・エイクの「アルノルフィニ夫妻の肖像」にまた会えた。この絵は夫妻が結婚の誓いをしているところといわれているが、真相はよくわからない。夫妻の間に描かれている。凸レンズの絵の回りにある1㎝ほどの○の中に、キリストの生涯が10場面描かれているというのだから、超絶技巧といわなければならない。小生は目が悪く、確認できなかったのだが・・・。
 キルバイン(子)の「大使たち」に会うのも2回目だった。絵の下の方にだまし絵の技法で人間の頭蓋骨が描かれており、何かしら不吉な予感が漂っていた。巨大な美術館では、いつも思うことだが、小生の知っている絵の少ないということ。それだけに多くの未知の絵との遭遇できることは楽しい。
 レオナルド・ダ・ヴィンチ、レンブラント、ルーベンス、ゴヤなど、名画がたくさんあった。足の痛みを忘れてしまうほど、名画を見て回った。足も頭も疲れてしまったが、小生にとっては、至福の時が流れた。
 鑑賞を終え、外に出ると、トラファルガー広場でストリート・ダンスや銀粉を塗ってじっとしている様々なパフォーマンスが行われていた。多くの観光客の目を楽しませるパフォーマンスは、そこに居るだけで、心がなごみ、幸せにしてくれる。大道芸人はパフォーマンスも楽しみながら、観客からのチップも手にして、ハッピー、ハッピー。芸を見ているみんなもハッピー、ハッピーで、笑顔がはじけた。
 次の日、楽しいはずの旅で、ショッキングなことに出くわしてしまった。サイフをすられてしまったのだ。人生初の体験のショックはあまりにも大きく、心が折れそうだった。それはマドリードの地下鉄でおこった。駅で乗り換えをしようとした時、開いたドアの前に一人の男が大きく両手を広げ小生の行く手を阻んだ。何がおきたのかと思った次の瞬間、彼は電車から降り、小生は電車に乗った。二人組のスリが小生をねらっていたのだった。まさに神技だった。その時小生は、サイフをすられたとは露ほども考えていなかった。気が付いたのは、ホテルに着いてからだった。気持ちが奈落の底に落ちていくのを感じた。今までの幸せな気分が一気に、ブルーで沈うつなものに変わっていった。悲しくもあり、情けなかった。間ぬけな自分に腹が立った。あまりにも軽率であった。
 ホテルで一息ついて、盗難届けを出しておくべきだと考え、ホテルマンに、マドリードの警察署の場所を聞いた。ホテルから15分ほどの所に警察署はあった。しょぼしょぼと歩いてそこに着くと番号札を渡され、待合室で待つように言われた。重い空気が流れており、気持ちの良いところではなかった。もう二度とこんな所には来たくないと思った。しばらくすると、順番が来て、小生が呼ばれた。小生は英語もスペイン語も何もできない。日本語もおぼつかない。「えらいこっちゃ!」と内心、不安になっていると、妊娠中の30代の女性警官が、担当者との間に入って、対応してくれた。運のよいことに、彼女は少し日本語がしゃべれたのだ。単純な小生は嬉しくなった。マドリードの警察官は大変手慣れていて、20~30分で、盗難証明書を発行してくれた。もちろんそれはスペイン語であった。盗む人がおれば、助けてくれようとする人がいる。どちらも生活がかかっているのだ。小生は、ニッコリ笑って礼を言って、警察署を後にした。現金とクレジットカード2枚と運転免許証等が失くなったのは痛かったが、警察官と話をしたことで、少し、前向きに考えることができるようになった。今、スペインでは失業の若者が町にあふれている。積極的に、スリにサイフをあげたわけではないが、それで飯が食えなくなるわけではないし、スキがあった小生にも非があったわけで、いささか高い授業料になってしまった。運のいいことに、命に別状があるわけでないし、残りの旅を楽しんでいくことにした。命があればなんでもできる!霧が晴れていくように、心のもやもやが少しずつ晴れていくように思えた。とにかくプラス思考でいこう。(つづく)

「2018退職予定者のつどい」報告
 岡山支部 美甘 晃


  12月8日(土)、高退教・高教組は共催で2018年度の「退職予定者のつどい」を開催。高教組会議室に会場いっぱいとなる17名の退職予定者が集まり、「全教共済」「高教組共済すくらむ」の解説、高退教の紹介、ここ3~4年以内に定年を迎えた高退教会員3人の方からの体験談を聞くなどして、定年後の生活について交流・懇談しました。
 三上高教組委員長・萱高退教会長の開会挨拶にはじまり、参加者の方々、来年度はフルタイムの再任用、ハーフの再任用、非常勤、新たな資格に挑戦などさまざまな方向を検討されていることがそれぞれ紹介されました。
 さらに萱会長からの高退教の紹介では、自然歴史探訪・作品展・支部別交流会など高退教の行事や、教育署名・奨学会への募金活動など現職教員を励ますとりくみについて報告がされ、“ひとりぼっちの退職教職員をならない・つくらない”をモットーに活動している高退教への加入を強く参加者に訴えました。
 定年後の体験談は、菅木一成さん、西村晴江さん、河内幸徳さんから報告されました。
 フルタイムの再任用勤務をされている菅木さんからは、健康に留意しながら業務するも、やはり疲れるという実情は否めないこと、高教組のホームページを閲覧して定年制延長や賃金など最新情勢を確認したり、再任用部の創設など新たなとりくみにも対応できればという思いが語られ、無縁社会とは“無縁”の「つながり」を大切にしていきたいと結ばれました。
 資格を取得して、今年度留学生対象の日本語講師をしているという西村さんは、「やはり家にじっとしてはいられない、人に対応して教えるということが私の性に合っているのだということが、退職後の経験からよくわかった」と語られ、今後もできうる限り非常勤をはじめとして、教える者の一人として歩んでいきたいと報告されました。また、免許の更新に苦労したことを訴え、この制度は廃止すべきだと今後の課題も述べられました。
 最後に河内さんからは、ハーフで定年後2年頑張ったものの、若い講師などの進路や力を阻むことになっているのではとの違和感から思い切って現場を離れ、かねてから友人が二人おり縁のあったミャンマーで、日本語の講師を今年度数か月経験したという報告がありました。今問題ともなっている日本での技能実習生を目指している若者を対象にということでしたが、国が主導している韓国とは違って日本では国が管理団体に運営を丸投げしていることで、ピンハネ・失踪など大きな問題を引き起こしていると実情を解説、今後の動きに注目する必要ありです。
 最後の交流では、やはり定年後の福利厚生、生活資金の運用、保険などに対する不安や疑問が出されました。それぞれ、経験者からアドバイスもありましたが、十分とは言えず、さらに交流・論議する必要が感じられました。また、全体の問題として、免許更新の課題が大きくなってきていることも明らかになってきました。さらに、高退教会員から今後町内会など地域での役割がそれぞれに求められているのではないかという提起もありました。
 来年度も新たな会員を大勢迎え、高退教のとりくみをさらに推進していければという思いで今回のつどいを閉じました。

ちょっと一息 

”本当に挿し芽でジャガイモ出来ました”
備西支部 清水親義


 以前、ジャガイモの芽を挿す「挿し芽法」をご紹介いたしましたが、その後について、昨年秋作の結果によってご報告いたします。10個の種芋(写真上側)から、多くの新イモ(写真下側=掘るのが早すぎて色が白い)が穫れました。もちろん、挿し芽法ですから、芽だけの株の方が多かったのですが、芽だけの株にも、結構大きいイモがついていました。
 結果が早く知りたくて我慢ならずの早掘り。まだ種芋がそのまま残り、全体的にこれから大きくなるであろうイモも多数見られました。掘りながら「もっと置いておけば良かった」と独り言を言う始末でしたが、茎を全部刈ってから掘り始めたので、「後の祭」でした。
 秋作はどうしても種芋が腐り勝ちですので、雨の当たらない軒下芽出しにして腐敗回避。重い畑の土は使わず、100円ショップで買った鉢を、枯れ草を入れた鉢5個と、バキュームライトに川砂を混ぜたものを入れた鉢5個に分け、根が絡むのを避けるため、1鉢に1個ずつ種芋を埋めて発芽の違いを見ました。どちらも芽を採取できましたが、枯れ草は、古くなって粉々になったものでないと、根が絡みついて面倒ということが分かりました。バキュームライト+川砂の方は非常に楽でした。
 芽は少し大きすぎるのではないかと思う20㎝前後に成長させてから畑に移しました。これが大きいイモにつながったと思います。
 不織布や寒冷紗は使いますが、真冬2月、真夏8月からでも軒下で芽出し可能なのが「挿し芽法」最大の売りです。
   

他支部からの参加があると一層元気が出ます!
【美作支部】 3月10日(日)場所 津山医療生協 ふれ愛ホール
テーマ 高齢者の健康・医療・介護について
講師 医師 垣内顕治先生 ケアマネジャー 三戸陽子先生
講演・学習 10:00 昼食 12:00 交流会 13:00
参加費1000円(昼食代等) 申込締切2月28日(木)必着
問合せ先 草地浩典 (0868)24-2453
 【岡山・旭東支部】 3月23日(土)場所 おかやま西河原プラザ別館二階
テーマ 狂言のヒミツに迫る(実演と狂言体験)
講師 田辺大蔵氏他
開会 10:00 昼食(お弁当を用意しています)
午後 歌声 近況交流等
参加費1000円(昼食代込み) 申込締切3月9日(土)
連絡先 井上俊清 携帯 090-6438-0806自宅(086)279-9260  
    居郷 毅 携帯 090-9411-6999
 【備西支部】 3月27日(水)受付場所 玉島市民交流センター(1階ロビー)
テーマ 美味しい弁当と玉島の歴史と魅力を探る(第4回)
コース 立花容器→宝亀堤→黒媛伝説の黒瀬神社(写真)→桜の堤→赤松秋錦邸     受付 9:15 見学 9:30 昼食・懇親会 12:20(於良寛荘)
参加費2000円 申込締切3月15日(金)
連絡先 清水親義 携帯 080-6316-4325 自宅 (0865)67-5449
連絡先 西  功 携帯 080-3875-0297 自宅(086)525-1870
【備北支部】 3月30日(土)集合場所 新見美術館 第2駐車場
テーマ 華麗なる新美コレクション2018/2019 
鉄斎・大観・栖鳳・玉堂・関雪五大巨匠展 同時開催:藤井哲素描展
受付・鑑賞 11:00 昼食・交流 カフェまなびの森
参加費 実費【参考 グリーンダムカレー(850円)】
申込締切3月16日(土)
連絡先 逸見健治 自宅 (0867)72-5439
 [鉄斎]           携帯 090-3170-1857     [グリーンダムカレー]
              Email kenji@po.harenet.ne.jp
【備南支部】 3月30日(土)場所 倉敷健康プラザ101、102研修室
テーマ 音楽と絵画と私-フルート演奏を交えながら-
講師 稲田裕彦先生
受付・昼食 12:30 
フルート演奏とお話13:10 交流 14:10
参加費 1000円
申込締切3月12日(火)
連絡先 綾野保晴 自宅 (086)473-3800
    犬飼 繁 自宅 (086)462-2815

編集後記
*今回から、私もワードによる編集に変えました。頂戴する原稿の多くがワードによるものだからです。
*やり初めてビックリ。初めてのワードなのに割と簡単に編集が終わってしまいました。その秘密は、以前居郷毅さんに頂いていた154号のファイルを雛形にしたというところにあります。感謝!
*今まで苦労していた表紙の「目次」も、ワードの「タブとリード機能」を使うと、なんと簡単に頭や末尾が揃うではありませんか。タイトル名や文字サイズを変えても、真ん中のリード線が自動で伸び縮みするんですね。
*16ページになることを祈りながら編集しましたが、残念ながら原稿不足。
*で、ジャガイモの原稿を書きましたが、今度は舌っ足らずに。 (清水親義)
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岡山県高校・障害児学校 退職教職員の会

〒703-8258
岡山市中区西川原255番地 西川原プラザ3f

TEL 086-272-2245