第2章
矢倉三人衆の非道!歌舞伎者をなぶり殺し

 個人的には負けたものの、我々「矢倉3人衆」は最強の敵を退け、次は楽勝という気分で2回戦、「ウッキー歌舞伎者」チ−ムにのぞんだ。
 楽に勝つことを目指し、私は石田流穴熊の策を採った。敵は7七銀から、6六、6五銀と妙な動きである。この相手は弱いと踏んだ私はあさはかであった。


第2図

後手:藤田

持ち駒:歩

持ち駒:なし

先手:?



 第2図となって、私はあまりのことに思わず笑ってしまった。
 超ド級の作戦負けである。
 この第2図からあと一、二手、自陣に手を入れられたら、手も足も出なかったろう。(もっともこの局面でも、十分つぶれている。)
 どうしてこの局面がごまかせたのかはご想像におまかせするが、なんと端から逆襲に転じ、左右から、竜で挟撃するという嘘のような展開になった。
 ところが、圧倒的な優勢にもかかわらず、どうしても寄らない。(私の終盤の弱さには、定評があるが、秒読みの中野も寄らないといっていたので、多分早い寄せはなかったのだろう。)
 やむえず、早期決着は放棄し、大兵力で包囲せん滅を図るといういつもの寄せで、私と秒読みの中野の体力を著しく消耗させたものの、勝ちきることができた。


解説:
 このときはっきり言って相手を舐めていた。穴熊なんて戦法を採ったのが何よりの証拠である。こういうことをすると痛い目にあうという見本である。

第3章
楽勝!ハイパード・・・・・・じゃなかった矢倉三人衆


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