錦鯉の系統
錦鯉は日本の新潟県小千谷市で1804〜1829年ごろ出現したとされています。
まだ2世紀に満たない歴史で、最初は食用鯉の突然変異によるものと推定されています。
色のついた鯉が1830年ごろには売買された記録があり、このころから品種改良され、緋鯉、浅黄、べっ甲などが出現して人気が出てきて評価が高くなっていくのです。
歴史につきましては黒木健夫氏の著書等を見ていただきまして、ここでは現代の系統として呼ばれている特徴と人気について書いてみます。
記されている内容につきましては KOI STAFF Member の独断と偏見によるものも含まれております。ご意見やご要望がございましたらメールにて受付ておりますので、情報や表現法などをご連絡いただければと思います。
【紅白】
仙助紅白系(センスケ)
- 紅(赤)は厚く、キワ(色がついた鱗の後ろ側を云う)が丸くならないものが多く、切ったようになっているものが仙助紅白の特徴とされています。
- 紅のサシ(色のついた鱗の前側を云う)はほんの少しあるか、又はないものが多い。
- 紅の色彩はやや柿色系の赤で年と共に赤くなるものと柿色系の薄い赤色のままとがいます。
- 体形
大きくジャンボなる。大型鯉になる代名詞にまでになり人気は依然高い。
現在に至っては仙助紅白に色々な紅白を交配させて紅を改良されてきていますから区別がつきにくくなって来ています。ただ大きい鯉となったものにはこの血筋がどこかに入っていると思われがちです。
- 白地、紅質、体形と三拍子揃った鯉の出現はやはり少ないです。
- 仙助系の繁殖で知られる生産者は、日本最大の生産量で知られる広島の阪井養鯉場、島根の松江錦鯉センター、千葉の村田錦鯉センターが有名で、新潟の宮寅養鯉場さんにも良い仙助紅白の親がいます。
丸山紅白 (マルヤマ)
- 紅(赤)は厚みがあり、深みのある濃い赤から明るい紅で良い鯉がでています。
紅質が良いのに定評があります。
- 愛好家や新潟の生産者が好む紅質をしております。
- 小さい鯉から大きい鯉まで広範囲に良い鯉が出ています。
- 体形はボリュームもつき比較的若いときから品評会に出しながら楽しめる紅白と言われております。
- ただジャンボになる確率はそう高いものでは無いと言われ出して、改良されてきていますから大きくなるものが出ています。
- 実際は大きくなる鯉が出ていますが、そんなに出現するものではありません。
大日紅白(ダイニチ) 6.1 口紅紅白
- 色々な系統の鯉を交配して出来ており、またそのタイプが多いです。代表的な紅白は、万蔵紅白のメスに三九郎紅白のオスを配して出来た鯉が特に有名で知られています。
- 紅質は最高レベルと言われていますが、数多く出現しているわけではなさそうです。いろいろな特徴をもった紅白が産出されているからです。
- 理想の紅白を独自の繁殖・育成技術で確率を求めず追求していると言えます。
- ここの紅は三九郎産の紅質を受け継いでいると言われ、最も良い輝きを放つので愛好家や生産者は大日養鯉場産のオス鯉を求め仙助系の鯉と交配させて良い鯉が輩出されています。
- 体形はすばらしく良いもので、年月と共にボリュームもついて貫禄を示す鯉がいます。 これも出現率は高くはないようです。
- 大きく成長するものが出ている実績から年月が経っても崩れにくいものが出ています。価値観の高い、また長持ちする鯉を理想として取り組む姿勢が感じ取れます。
- 大日紅白を親に使って出来た子を大日系紅白と呼びます。
- 大日紅白は一つのブランドとしての存在感があります。
【大正三色】
松之助三色(マツノスケ)
- 新潟の酒井さんの本家と山梨の石和錦鯉センターの酒井さんが主な生産者ですが、
その他にもここの生産鯉を親にしている生産者が沢山おられます。
- 魅力はサイズが長くジャンボになることで有名です。
- 大正三色で80pを越えるのはここの松之助系のものが最も確率が高い。
- 細いのが多い。横に太くならないものがいる。
- 体形の改良に努めている。
- 墨質の改良に取り組んでいる。
- 鱗にほんの少し銀鱗が入る鯉がいます。おおよそ、そのような鯉は質がいいようです。
甚平衛系 (ジンベイ)
- なんと言っても墨質が最高で良いものが出ている。
- 墨が大きく、やや多い鯉も見られ、欠点として見られたりします。
- 墨が纏まってくると比較的大きく纏まる。 墨の層が厚いと言えます。
- 緋盤は明るい柿色系の赤で、厚みもあります。照りがでると綺麗です。
貞蔵系 (定蔵とも書きます。サダゾウ)
- 墨質がよく、比較的小さくまとまる。
- 沈んだ墨があり、出るものは綺麗にまとまる。出ない墨もあります。成長過程では墨が沈んだり出たりする。
- 墨の性質は低層真皮に比較的広くあっても出てくる墨は半分以下の大きさにまとまるようです。
- 紅質は柿色系で感じの良い赤色をしています。
- 上品なタイプの三色が出ています。
- 体形的にもバランス良く太ったものを見かけます。
- 80pを越えるものは比較的少ないです。
大日三毛
- 大日養鯉場で出来た大正三色を言います。
- 柿色系の赤と濃い赤色の紅が出ています。どちらも味わい深いものです。
- 墨はパチッと決まるものとサシがあるものとがあり、決めつけられるものではありません。
- 墨が鱗の縁を染めるものがいます。丸染めの墨です。
- 体形が良くて充実感があり、大きいサイズの鯉が出ています。
- 出現率は良くないそうです。
- 紅質の濃いタイプはなかなか魅力的です。
寅蔵系 (トラゾウ)
- 紅質は明るく、緋際が波を打つような箇所がある。
- 紅質がよく、感じの良い赤色となるものがいます。
- 墨質は沈んだ墨が現れてきて纏まって来ると良い墨質になる。
- 体形的には素直なタイプで、バランス良く太ってきます。
- サイズは80pクラスが時々出ています。
吉内系(キチナイ) 6.1 吉内三色
- 寅蔵系三色から出来ています。
- 墨質が纏まり、品評会に強い鯉を見かけます。 国魚賞受賞鯉が数本出ている。
- ただ数が少ない。 系統維持に努めて欲しいものです。
- 紅質は分厚く、深い赤色に発色します。
- 体形はバランス良く太りますが、大きいサイズの鯉は少ないです。
- この系統で大きいサイズの三色ができればグランドチャンピオンも夢ではないと思います。
【昭和三色】
小林系
- 墨質が良く、紅白の紅がのって鮮やかな鯉が出ます。
- 昭和三色に明るさと華やかさを感じさせます。
- 良い鯉の出現が少なく、大きいジャンボ昭和も少ない。
- 固定化されていない分、子孫に突然良いものが出ます。
- 近親交配が進むと大きくならないので、色々な昭和三色と交雑されてきています。
- 小林昭和の全盛期に優秀な鯉が出ており、これらに似たものを小林系の昭和と呼ぶ人も多くいます。
- 復活を期待している人は沢山おり、また挑戦している生産者もいますが、まだ出現は少ないようです。
竹田昭和
- 広島の竹田養鯉場産の昭和三色のことを言います。
- 現在では一番数と質が高いと評判で、人気があります。
- 高級品であり、ブランド化になりつつあります。
- 体形も良く、大きくなることから価値観が出ています。
- 墨質も割と良く、後から白地より墨が浮き出てくるタイプが割といます。
- 3才ぐらいまで墨の幅が少なく墨のラインがやや細い鯉が出ています。
- 墨が強いのか、年月と共に出て来るようです。
- 紅質も特徴があり分厚いものが多く、仕上がる前の紅はくすんだ茶色系の黄色です。
- 肌の白地にいいものを持っています。
- 少し晩生のタイプがいるようで、じっくり大きくなります。 二歳まではそれほど大きくなく平均的サイズです。
大日昭和
- 大日養鯉場で出来た昭和三色を言います。
- 体形が素直で大きくなります。 骨格も良くて魅力的です。
- 比較的白地の多いタイプが出現しており明るい感じがする昭和三色です。
- 白い肌が見せ場とも言えそうな新しい昭和のイメージが生まれそうで、注目したいです。
- 墨の幅が多くないように見えますが、一概には言えないようです。
- 緋盤が明るくて鮮明ですから目を引きます。
関口昭和
- 新潟の関口養鯉場産の鯉をいいます。
- 明るくて迫力ある昭和三色で品評会に強いので人気があります。
- 墨質は良く出て、決まってきます。
- 白地が輝いて綺麗です。
- 紅は紅白に迫る明るい緋盤です。
- 体形も素直でバランスが良い。
- 大きいサイズの昭和三色はあまり見かけません。
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