高血圧の診断基準

新しい高血圧の診断基準

 高血圧の診断基準は以前から世界保健機関(WHO)の基準が本邦でも利用され、これまでは1978年の基準が一般的に用いられてきました。

これでは

収縮期血圧(mmHg)
拡張期血圧(mmHg)
正常血圧
140以下 
90以下(両方をみたす)
境界域高血症
141〜159
91〜94 *
高血圧
160以上
95以上 *
                 *(いずれか一方をみたす、または両方)

従ってこれまでは収縮期160以上、または拡張期95以上が高血圧の診断基準とされ、治療目標にも使われてきました。

 1999年2月に世界保健機関(WHO)と国際高血圧学会(ISH)により、新しい高血圧の定義が発表されました。これによると、高血圧と診断する基準の血圧値が以前の値より低く設定され、また高血圧の治療目標の血圧値も低く設定されました。

新しい基準の概要は次の通りです

収縮期血圧(mmHg)
拡張期血圧(mmHg)
至適血圧
120未満
80未満
正常血圧
130未満
85未満
正常高値血圧
130-139
85-89

高血圧

140以上
90以上

グレード1 高血圧(軽症)

140-159
90-99

グレード2 高血圧(中等症)

160-179
100-109

グレード3 高血圧(重症)

180以上
110以上
収縮期血圧と拡張期血圧が異なる分類に該当する場合、より高い方の分類を採用する事になっています。
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 少し基準が複雑になっていますが高血圧のグループのグレード分類は別にして、理想的には年齢を問わず、収縮期血圧を130未満、拡張期血圧を85未満に保つことが必要で、収縮期血圧が140以上、拡張期血圧が90以上の場合は高血圧症と診断されます。

この様に以前から使われていた高血圧の基準値が変わってきていますし、血圧に関しては出来るだけ低く抑えた方が脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化に基づく疾患を予防したり、腎障害の発生を抑えることができるという大規模試験の結果を尊重した設定となっています。

但しこの基準は主に成人の場合の基準で、老人の場合にはそれほど厳しい基準は設定されていません。

老年者高血圧の治療ガイドライン1999改訂版では「老年者では個人差が大きいので暦年齢はあくまで参考程度にとどめる」となっています。
高齢者の治療開始値と降圧目標は下記の基準となっていますが、高齢者の場合、血圧が高めの方が生命予後がよい場合もあることから厳密な降圧は行わず、個々の症例・合併症なども考慮してきめ細かい設定が必要だと思います。

治療開始値 160/90mmHg以上
 *70歳以上では収縮期血圧 年齢プラス100mmHg

降圧目標値
 *70歳代 150〜160/90mmHg未満
 *80歳代 160〜170/90mmHg未満
 *80歳代後半の超高齢者については,高血圧が循環系に直接悪影響を及ぼす場合を除いては,生活改善にとどめるべき。


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