コロナ簡易PCR検査機器「ID NOW」を導入しました。
本日、当院でもコロナの簡易PCR検査として「ID NOW」 と言う検査機器を導入致しました。
アボット社の製品です。
新型コロナ感染症も当地では一端減少していましたが、その後は減ったり増えたりの状態が
続いています。現在はワクチン接種の出来ない小児や10-20代の若者達を中心に発生しており、
クラスターもでておりまだ当分終息宣言にはならない状態です。
当病院でもクラスターの発生を一番心配しており感染者の早期発見と隔離に気を付けています。
クラスター予防の目的で、これまで山口県の指導で2月以降、5回ほど職員・関連業者全員の
PCR検査を行ってきました。
1週間毎に職員は唾液を自己採取して容器に入れて、速達便で指定の検査センターに郵送する
システムです。
勿論当院だけでなく県内の療養型病院や介護施設全てに行われており凄い数の検査でした。
ただ結果報告は早くても2-3日かかってしまうので、その施設で一人でも感染陽性がでたら数日
前からの職場の接触履歴の調査も大変だと思っていました。
幸い当院ではこの全体検査では一人も陽性者は出ませんでしたが、職員に感染陽性者がいなかった
わけではなく、逆にこの全員PCR検査では陰性でも予防効果は無いことがわかりました。
検査を行っていた期間にも職員の家族や子供さんの感染が分かり、本人が濃厚接触者になり
休職中に陽性判明した職員や、発熱した子供さんを小児科に診察に行ったら子供さんが翌日陽性と
診断され、職員もほぼ無症状で感染が判明した例もありました。
感染力の強いオミクロン株では1週間に一度の集団検査ではクラスター感染予防チェックになら
ないことを実感しています。
また抗原検査も導入して検査していますが、抗原検査は発熱など自覚症状がある場合だけに効果
があり。無症状者の検査には向きません。
地域周辺でもまだ小学校などで新型コロナ感染症発生報告もあり、院内のクラスター予防にはできる
だけ早い診断が必要となる事を実感していました。また地域の病院間では患者さんの転送の際に、
PCR検査の陰性確認を求めてくることもあり抗原検査では限界もあるので早い診断の出来る検査を
探していました。
当院も「発熱外来」を行う「診療・検査医療機関」として届けており新型コロナ感染対策には取り
組んでおりますが、迅速な診断という目的でこの度、アボット社の新型コロナウイルス遺伝子検査
機器「ID NOW」を導入しました。
これまでは、コロナのPCR検査は外注の検査(外部の検査センターに依頼)になり、患者さんを診察
して鼻腔や鼻咽頭の検体を摂り、検査に提出してもその日の配送は夕方には出来ない事もあり、
結果判明は早くて翌日の午後、遅れれば2日後などになり診断に時間がかかっていました。
一方「ID NOW」では、短時間で検査を行うことが可能です。新型コロナウイルス感染が陽性の場合
は5分、陰性の場合は最短13分で結果が判明するとの事です。
抗原検査と同じくらいの時間で結果が分かる様です。
従来のPCR法と比較しても95%以上の一致率であり、また厚労省の健康保険上の取り扱いではPCR
と同一検査となっており保険適応され、日本では2020年10月に正式認可されています。
今回のID NOW検査だと、発症日に関係なく1日目よりいつでも検査が可能と言われています。
機械は思ったより小型で設置も簡単でした。 鼻腔か鼻咽腔の検体で行います
写真はデモ機です
もちろん、この簡易型PCRと言われるID NOW遺伝子検査でも、完全にコロナを検出することが
できるわけではありませんので、念のためご承知おき下さい。
医師の判断により感染が疑わしい場合、PCR検査および抗原定性検査は保険対象となりますので
PCR検査料は無料ですが、無症状で就業等確認、社会的事情により陰性証明が必要とされる場合
には自費診療となります。
ワクチンパスポートなどで陰性証明が必要な方も自費検査となります。 陰性証明に利用していた
だけます。 検査日の指定など提出先の規約がありますのでご注意下さい。
自費検査(ID NOW)の場合
新型コロナウイルス感染症の診断でない陰性証明をご希望の場合、自費診療となり検査実費を
頂いております。
検査費用は9,000円(税別)、診断書は別途1,000円(税別)としております。
費用などについて詳しいことは受付でお知らせします。
検査の時期など詳しいことは各事業所に相談下さい。
令和4年4月5日